ジロ第17ステージでプロ初勝利を掴んだシュタインハウザーは「第8ステージの時点で調子の良さを感じていた」と語った。2位ポガチャルや積極的な走りが光ったマルティネスなど、選手たちのコメントを紹介します。



区間優勝 ゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト)

単独先頭に立ったゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:RCS Sport

信じられないことが起きた。第8ステージから既に調子の良さを感じており、もしかしたら勝てるかもしれないと思っていた。(15日目の)クイーンステージの結果(区間3位)で満足していた。だが今日は出走サインをする時点で、「今日は絶好調なので勝てるかもしれない」と思った。

だから序盤から逃げに乗り、一度プロトンに捕まる奇妙な展開だった。だがそこから再びトライし、このように上手く行ったんだ。

―おなたの父親もかつてジロを走ったことのある自転車選手だ。34kmの独走の間、彼のことは頭によぎったか。

いや、正直頭になかったよ(笑)。なぜなら路面が濡れていて滑りやすかったので、そこを安全に走ることに集中していたからね。自分のゾーンに入っていた。

プロ初勝利を飾ったゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos

―後ろからポガチャルが迫っていることは知っていたか。

無線でその情報は得ていた。だから最終山岳はとても緊張し、頂上まで踏み続けた。でもそのことを知った時、僕は既に残り2km地点にいた。だからこのまま最後まで行けると思った。

―これから君のビックキャリアの始まるか?

そうなることを願っているよ(笑)。

区間2位&マリアローザ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

ライバルたちを引き離し、区間2位でフィニッシュした タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

勝利には届かないと思っていた。なぜならシュタインハウザーがとても強い選手だということを知っていたから。彼は今日最初の山岳で強さを示し、最後も力強い走りを見せた。

イネオスがペースを上げ、マルティネスもアタックを仕掛けた。だから彼に追従し、その後は自分の良いペースで登り続けたかった。それだけだよ。

今日は最初の登りの下りで、震えるほどの寒さに苦しめられた。だが登りで濡れたジャケットを脱ぎ、その後は良い状態で走ることができた。明日の平坦ステージではモラノの勝利に期待したい。

組織的にペースを上げ、区間7位だったロマン・バルデ(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)

プロトンはバルデのために、DSMフィルメニッヒ・ポストNLがコントロールした photo:CorVos

僕が望んだレース展開に持ち込んだ。チームとしてレースにインパクトを与えることができると、僕も楽しんで走ることができる。僕らの作戦は僕が序盤の逃げ集団に入ることだった。それは失敗したものの、レース展開を厳しくするために集団を牽引した。人数を減らしてアタックを試みたのだが、驚くことにポガチャルのマークを受けた。そのせいで他の総合勢もついてきてしまったんだ。

区間4位&総合3位 ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

最終山岳の麓から良いペースを作り、アタックに繋げようと思っていた。だがそれをするだけの脚がなかった。チームメイトも良い走りを見せ、いいステージとなった。

区間5位&総合2位 ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)

違いを作れるかどうかを確かめるべくアタックした。イネオスが主導権を握ろうとしていたので、アタックを抑制したかったんじゃないかな。オコーナーが遅れ、トーマスもアレンスマンしかアシストを残していなかった。だから攻めてみようと思ったんだ。何が起きるのだろうと思いながらね。

良い攻撃だったと思うし、もちろん皆土曜日(第20ステージ)のことを考えていたのだろう。厳しいステージになるのは当然だし、今大会で指折りのタフな登りだ。だから高い集中力を持って臨みたい。

登りで遅れ、タイムを失ったベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)

呼吸が苦しく、自分のペースで登るしかできなかった。明日の平坦ステージでこの肺を休ませたい。いまはベストな状態ではないが、土曜日までに回復させたい。

text:Sotaro.Arakawa
photo:RCS Sport

最新ニュース(全ジャンル)