今年6月にヤスペル・フィリプセン(ベルギー)と契約更新したアルペシン・ドゥクーニンクが29名でロースター確定を発表。ヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、バーレーン・ヴィクトリアス)や下部チームから昇格した4名など、若手中心の補強となった。



29名で2025年シーズンのロースターを確定させたアルペシン・ドゥクーニンク photo:CorVos

ツール・ド・フランスを間近に控えた今年の6月、アルペシン・ドゥクーニンクはヤスペル・フィリプセン(ベルギー)との契約延長を発表した。契約期間は2028年までの4年間。一部報道では他チームへの移籍も噂されていたものの、ミラノ〜サンレモ初制覇やツール・ド・フランスで区間3勝した世界トップスプリンターがチームに残ることとなった。

また今年4月にはマチュー・ファンデルプール(オランダ)は2028年まで、アスタナ・カザクスタンへの移籍が噂されていたカーデン・グローブス(オーストラリア)も2026年までの契約更新を結んだ。こうしてアルペシンは中心選手3名を確保したため、チームは2025年シーズンに向け下部チームから4名を昇格させるなど若手中心の補強となった。

その中でも即戦力として期待されるのは2021年にU23のタイムトライアル世界選手権を制したヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、バーレーン・ヴィクトリアス)だ。シクロワイアードも2022年にインタビューしている25歳は、2021年にウノエックス・モビリティでプロデビュー。バーレーンでの3年間で目立った活躍はできなかったものの、潜在能力を買われての移籍となった。

ヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

4月に契約更新したマチュー・ファンデルプール(オランダ)が photo:CorVos
カーデン・グローブス(オーストラリア) photo:CorVos


アルペシン・ドゥクーニンク・ディベロップメントチームから昇格したのは21〜23歳までの4名だ。特にシモン・デヘアーズ(ベルギー)はシーズンを通してトップチームの一員としてプロレースなどに帯同。192cmの長身スプリンターとして2クラス(上から4番目)のレースで4勝など、昇格組ながら今シーズン既に戦力となっている。

一方、退団するのは引退するラモン・シンケルダム(オランダ)や今年9月にロードを引退して先日のUCIサイクリングEスポーツ世界選手権で優勝したジェイソン・オズボーン(ドイツ)ら6名。またニコラ・コンチ(イタリア)はアスタナ・カザクスタン、アクセル・ローランス(フランス)はイネオス・グレナディアーズ、セーアン・クラーウアナスン(デンマーク)はリドル・トレックに移籍している。
アルペシン・ドゥクーニンク2025年ロースター
トビアス・バイヤー(オーストリア)
ラルス・ボーフェン(オランダ)
シルヴァン・ディリエ(スイス)
サムエル・ゲイズ(ニュージーランド)
ロベ・ヘイス(ベルギー)
ミヒャエル・ゴグル(オーストリア)
カーデン・グローブス(オーストラリア)
クインテン・ヘルマンス(ベルギー)
ユーリ・ホルマン(ドイツ)
ジミー・ヤンセンス(ベルギー)
ティモ・キーリッヒ(ベルギー)
クサンドロ・ムーリッセ(ベルギー)
ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)
エドワルト・プランカールト(ベルギー)
イェンセン・プロウライト(オーストリア)
ヨナス・リカールト(ベルギー)
オスカル・リースビーク(オランダ)
ヘンリ・ウーリヒ(ドイツ)
ファビオ・ファンデンボッセ(ベルギー)
マチュー・ファンデルプール(オランダ)
スタン・ファントリヒト(ベルギー)
ルーカ・ヴェルガリート(イタリア)
ジャンニ・フェルミールス(ベルギー)
新加入
ヨハン・プリースパイタースン(デンマーク)←バーレーン・ヴィクトリアス
ガル・グリバー(スロベニア)←UAEチームエミレーツGenZ
シモン・デヘアーズ(ベルギー)←アルペシン・ドゥクーニンク・ディベロップメントチーム
ティボール・デルグロッソ(オランダ)←アルペシン・ドゥクーニンク・ディベロップメントチーム
ラムセス・デブルイネ(ベルギー)←アルペシン・ドゥクーニンク・ディベロップメントチーム
エミール・フェルストリンゲ(ベルギー)←アルペシン・ドゥクーニンク・ディベロップメントチーム
退団選手
ニコラ・コンチ(イタリア)→アスタナ・カザクスタン
セーアン・クラーウアナスン(デンマーク)→リドル・トレック
アクセル・ローランス(フランス)→イネオス・グレナディアーズ
セネ・レイセン(ベルギー)
ジェイソン・オズボーン(ドイツ)→引退
ラモン・シンケルダム(オランダ)→引退
モーリス・バレステット(ドイツ)
text:Sotaro.Arakawa
photo:Yuichiro Hosoda