ボーラ・ハンスグローエは10月6日、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)の獲得を発表した。同選手は移籍の理由を「数年前に声を掛けられたことが(移籍)交渉を容易にした」とコメントしている。



ボーラ・ハンスグローエへの移籍が発表されたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア) photo:CorVos

「チームを変えることが(プロになって)初めてではあるものの、この次なる一歩が楽しみだ。数年前に(ボーラと加入の)話し合いをしたことは良い記憶として残っており、そのおかげで今回の移籍交渉がスムーズに進んだ」とプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)は、ボーラ・ハンスグローエのプレスリリースでそう語った。

これまでブエルタ・ア・エスパーニャ3年連続総合優勝をはじめ、今年のジロ・デ・イタリア制覇など輝かしい実績を残してきたログリッチ。しかし、9月30日に行われたジロ・デッレミリアのスタート直前インタビューにて、2025年まで契約を残すユンボ・ヴィスマからの退団を発表。その際、10月7日開催のイル・ロンバルディア後に明らかにすると言っていた移籍先が、一日早く明らかとなった。

今年5月には自身初となるジロ・デ・イタリア総合優勝を果たしたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア) photo:CorVos

ボーラのチームマネージャーであるラルフ・デンク氏は、ログリッチの移籍について「8年前、プリモシュはネオプロとしてボーラに加入する寸前のところにあった。そしてこの度、多くの選手が達成できないほどの勝利を引っ提げ、プロとして加入することになった」とコメント。また「我々はプリモシュの実績ではなく、彼の未来を見ている。彼は我々チームの力を十分理解し、大きな可能性を感じてくれた。彼は勝利への意志を持ったリーダーだからこそ、その人間性はチーム全体に影響を与えてくれる」と語った。

2024年は総合エースとしてツール・ド・フランスでの総合優勝を目指すログリッチ。その新しいチームメイトには、共に総合エースを担うことができるアレクサンドル・ウラソフ(ロシア)やジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)をはじめ、エマヌエル・ブッフマン(ドイツ)やセルヒオ・イギータ(コロンビア)などの有力クライマーが揃う。更に来年は、イネオス・グレナディアーズから2020年クリテリウム・デゥ・ドーフィネの総合優勝者であるダニエル・マルティネス(コロンビア)が加入。ログリッチにとって悲願のツール制覇に向けた力となる。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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