10月23日(日)、三菱地所JCLロードレースツアー第10戦となる那須塩原クリテリウムが開催された。集団スプリントをレイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京相模原)が制し、個人ランキング首位の小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が2位、現役ラストイヤーの中島康晴(キナンレーシングチーム)が3位だった。



前日の落車により、増田成幸の骨盤骨折が判明した宇都宮ブリッツェンは4名で出場前日の落車により、増田成幸の骨盤骨折が判明した宇都宮ブリッツェンは4名で出場 photo:宇都宮ブリッツェン
増田成幸(宇都宮ブリッツェン)を含む集団落車によりレースキャンセルとなった第9戦しおやクリテリウムの翌日、JR那須塩原駅の西側大通りを舞台にJCL第10戦「那須塩原クリテリウム」が開催された。コースは1.8kmのコースを25周回する45kmで、前日の落車に巻き込まれた選手たちを含む45名がスタートを切った。

1周回のパレード走行の後、アクチュアルスタートの直後から序盤から激しいアタック合戦が繰り広げられる。個人ランキング首位の証である黄色のリーダージャージを着る小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)も積極的に動くなか、その牽引役である阿部嵩之が10周回目の中間スプリントを先頭で通過した。

13時10分にスタートが切られた13時10分にスタートが切られた photo:宇都宮ブリッツェン
1週間前のジャパンカップで3位に入ったベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム右京相模原)のアタックにより、チームメイトのレイモンド・クレダー(オランダ)を含む8名の先頭集団が形成される。一時は後続と25秒差ほどのリードを築くなか、15周回目の中間スプリントを同集団の山本大喜(キナンレーシングチーム)が、20周目を地元チームである那須ブラーゼンの西尾勇人がそれぞれトップ通過している。

残り5周回を切った先頭集団は牽制状態に入り、また追走集団をキナンが牽引したことにより残り3周目で集団は合流。勝負は13名に絞り込まれる。そして最終ストレートで先頭に立ったのは大会直前にチーム右京相模原に電撃復帰したベンジャミ・プラデス(スペイン)。その背後を取った孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)の更に後方からクレダーがスプリントを開始し、小野寺や中島康晴(キナンレーシングチーム)を振り切り勝利した。

自身のシーズン最終戦で勝利を挙げたレイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京相模原)自身のシーズン最終戦で勝利を挙げたレイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京相模原) photo:JCL
那須塩原クリテリウム2022表彰台:表彰台:2位小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、1位レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京相模原)、3位中島康晴(キナンレーシングチーム)那須塩原クリテリウム2022表彰台:表彰台:2位小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、1位レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京相模原)、3位中島康晴(キナンレーシングチーム) photo:JCL
「今日はコースが周回コースが短かったこともあり、スタートからフィニッシュまでタフなレースだった。先頭集団では(小石)祐馬の牽引が力となった。ラスト3周で集団がひと塊になったので、ラスト2周はスプリントに備え脚を溜めることにした。これがシーズン最後のレースということもあり、高い集中力を持って全力で踏み込んだ」とレースを振り返るクレダー。

「ベンジャミ(プラデス)に最終コーナーを先頭で通過してもらい、僕はスリップストリームからスプリントしたかったので敢えて4番手ぐらいまでポジションを下げたんだ。そのおかげもあり車輪半分の差で勝つことができた」とクレダーは勝因を語っている。また、レース翌日にオランダへと帰郷する予定のクレダーは「明日は寿司タイムだ!」とインタビューを締めくくった。

2位には小野寺が入り、今年限りで現役を引退する中島が3位で表彰台に上がっている。次節は10月29日(土)に、山口県長門市が舞台の「山口ながとクリテリウム」が予定されている。

10月23日:JCL第10戦那須塩原クリテリウム結果
1位 レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京相模原) 1:02:40
2位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
3位 中島康晴(キナンレーシングチーム) 0:01
4位 孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)
5位 西尾勇人(那須ブラーゼン) 0:02
スプリント賞
10周目 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
15周目 山本大喜(キナンレーシングチーム)
20周目 西尾勇人(那須ブラーゼン)
text:Sotaro.Arakawa

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