ブルゴス第2ステージ終盤に、スピードバンプをきっかけに起きた大落車事故。複数選手が骨折や脳震盪を負う事態となり、コース設定を行なった主催者への批判が相次いでいる。



ブエルタ・ア・ブルゴス(UCI2.Pro)第2ステージ終盤の、スピードバンプ(車の速度を抑える起伏)をきっかけに起きた集団落車。スプリント勝負を目指すダヴィド・デッケル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がハンドルを飛び越えて前転落車し、後続のダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、クイックステップ・アルファヴィニル)たちが次々と突っ込んだことで被害が拡大。結局20名以上が最高速度で路面に投げ出される事態へと発展した。


この落車でバッレリーニは全身に打撲と擦過傷を負い、翌日出走は未定の状態。同じくクイックステップ・アルファヴィニルのヤニック・シュタイムレ(ドイツ)は右鎖骨骨折で木曜日朝に手術を受けるという。

AG2Rシトロエンもダミアン・トゥゼ(フランス)が頭部外傷と脳震盪、クレマン・ベルテ(フランス)は指の骨折、カハルラル・セグロスRGAのダビ・ゴンザレス(スペイン)は肘脱臼、昨年までマトリックスパワータグに所属していたオールイス・アウラール(ベネズエラ)は舟状骨骨折で共にレースからの離脱を強いられている。

落車の発端となったデッケルは自身のSNSに「起きたことは酷かったけれど僕は"オーケー"。僕の道徳心以外何も折れていないように思うけれど、たくさんの打撲を負ってしまった。スピードバンプが近づいているのが見えず、ダウンヒル区間を経たハイスピード状態だったので完全にコントロールを失ってしまった。心から巻き込まれた選手たちが大丈夫だったことを祈り、早く回復してほしい。たくさんのメッセージをありがとう」と、落車を引き起こした辛い気持ちを綴っている。

ユンボはティモ・ローセン(オランダ)を筆頭に1-2-3フィニッシュしたものの、ローセンたちは事態を把握して以降祝福ムードはゼロに。スポーツディレクターのアディ・エンヘルス氏はチームリリースの中で「チーム戦略が完璧にはまったかと思いきや、事態は悪い方向に転じてしまった。結果的には1-2-3であるものの全く喜べる結果ではない。これは最高レベルのスポーツであり、我々は勝つために走っている。でもこの勝利はもってのほかだ」と綴っている。

スピードバンプや下り区間があるコースをフィニッシュ手前に配置したこと、そして貧弱なコースバリアに対してSNS上では批判が殺到。2020年のツール・ド・ポローニュ第1ステージでファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)が生命を脅かされる落車事故に遭って以降、UCI(国際自転車競技連合)はフィニッシュエリアのコースバリアの安全性を定めるようルールを改定。ただしこのルールはフィニッシュ手前少なくとも300m以降とフィニッシュ後100mの区間を定めたものであり、今回落車が起きた500m地点の安全確保は主催者に委ねられていた。

text:So Isobe

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