メニーズが夏の展示会でオフィチーナ・バッタリンの新規取扱を発表。さらにスラムRED XPLRの対応フレーム情報もアップデートが行われた。シーコン、プロロゴ、ヴィットリアなど定番プロダクトが揃った展示会をレポートしよう。



スチールとカーボンが組み合わせられたROMA

スラムを取り扱うメニーズが展示会を開催。旧芝離宮からほど近くの産業貿易センター浜松町館の一つのホールに集結した数多くのプロダクトの中心に据えられたのは、この夏よりメニーズが取り扱いを開始したオフィチーナ・バッタリンのフラッグシップモデル”ROMA”だった。

クロームメッキペイントのスチールチューブ&ラグとカーボンチューブで組み合わせられたオーダーフレームの特別感は一目見るだけでもわかるほど。そのため多くの来場者がROMAのもとへ吸い寄せられていた。

フォージドカーボンのチューブも特徴的だ

フルスチールのPALLADIO

このフレームを制作するオフィチーナ・バッタリンは、その名の通り伝説級選手だったジョヴァンニ・バッタリンが興したブランドだ。1981年に創業した老舗であり、カーボンフレームを手掛けていた時期もあるが、現在はハンドメイド・イン・イタリーにこだわったフレームを世界中のサイクリストに届けている。

ラインアップは先述のROMAに加えて、フルスチールフレームのPALLADIOとグラベルレースフレームのPAVEという3種類。どれも独特の存在感を放っているため、所有欲を満たしてくれるはず。人とは異なる高級フレームを求めている方はぜひチェックしてみてほしい。

今年新型となったばかりのRED AXS

13速式へと進化したRED XPLR

モデルチェンジを行ったばかりのフラッグシップコンポーネントRED AXSと、そのグラベル版RED XPLRの実機を確認するためにショップスタッフが多く訪れた。

今回の展示会では、8月1日にデビューしたRED XPLRについての情報アップデートがアナウンスされた。元々RED XPLRの発表時にはコンポーネントが許容するフレームは、チェーンステー長415mm以上、チェーンライン47.5mmとされていたが、対応フレームの内容が変更されている。

アップデート情報によるとチェーンステー長405〜415mmかつ、UDHを採用するフレームであれば使用可能とスラムは判断した。ショートチェンステーのロードフレームでは、スラムのスタンダードなロードクランクセット(45mmチェーンライン)でもRED XPLRが使用可能で、チェーンステー長415mm以上のグラベルフレームはスラムのワイドクランクセット(47.5mm)と組み合わせる。

ジップの新型グラベルホイール”303 XPLR”はリム幅に注目だ

内幅32mmの圧倒的な太さ

スラムの新コンポーネントと並び多くの人の目を惹いたのが、ジップの新型ホイール”303 XPLR”だ。40mm幅タイヤを装着した時にリムウォールとタイヤサイドがツライチとなるように設計されており、高速化が進むグラベルレースシーンにエアロダイナミクスを最適化したモデルだ。

このエアロ設計のキーポイントとなるのが内幅32mというスーパーワイドリムだ。現在グラベルホイールはタイヤのワイド化に伴ってリム内幅も広がりつつあるが、25mm幅に設計されていることが多い。その中で32mmというのは驚きの太さであり、来場者はそのプロファイルを見て目を丸くしたようだ。ぜひ303 XPLRをチェックするときは、リム幅に注目してもらいたい。

またメニーズ取扱プロダクトの中でも存在感が強まっているのがシーコン。元々は輪行バッグなどを手掛けてきたブランドだが、近年はUAEチームエミレーツの選手たちが着用するアイウェアでお馴染みとなっている。

ポガチャルのサインが入れられたAEROSHADE
球面の二眼式レンズを採用するAEROJETT


特徴的にAERO WATT
AERO WATT FOZAは非常に特徴的なレンズシェイプとされている



シーコンのアイウェアは独特なルックスで、プロトンの中にいるUAEの選手たちを見つけやすいことが特徴。その中でもAEROSHADEはオーソドックスなデザインなモデルで、イエローフレームの展示品にはポガチャルのサインが加えられていた。他にもAEROJETやAERO WATTなどを試着し、実際に着用した時の雰囲気をチェックしていたスタッフも多かった。

またUAEチームエミレーツが使用するサドルブランドのプロロゴもメニーズが取り扱っており、新型3種類を発表した。一つはショートノーズモデル"Dimension”の第二世代”Dimension R2”だ。ノーズ部分が30%広くなり、側面が丸みを帯びることでペダリングしやすくなっていることが特徴。また重量は139gと軽量なのも嬉しい。

Dimension R2とTGALEが新しいモデルだ

リサイクル素材で作られるAKERO R RECYCLED STEEL

タイムトライアル用サドルも新型へと更新された。穴なしのTGALEと穴ありのTGALE PASはTTスペシャリストたちと作り上げた渾身の一作で、アグレッシブなポジションをとった時にペダリングパフォーマンスが発揮されるように設計された。またエアロにも配慮したデザインとされていることも特徴だ。

3つ目のAKERO R RECYCLED STEELは、リサイクルされたPPプラスチックをベースの素材に活用したエコフレンドリーなモデル。厚めのパッドや幅広の座面に設計されており、ロードやMTBなど様々なバイクにぴったりな入門サドルだ。

リマールのAIR ATLASはカヴェンディッシュの活躍を支えた

エアロ性能を高めるU.F.Oパーツが付属する

アスタナ・カザクスタンをサポートするヘルメットブランドのリマールもメニーズが展開している。数あるラインアップの中でも目を惹いたのがAIR ATLASだ。名前の通りエアロダイナミクスを突き詰めたモデルで、マーク・カヴェンディッシュの活躍を支えた。

シェルの形状や内部チャネルの設計によってエアロダイナミクスを向上。それだけではなくヘルメット後端部に取り付けることでエアロ性能をさらに高めることが可能なU.F.Oというパーツも用意されていることも特徴だ。

ヴィットリアから展開されるデュガスのシクロクロスタイヤには注目だ

定番タイヤブランドのヴィットリアで注目のプロダクトは、開幕が目前に迫ったシクロクロスシーズンで活躍間違いなしのA.デュガスのCXタイヤ。チューブラーだけではなく、チューブレスレディも用意されており、CORSA PROに使用された最新テクノロジーによって、CXタイヤに必要なしなやかさを獲得している。

もちろんデュガスが誇る各モデルが用意されているかつ、入手性が高まっているため、欧州プロが使用するタイヤの性能を堪能してみてはいかがだろうか。

コーティング剤が含浸させられたクロスのスポルファ フォグシールドは非常に便利だ
ソフト99は、ショップ向けのコーティング剤も展開している



今回の展示会で気になったのはソフト99のプロダクトたち。数多くのラインアップの中でもスポルファ フォグシールドというコーティング剤を含浸させたクロスは注目だ。アイウェアやメガネが曇りにくくなる魅力はもちろんのこと、何度も再利用できるため、アイウェアケースと共に持ち運ぶと良さそうだ。

またソフト99は自転車フレーム向けのコーティング剤も展開中。プロショップでの施工となるハイクオリティ・コーティングとなっているため、気になる方はぜひメニーズのWEBをチェックしてもらいたい。
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