オフロード系パーツを得意とするアメリカンブランドのWTBが新型チューブレスバルブとパンク修理キットをリリース。チューブレスタイヤユーザーのライドの必需品となる新製品を紹介していく。



WTB TCS Rocket Tire Plug Kit (c)グローブライド

オフロード系パーツの専業パーツブランドとして数々の独創的なプロダクトを送り出してきたアメリカのWTB。そのラインアップに新型のチューブレスバルブとパンク修理キットが追加された。

TCS Rocket Tire Plug Kitは一見、既存のプラグ式パンク修理キットと変わらないように見えるが、実はWTBならではのアイディアが詰め込まれた画期的な一品だ。頑丈な6061アルミ製のケースに収納されているのはタイヤプラグとプラグを保持する鏃のような「ロケットアンカー」。ケースには2つのキャップ兼工具が装着されており、片方がロケットアンカーを装着する工具であるロケットランチャー、そして反対側が段付ニードルのエクストラハンドとなっている。

TCS Rocket Tire Plug Kitをユニークな存在としているのがロケットアンカーだ。一般的なプラグツールはプラグをパンクした箇所へと挿入した後、割りが設けられた先端形状を利用してプラグをリリースする。一方、容易にロケットランチャーから分離する構造のロケットアンカーは、プラグを挿入した後はタイヤ裏側に残り、プラグが抜けることを物理的に防ぐ役割を果たす。作業性も大幅に向上するため、焦りがちな出先でのパンク修理において心強い味方となってくれるだろう。

ロケットアンカーは大小2種類が用意されている。大きいアンカーには最大でプラグを4本、小さいアンカーには2本を同時に通すことが出来る。穴のサイズに応じて、装着する本数を調整することで対応可能なパンクの幅を広げたことも大きな特徴だ。事前にアンカーにプラグを装着した状態でキットに収納しておくことが出来るのも、脱着可能なロケットアンカーならではだ。

ロケットランチャーにプラグを保持したロケットアンカーを装着する (c)グローブライド

同梱されるエクストラハンドは、段付きのニードルを備えた工具で、緩やかに空気が抜けている場合にはとりあえずエクストラハンドを穴に差し込むことでプラグを準備する間のエア漏れを軽減することを可能とする。また、リーマーとしてパンク穴の大きさを整える機能も持っている。

画期的な構造をもつTCS Rocket Tire Plug Kitは、コンパクトで場所を取らないのでサドルバッグやツールケースに容易に収納可能。MTBのみならず、ロードバイク、グラベルバイクなど、様々なライドシーンで活躍してくれるチューブレスタイヤユーザーにとっての必需品だ。価格は8,470円(税込)。

WTB TCS Rocket Tire Plug Pack (c)グローブライド

同時に、TCS Rocket Tire Plug Kitの詰め替え用であるTCS Rocket Tire Plug Packもラインアップされた。プラグとアンカーの充填用キットで大小2個ずつのロケットアンカー、15本のプラグが入っている。

実はロケットアンカーはヘックスレンチの先端に装着することも可能となっており、荷物を最小限に抑えたいミニマリストはこの詰替キットとマルチツールと組み合わせることでパンクに備えることが出来る。大きいロケットアンカーは2~3mm、小さいロケットアンカーは2mmの六角レンチに装着可能。価格は3,410円(税込)。

WTB Max-Flow Tubeless Valves (c)グローブライド

Max-Flow Tubeless Valvesはバルブの内径が従来品の2.8mmから3.8mmと1mmも広くされている。"Max-Flow"の名の通り、約84%も空気流量が増加したことで、より効率的な空気の充填が可能になった。また、チューブレスタイヤの運用に欠かせないシーラントをバルブから注入する際に起きがちな詰まりのリスクも減少している。

リムと接触するバルブベース部はタイヤインサートとの相性を考慮された立体構造とされていることも特徴だ。バルブコアは汎用の仏式バルブのため入手性にも優れている。また、キャップはバルブコアツールも兼用しており、追加で工具を携帯する必要がないのも嬉しいポイントだ。バルブ長は44mmのみ。価格は4,840円(税込)だ。取り扱いはグローブライド。



WTB Max-Flow Tubeless Valves
価格:4,840円(税込)

WTB TCS Rocket Tire Plug Kit
価格:8,470円(税込)

WTB TCS Rocket Tire Plug Pack
価格:3,410円(税込)

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