ダニエル・オス(イタリア、トタルエネルジー)が地元メディアのインタビューを通し、ロード引退とグラベルレースへの転向を明らかにした。今後はスペシャライズドが新たに立ち上げるグラベルチームに所属し、来年4月から本格開始するUCIグラベルワールドシリーズに参戦する。



ロード引退を発表したダニエル・オス(イタリア、トタルエネルジー) photo:CorVos

「ロードレースは若くて新しい選手を求めている。(ロードの)トップチームに行くか、何か異なる道を歩むかで悩んでいた。そんな中グラベルレースが完璧な選択肢だと思っていたし、同時にスペシャライズドも同じ方向に向かっていた」と、ダニエル・オス(イタリア)はガゼッタのインタビューにそう答えた。

現在所属するトタルエネルジーを離れ、オスが加わるのはスペシャライズドが新たに立ち上げるグラベルチーム。そして参戦するのは今年10月28日に第1戦が行われ、2024年4月20日から本格的に始まるUCIグラベルワールドシリーズだ。

「スリルある決断で、挑戦するからには強くなければならない。ロードでの限界が見えてきたいま、グラベルレースへの挑戦は楽しいし、自分を高めてくれる。UCIシリーズをはじめとした高いレベルのレースを探り、走っていく予定だ」とオスは話した。

2022年のグラベル世界選手権では2位で表彰台に立ったダニエル・オス photo:CorVos

オスは2009年にリクイガスでプロデビューした36歳。プロ通算の勝利数は2と少ないが、クラシックレースを中心にBMCレーシング時代はグレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー)のパリ〜ルーベ制覇をアシストした。2018年からはリクイガス時代のチームメイトであるペテル・サガン(スロバキア、トタルエネルジー)の盟友として多くの勝利に貢献。現役最後となった今年のツール・ド・フランスでは第11ステージで逃げ、敢闘賞を獲得していた。

世界最大のグラベルレースであるアンバウンド・グラベルの出場経験(2022年)もあるオス。同年の第1回グラベル世界選手権では優勝は逃したものの、卓越したテクニックで2位に入る実力を示した。

奇しくもサガンと同じタイミングでロードを離れ、新たな一歩を踏み出すオス。「グラベルは選手に自由を与えてくれる。争いに集中し過ぎることなく、ありのままの自分で走ることができる。また渋滞を避け、新しいルート探索が可能なグラベルは発見そのものだ」と意欲を語った。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

最新ニュース(全ジャンル)