チームDSMは下部チームに所属するオスカル・オンレー(イギリス)ら3選手のトップチーム昇格を発表した。オンレーは今年10月のクロ・レースでヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)に2度も迫った若手クライマーだ。



今年10月のクロ・レースで2度に渡りヴィンゲゴーに迫ったオスカル・オンレー(イギリス)今年10月のクロ・レースで2度に渡りヴィンゲゴーに迫ったオスカル・オンレー(イギリス) photo:CorVos
「2年間に渡るディベロップメントチームでの活動を通してレース内外で多くのことを学ぶことができた。チームは僕に対する信頼を示してくれた。このチームの環境下であれば自分自身の能力を最大限発揮できる自信がある」と、ディベロップメントチームDSMからトップチームに昇格を果たしたオスカル・オンレー(イギリス)は語った。

チームがオンレーと結んだのは所属選手の中で最長となる5年契約(2027年まで)。ルディ・ケムナ監督はオンレーについて「大事なことはオスカルがまだ若いということ。彼が選手としても人間としても自然な形で成長できるよう、時間をかけてワールドツアーレベルの選手へと引き上げていきたい」と期待を語った。

イギリス・スコットランド出身のオンレーは現在20歳。AG2Rシトロエンのジュニアチームから2021年にディベロップメントチームDSMへ移籍し、今年はクライマーとしてステージレースを中心に参戦した。

その中でもオンレーが注目を集めたのはトップチームのメンバーとして出場した今年10月に開催されたクロ・レース(UCI.2.1)。その第3ステージでツール・ド・フランス制覇後に出場したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)のアタックに追従し、区間2位でフィニッシュした。またオンレーは登りフィニッシュだった第5ステージでもヴィンゲゴーに迫り、総合3位と新人賞を獲得する高いポテンシャルを見せつけた。

クロ・レースではヤングライダー賞に輝いたオスカル・オンレー(イギリス、チームDSM)クロ・レースではヤングライダー賞に輝いたオスカル・オンレー(イギリス、チームDSM) photo:CorVos
今季2勝を挙げ、3年契約で加入したパトリック・ベヴィン(ニュージーランド)今季2勝を挙げ、3年契約で加入したパトリック・ベヴィン(ニュージーランド) photo:CorVos7年所属したバイクエクスチェンジ・ジェイコから移籍したアレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア)7年所属したバイクエクスチェンジ・ジェイコから移籍したアレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア) photo:Kei Tsuji

今回ディベロップメントチームDSMからトップチームに昇格するのは、トビアス・ルンドアンデシェン(デンマーク)とロレンツォ・ミレッシ(イタリア)、オスカル・オンレー(イギリス)という3名。また、公式発表はされていないものの19歳のクライマーであるマックス・ポール(イギリス)の昇格も確実と見られている。

テイメン・アレンスマン(オランダ)やニキアス・アルント(ドイツ)など長らくチームを支えた選手たちがチームを去ったチームDSMは、来シーズンに向けて昇格組の他にアレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)や今季ツアー・オブ・ターキーで総合優勝を挙げたパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)を獲得。また25歳のクライマーであるハルム・ファンハウケ(ベルギー、ロット・スーダル)が加入するなど、ステージレースや山岳レースでの活躍が期待される選手の補強が目立っている。

text:Sotaro.Arakawa

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