シクロクロス世界選手権3日目の第1種目として行われた男子ジュニアレース。UCIワールドカップで男子ジュニア総合首位に立つレオ・ビシオ(フランス)が、プレッシャーを跳ね除けアルカンシエルを獲得した。



1列目でスタートを待つ優勝候補筆頭のレオ・ビシオ(フランス) Photo:Nobuhiko.Tanabe

スタート直後に集団前方で落車が発生 Photo:Nobuhiko.Tanabe
落車でジャージが破けたアンドリュー・オーガスト(アメリカ) Photo:Nobuhiko.Tanabe


2023年シクロクロス世界選手権は3日目を迎え、この日の第1種目として男子ジュニアレースが行われた。晴れ間が差し込む午前11時、スタートラインに集結したのは71名の選手たち。スタートが切られると直後に3列目付近で落車が発生し、それ以降の選手たちはもれなく遅れを喫することとなった。

序盤から順調に飛ばしたのは、今シーズン4勝を挙げるセナ・レミン(オランダ)やUCIワールドカップの男子ジュニアで総合トップを走るレオ・ビシオ(フランス)などの優勝候補たち。そこにベルギーのヨルディ・コルスースとセップ・ファンデルブールを加えた4名が、全6周の2周目でトップ集団を形成した。

レース先頭で順調に進むレオ・ビシオ(フランス) Photo:Nobuhiko.Tanabe

なかなかビシオとのタイム差を縮めることができないセナ・レミン(オランダ) Photo:Nobuhiko.Tanabe
ビシオを追走するヨルディ・コルスースとセップ・ファンデルブール(共にベルギー) Photo:Nobuhiko.Tanabe


リードを守り、優勝したレオ・ビシオ(フランス) Photo:Nobuhiko.Tanabe

しかし3周目で早くもベルギーの2人が遅れ、ビシオがレミンとの差をじりじりと拡げていく。シケインのバニーホップ等で細かいミスを犯すレミンを尻目に、巧みなバイクハンドリングと軽快なペダリングを披露したビシオが、男子ジュニアレースのチャンピオンに輝いた。

「(このカテゴリーで)長らくフランスが勝てていなかったので本当に嬉しいよ。このアルカンシエルはフランス自転車協会と力を合わせて獲得したもの。フランス代表チームで実施したスペイン合宿が良いレースに繋がった。とても良い一日だったよ」と、2月14日に18歳の誕生日を迎えるビシオはそう喜んだ。

シクロクロス世界選手権2023男子ジュニア表彰台:2位セナ・レミン(オランダ)、1位レオ・ビシオ(フランス)、3位ヨルディ・コルスース(ベルギー) Photo:Nobuhiko.Tanabe

シクロクロス世界選手権2023 男子ジュニア結果
1位 レオ・ビシオ(フランス) 43:48
2位 セナ・レミン(オランダ) +0:11
3位 ヨルディ・コルスース(ベルギー) +0:17
4位 ヴィース・ニュイエンス(ベルギー)
5位 セップ・ファンデルブール(ベルギー) +0:26
6位 ケイヤ・ソレン(オランダ) +0:30
7位 ミカ・フェイフェンケル(オランダ) +0:42
8位 アルベルト・フィリプセン(デンマーク) +0:44
9位 ゾンボル・タカチュ(ハンガリー) +0:47
10位 ヴォーツラフ・イエゼク(チェコ) +0:48
text:Sotaro.Arakawa
Photo:Nobuhiko.Tanabe