2025/01/13(月) - 09:56
欧州各国でシクロクロスのナショナル選手権が開催され、新チャンピオンが続々誕生。ベルギーではティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)、オランダではティボー・デルグロッソ(アルペシン・ドゥクーニンク)やプック・ピーテルセ(フェニックス・ドゥクーニンク)ら、若手選手が大国の新王者に輝いている。

ベルギー男子エリート:ティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が初制覇達成 photo:CorVos
クリスマスから始まった年末年始の超過密レース期間を終え、欧州各国では1年間のナショナルチャンピオンジャージの行方を決める大一番が開催。シクロクロス大国ベルギーとオランダではマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)やワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)、ベルギーの女子エリートを15連覇してきたサンヌ・カント(ベルギー、クレラン・コレンドン)、世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)、ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)といった世界王者経験者が不出場となったことで"オープンな"レースが繰り広げられた。
大国ベルギーの男子エリートレースを制したのは現欧州王者のティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)だった。泥のゾルダーサーキットで開催されたレースで、ネイスは「自分のやるべきことができていたし、今日は僕が最強だと分かっていた」と終始状況を掌握して完勝。かつてベルギー選手権を9度、世界選手権を2度制した父スヴェンの最初のベルギー選手権優勝から25年と3日後に、息子がキャリア最初のベルギーチャンピオンを戴冠した。

親子2代でのベルギー選手権制覇を達成したティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) photo:CorVos

ベルギー女子:マリオン・ノーブルリブロール(クレラン・コレンドン)が悲願の制覇 photo:CorVos
「初めてのタイトルの勝ち方として最高だった。これまで走った中でも一番に美しいレースの一つになった。新しいチャンピオンジャージでもっと勝利を積み重ねていきたいと思う」と22歳の新王者は話している。また、15連覇してきたサンヌ・カント(クレラン・コレンドン)が不出場となった同じベルギーの女子エリートでは、チームメイトのマリオン・ノーブルリブロールが勝利。チーム内のタイトル移動を叶えている。

オランダ:U23世界王者のティボー・デルグロッソ(アルペシン・ドゥクーニンク)が初制覇 photo:CorVos

オランダ女子:プック・ピーテルセ(フェニックス・ドゥクーニンク)が2度目の優勝 photo:CorVos
オランダ選手権の男子エリートでは、若手筆頭株であるティボー・デルグロッソ(アルペシン・ドゥクーニンク)が新チャンピオンに輝いた。21歳のU23世界王者は最終局面で加速し、ピム・ロンハール(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)を破った。昨年王者で、体調不良によってシーズンインが遅れていたヨリス・ニューウェンハイス(リドレーレーシングチーム)はこの復帰戦で3位とカムバックを成功させたものの、新チームのチャンピオンジャージを披露できないままタイトルを明け渡すこととなった。
実質的なミニ・世界選手権とも言えるオランダの女子エリートレースではプック・ピーテルセ(フェニックス・ドゥクーニンク)がチームメイトのセイリン・アルバラードを1分以上引き離す圧倒的な走りで勝利した。過去7度オランダ選手権で、8度世界選手権で勝利しているマリアンヌ・フォス(ヴィスマ・リースアバイク)は今季2度目のシクロクロスレースで4位に入っている。

フランス:クレマン・ヴァントゥリーニ(アルケア・B&Bホテルズ)が7度目の優勝 photo:FFC

スペイン:フェリペ・オルツ(リドレーレーシングチーム)が7度目の優勝 photo:RFC Ciclismo

スイス:ケヴィン・クーン(シャルル・リエジョア・ロースタリー)が3度目の勝利 photo:Swiss Cycling
また、フランスではクレマン・ヴァントゥリーニ(アルケア・B&Bホテルズ)が7度目の男子エリートタイトルを獲り、スペインでもフェリペ・オルツ(リドレーレーシングチーム)が7度目の戴冠。イタリアのジョエーレ・ベルトリーニ(FASエアポートサービス・グエルチョッティ)が5度目の優勝。キャメロン・メイソン(セブンレーシング)は3年連続優勝、ケヴィン・クーン(シャルル・リエジョア・ロースタリー)は2022年に続く3度目の勝利、ドイツではマルセル・マイセンが9度目の勝利と、各国のトップ選手たちがタイトル獲得歴を伸ばす結果となっている。

