スーダル・クイックステップが8月26日に開幕するブエルタ・ア・エスパーニャの出場メンバーを発表。大会連覇を目論むレムコ・エヴェネプール(ベルギー)がエースを担い、昨年より山岳に特化した選手たちが脇を固める。



TT世界選手権でアルカンシエルを獲得したレムコ・エヴェネプール photo:CorVos

「ゼッケン1をつけ、ベルギー王者ジャージを着てブエルタに戻ってくることは特別な気持ちがする。コースとスタートリストを見ればとても厳しいレースになることは明らか。だが良い準備ができ、また僕に強力なチームがいる。この挑戦に向けて自信と高いモチベーションがあるよ」と、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)はコメントした。

昨年総合優勝を果たしたエヴェネプールのアシストを務めるのは、34歳のベテランであるピーテル・セリー(ベルギー)を筆頭とする経験豊富な選手たち。カスパー・ピーダスン(デンマーク)を除く選手たちは皆登りに強みのあるメンバーとなっており、クラース・ロデウィック監督も「バランスの良いチームが出来上がった。登りだけではなく、そこに続く平地でもレムコを守ることのできる選手たちが揃っている」と自信を語っている。

しかしプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)のエース2人を揃え、セップ・クス(アメリカ)やウィルコ・ケルデルマン(オランダ)などの山岳アシストがいるユンボ・ヴィスマと比べ、戦力的に劣ることは事実。更に大会初日に待ち受けるチームタイムトライアル(14.8km)では、早くも総合タイムを失う懸念もある。

登りに強みのある選手たちがレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)をアシストする photo:CorVos

だが、今年のエヴェネプールはそういった声を退けるほどの活躍を見せている。2月のUAEツアーで総合優勝を挙げ、3月のボルタ・ア・カタルーニャではログリッチに敗れ総合2位に甘んじたものの、最終ステージではログリッチを下し区間2勝をマークした。その後のリエージュ~バストーニュ~リエージュを制し、ジロ・デ・イタリアでは2度の個人タイムトライアルで勝利。新型コロナウイルスの感染により無念の途中棄権となったものの、復帰後はロード世界選手権個人TTで初優勝を成し遂げた。

8月26日(土)にスペイン第2の都市であるバルセロナで開幕するブエルタ。初日は前述の通りチームTTで幕を開け、3日目にいきなり山岳フィニッシュが登場。エヴェネプールが得意とする個人タイムトライアルは第10ステージ(25.8kmの平坦コース)となる。
スーダル・クイックステップ出場メンバー
アンドレア・バジオーリ(イタリア)
マティア・カッタネオ(イタリア)
レムコ・エヴェネプール(ベルギー)
ヤン・ヒルト(チェコ)
ジェームス・ノックス(イギリス)
カスパー・ピーダスン(デンマーク)
ピーテル・セリー(ベルギー)
ルイス・フェルヴァーケ(ベルギー)
text:Sotaro.Arakawa

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