リドル・トレックはシリン・ファンアンローイ(オランダ)と2026年末まで契約を延長したと発表。同選手は女子ツール・ド・ラヴニールの初代総合優勝者かつ、シクロクロスでもU23世界王者に輝くオランダの次世代エース候補だ。



リドル・トレックとの契約を延長したシリン・ファンアンローイ(オランダ) photo:CorVos

「チームとの契約を延長することに躊躇いは一切なかった。今後もロードはリドル・トレックで、シクロクロスはバロワーズ・トレック・ライオンズで走ることができて本当に嬉しい」と語ったのは、リドル・トレックとの契約を更新したシリン・ファンアンローイ(オランダ)。契約期間は2026年までの3年だ。

21歳のファンアンローイはジュニアでヨーロッパのタイムトライアル王者となった後、2020年シーズンの途中からトレーニー(研修生)としてトレック・セガフレード(現リドル・トレック)に加入。2022年はヨーロッパ選手権のU23のロードとTTで2冠を達成し、翌年の3月に強豪が揃うトロフェオ・アルフレードビンダ(女子ワールドツアー)で24kmの独走勝利を決めた。

そして8月の第1回ツール・ド・ラヴニール・フェミナスに出場したファンアンローイ。登坂距離20kmに及ぶロズラン峠で争われた最終第5ステージで、2位に2分20秒差をつける独走で区間優勝と総合優勝を掴んだ。

昨年のトロフェオ・アルフレッド・ビンダで優勝したファンアンローイ photo:CorVos

2023年のシクロクロス選手権女子U23を制したファンアンローイ Photo:Nobuhiko.Tanabe

またファンアンローイはシクロクロスでもその名が知られており、ジュニア世界王者から昨年はU23の世界選手権を制覇。ロードとシクロクロスの両方でオランダの次世代エースと目されている。

ファンアンローイは今後の目標について「今年からの数年は一歩一歩着実に成長していき、今年は勝利を狙っていく。またステージレースの総合順位を狙う走りを学びたいと思っており、私の夢であるグランツールでの総合表彰台に向けチームのサポートを受けながら前に進んでいきたい。更に個人的に好きなクラシックもターゲットにしたいし、叶えたい夢がたくさんある!」と語っている。

チームの監督を務めるイナ・トイテンベルク氏はファンアンローイの強さを「彼女は賢く、アドバイスを受け入れて吸収する能力を持っている」と説明。また「彼女には総合成績に必要なオールラウンダーの脚質があり、我々は引き続き今後数年間を共に歩み、彼女が多くの表彰台に立つことを願っている」と期待を語った。

text:Sotaro.Arakawa

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