クリスマスから始まった年末年始の超過密レース期間を終え、欧州各国では1年間のナショナルチャンピオンジャージの行方を決める大一番が開催。シクロクロス大国ベルギーとオランダではマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)やワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)、ベルギーの女子エリートを15連覇してきたサンヌ・カント(ベルギー、クレラン・コレンドン)、世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)、ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)といった世界王者経験者が不出場となったことで"オープンな"レースが繰り広げられた。
大国ベルギーの男子エリートレースを制したのは現欧州王者のティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)だった。泥のゾルダーサーキットで開催されたレースで、ネイスは「自分のやるべきことができていたし、今日は僕が最強だと分かっていた」と終始状況を掌握して完勝。かつてベルギー選手権を9度、世界選手権を2度制した父スヴェンの最初のベルギー選手権優勝から25年と3日後に、息子がキャリア最初のベルギーチャンピオンを戴冠した。


「初めてのタイトルの勝ち方として最高だった。これまで走った中でも一番に美しいレースの一つになった。新しいチャンピオンジャージでもっと勝利を積み重ねていきたいと思う」と22歳の新王者は話している。また、15連覇してきたサンヌ・カント(クレラン・コレンドン)が不出場となった同じベルギーの女子エリートでは、チームメイトのマリオン・ノーブルリブロールが勝利。チーム内のタイトル移動を叶えている。


オランダ選手権の男子エリートでは、若手筆頭株であるティボー・デルグロッソ(アルペシン・ドゥクーニンク)が新チャンピオンに輝いた。21歳のU23世界王者は最終局面で加速し、ピム・ロンハール(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)を破った。昨年王者で、体調不良によってシーズンインが遅れていたヨリス・ニューウェンハイス(リドレーレーシングチーム)はこの復帰戦で3位とカムバックを成功させたものの、新チームのチャンピオンジャージを披露できないままタイトルを明け渡すこととなった。
実質的なミニ・世界選手権とも言えるオランダの女子エリートレースではプック・ピーテルセ(フェニックス・ドゥクーニンク)がチームメイトのセイリン・アルバラードを1分以上引き離す圧倒的な走りで勝利した。過去7度オランダ選手権で、8度世界選手権で勝利しているマリアンヌ・フォス(ヴィスマ・リースアバイク)は今季2度目のシクロクロスレースで4位に入っている。



また、フランスではクレマン・ヴァントゥリーニ(アルケア・B&Bホテルズ)が7度目の男子エリートタイトルを獲り、スペインでもフェリペ・オルツ(リドレーレーシングチーム)が7度目の戴冠。イタリアのジョエーレ・ベルトリーニ(FASエアポートサービス・グエルチョッティ)が5度目の優勝。キャメロン・メイソン(セブンレーシング)は3年連続優勝、ケヴィン・クーン(シャルル・リエジョア・ロースタリー)は2022年に続く3度目の勝利、ドイツではマルセル・マイセンが9度目の勝利と、各国のトップ選手たちがタイトル獲得歴を伸ばす結果となっている。
シクロクロス各国ナショナル選手権2025優勝者
ベルギー男子エリート | ティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) |
ベルギー女子エリート | マリオン・ノーブルリブロール(クレラン・コレンドン) |
オランダ男子エリート | ティボー・デルグロッソ(アルペシン・ドゥクーニンク) |
オランダ女子エリート | プック・ピーテルセ(フェニックス・ドゥクーニンク) |
フランス男子エリート | クレマン・ヴァントゥリーニ(アルケア・B&Bホテルズ) |
ドイツ男子エリート | マルセル・マイセン |
スペイン男子エリート | フェリペ・オルツ(リドレーレーシングチーム) |
スイス男子エリート | ケヴィン・クーン(シャルル・リエジョア・ロースタリー) |
イタリア男子エリート | ジョエーレ・ベルトリーニ(FASエアポートサービス・グエルチョッティ) |
イギリス男子エリート | キャメロン・メイソン(セブンレーシング) |
text:So Isobe
Amazon.co.jp