ギリシャ王者でマトリックスパワータグに所属するゲオルギオス・バグラスのブルゴスBH加入が発表されたのは11月3日のこと。その他にもトラックで世界一のアーロン・ゲイトや中国のレースで活躍したジョージ・ジャクソンを獲得するなど、国際化するチームの補強状況をまとめた。



ブルゴスBHへの移籍が決まったゲオルギオス・バグラス(ギリシャ) photo: Makoto Ayano

ギリシャや中国、トルコ、そして日本のマトリックスパワータグなどを渡り歩いてきたゲオルギオス・バグラス(ギリシャ)が、来年32歳にして念願のプロデビューを迎える。そのギリシャ王者に機会を与えたのはスペイン・ブルゴスを拠点とするプロチーム、ブルゴスBH。主戦場はヨーロッパであるものの、アジア・ツアーにも積極的に出場するチームだ。

ブルゴスBHが発表したリリースの中でバグラスは「プロになることはここ数年に渡り追い続けてきたこと。ここ2年はスプリントに加わりながらも、チームのサポートがなく勝ちきることができないでいた。だから未来ではチームメイトのサポートが僕を勝利へと導いてくれるだろう。最初のトレーニング合宿でチームメイトと会うのが楽しみだ」とコメント。ツアー・オブ・ジャパンでの区間優勝や自身3度目となるギリシャ選手権制覇はもちろん、ツアー・オブ・イラン(UCI2.1)で4度のトップ10入りなどアジア・ツアーにおける安定した走りが評価された結果だ。

国際化を進めているブルゴスBH photo:CorVos

トラック世界選手権のポイントレースでアルカンシエルを獲得したアーロン・ゲイト(ニュージーランド) photo:CorVos
長髪がトレードマークのジョージ・ジャクソン(ニュージーランド) photo:CorVos


ブルゴスBHは来年に向け、バグラスと同じくアジア・ツアーで活躍したモンゴル王者のジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)を獲得。またボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリングからは今年8月のトラック世界選手権(ポイントレース)で優勝したアーロン・ゲイトと、ツアー・オブ・チンハイレイク(UCI2.Pro)で区間2勝と総合優勝に輝き、ツアー・オブ・ハイナン(UCI2.Pro)で区間1勝したジョージ・ジャクソン(共にニュージーランド)をメンバーに加えた。

今年24人中18人がスペイン国籍の選手だったチームは、いまだ2024年のロースターが確定していないものの、現時点で20人中9名がスペイン国外の選手と国際化に舵を切った。

チームのテクニカルディレクターであるダヴィド・カンテラ氏はそれについて「我々は常に先を見据え、早くも国際的なマーケットに目をつけている」とコメント。またバグラスについては「彼と同じく新加入のジョージ・ジャクソンとアーロン・ゲイトが、既存メンバーであるペレグリとアングロ、フエンテスと力を合わせることによって、チームのスプリント機会を増やしてくれるだろう」と来シーズンへの期待を語っている。

text:Sotaro.Arakawa

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