女子ワールドチームのFDJスエズが、スペシャライズドとのパートナーシップ締結を発表した。2025年に向けチームは元ツール・ファム覇者のデミ・フォレリング(オランダ)やジュリエット・ラブース(フランス)など大型補強を実施し、一強状態のSDワークスに挑む。



カリフォルニアにあるスペシャライズド本社を訪れたFDJスエズの選手たち photo:FDJ - SUEZ

2025年でチーム創設25周年を迎えるFDJスエズは、12月6日にアメリカのバイクブランドであるスペシャライズドとのパートナーシップを発表した。同ブランドとのパートナーシップにより、女子ワールドチームの中で同社のバイクを使用するチームは、SDワークス・プロタイムとAGインシュランス・スーダルに続き3つ目となった。

チームの代表であるステファン・デルクールは「自転車界を先導するスペシャライズドとコラボレーションでき、誇りに思う。このパートナーシップは目標達成のため、互いの強みと専門性を結集し、さらなる高みへ向かう絶好の機会となる」とコメント。またスペシャライズドのスコット・ジャクソン氏も「ダイナミックなレースをするFDJスエズの未来への大胆なビジョンと、フランスにおける豊かな歴史に感銘を受けた」とパートナーシップ締結の理由を説明した。

FDJスエズの選手たちが2025年より使用するTarmac SL8 photo:FDJ - SUEZ

主要クラシックレースやグランツールなど、今季はSDワークス・プロタイムの一強だった女子ワールドツアー。その牙城を崩すべく、FDJは2025年に向けて大型補強を敢行した。特に注目すべきは、2023年のツール・ド・フランス・ファム総合優勝者であるデミ・フォレリング(オランダ)の加入だ。

今回のFDJとスペシャライズドとの契約は、事実上フォレリング(オランダ)が"連れてきた"と言うこともできる。同じスペシャライズドで言えば2022年にペテル・サガン(スロバキア)もボーラ・ハンスグローエからトタルエネルジーへの移籍時に、バイクブランドと共に移っている。

2017年から使用していたラピエールのバイクを離れ、スペシャライズドに変更したFDJ。なお、同じFDJがスポンサードする男子ワールドチームのグルパマFDJも、今年ウィリエールに使用バイクを変えている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos