今年も大幅な戦力の入れ替えを実行したコフィディスがヤン・マース(オランダ、ジェイコ・アルウラー)ら2名の獲得を発表。2025年シーズンに向けトゥーンスやブッフマンなど12名の新戦力を加え、ロースター30名を確定させた。



10月のジャパンカップにも参戦したコフィディス photo:Satoru Kato

2024年シーズンにコフィディスが挙げた勝利は僅か5つ。これはレース数が限られたコロナ禍の2020年(2勝)を除けば1997年のチーム創立以来ワーストとなる記録。またUCIチームランキングでもプロチーム降格ギリギリの18位と危機的状況にある。

そのためチームは今年も大幅な戦力の入れ替えを実行。即戦力となる30歳のヤン・マース(オランダ、ジェイコ・アルウラー)と28歳のポール・ウルスラン(フランス、トタルエネルジー)の2名を加え、2025年シーズンに向けた30名のロースターを確定させた。契約期間は共に2025年末までの1年間。

コフィディスは今年限りでシモン・ゲシュケ(ドイツ)とゴルカ・イサギレ(スペイン)が引退した。また2017年から8年連続でツール・ド・フランスに出場し、2度の総合トップ10に入ったギヨーム・マルタン(フランス)がグルパマFDJへ移籍。今季1勝ながら表彰台に何度も上がり、チームトップのUCIポイントをもたらしたアクセル・ジングレ(フランス)もヴィスマ・リースアバイクに移る。

引退レースに臨んだゴルカ・イサギレ(スペイン) photo:CorVos
現役生活の幕を下ろしたシモン・ゲシュケ(ドイツ) photo:CorVos


ギヨーム・マルタン(フランス) photo:Yuichiro Hosoda

更に2025年まで契約を残すエディ・フィネ(フランス、コフィディス)は、外腸骨動脈の繊維化症(iliac artery endofibrosis)により今年6月から戦線離脱しており、今年8月に手術を受ける旨をSNSで報告。来シーズンの復帰が待たれる。

そんな主力2名が去ったチームにはディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック)やエマヌエル・ブッフマン(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、サイモン・カー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)などが加入した。特にトゥーンスはワンデーレースでの勝利や上位入賞が期待され、2019年のツールで総合4位に入ったブッフマンにはマルタンに代わる総合エースとしての役割が求められる。

コフィディスの救世主として期待されるディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック) photo:Makoto AYANO
コフィディス2025年ロースター
ピート・アレハールト(ベルギー)
スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド)
ブライアン・コカール(フランス)
エメ・デヘント(ベルギー)
ニコラ・ドゥボーマルシェ(フランス)
エディ・フィネ(フランス)
ミラン・フレティン(ベルギー)
ヘスス・エラダ(スペイン)
ヨン・イサギレ(スペイン)
オリバー・ナイト(イギリス)
ヨナタン・ラストラ(スペイン)
ノラン・マウド(フランス)
ステファノ・オルダーニ(イタリア)
アントニー・ペレス(フランス)
アレクシ・ルナール(フランス)
ルドヴィク・ロベーツ(ベルギー)
バンジャマン・トマ(フランス)
ユーゴ・トゥミール(フランス)
新加入
ディラン・トゥーンス(ベルギー)←イスラエル・プレミアテック
エマヌエル・ブッフマン(ドイツ)←レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ
アレクサンデル・アランブル(スペイン)←モビスター
ダミアン・トゥゼ(フランス)←デカトロンAG2Rラモンディアル
シルヴァン・モニケ(ベルギー)←ロット・デスティニー
ヴァランタン・フェロン(フランス)←トタルエネルジー
サイモン・カー(イギリス)←EFエデュケーション・イージーポスト
ポール・ウルスラン(フランス)←トタルエネルジー
セルヒオ・サミティエル(スペイン)←モビスター
ヤン・マース(オランダ)←ジェイコ・アルウラー
サム・メゾノベ(フランス)←ヴァンデU
クレマン・イズキエルド(フランス)←AVCエクス・アン・プロヴァンス
退団選手
トマ・シャンピオン(フランス)→サンミッシェル・マヴィック・オーベル93
ケニー・エリッソンド(フランス)
ルーベン・フェルナンデス(スペイン)
シモン・ゲシュケ(ドイツ)→引退
アレクシ・グジャール(フランス)
ベン・ヘルマンス(ベルギー)
ゴルカ・イサギレ(スペイン)→引退
アクセル・マリオー(フランス)
ギヨーム・マルタン(フランス)→グルパマFDJ
クリストフ・ノッペ(ベルギー)
ハリソン・ウッド(イギリス)
アクセル・ジングレ(フランス)→ヴィスマ・リースアバイク
text:Sotaro.Arakawa
photo:Yuichiro Hosoda