3月10日(金)に行われる予定だったパリ〜ニース6日目は、強風のためレースキャンセルに。一度短縮コースでの実施が伝えられたものの、倒木が発生する暴風のためレース主催者は安全面を考慮して中止を発表した。



4賞ジャージを先頭にスタートを待っていたが出発地点の変更が伝えられ、その後レースキャンセルとなった photo:CorVos

「パリ〜ニースは地元当局と合意の下、第6ステージの中止を決定した。ルート変更などいくつかの選択肢を検討し、午後の天候回復を待ったものの、選手の安全を守るべくこの決断に至った。非常に激しい風が吹き荒れ、その影響で倒木が発生したためステージの中止は避けられなかった」と、パリ〜ニースを主催するA.S.O.はその理由を説明した。

レースは当初、トゥルヴでのスタートを取りやめ117.8km地点からスタートすると伝えられた。そのため197.5kmのレース距離が79.7kmになって実施される予定だったものの、コース途中で倒木が発生したためステージ自体が中止となった。

強風の影響はフランスに限ったことではなく、イタリアで開催中のティレーノ〜アドリアティコ第5ステージも最終山岳を2.4km短縮して行われる措置が取られた。また、同日にオランダで行われた女子のワンデーレース「ドレンテ・アハト・ファンウェスターベルト(UCI1.1)」は雪のため短縮コースでのスタート後、降雪が強まったことによりレースキャンセルとなっている。

チームバスに戻る総合リーダーのタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

第5ステージ終了時点でパリ〜ニースの総合首位にはタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が立っており、2位は6秒差でダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が46秒遅れの3位につけている。

本日行われる第7ステージはニースを出発し、1級山岳クイヨール峠(距離17km/平均7.1%)を上り詰めるクイーンステージ。シーズン開幕からここまで一切弱みを見せていないポガチャルに対し、ツール・ド・フランスの覇者ヴィンゲゴーがどのような攻撃を仕掛けるか注目される。

text:Sotaro.Arakawa