プロトンのコロナ感染が止まらない。スイスでは総合首位アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)が陽性となったほか、新城幸也を筆頭にしたバーレーン・ヴィクトリアス、UAEチームエミレーツ、さらにEFエデュケーション・イージーポストがチームを引き上げざるを得なくなっている。



前日の第5ステージで勝利し総合首位に立っていたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)も陽性に前日の第5ステージで勝利し総合首位に立っていたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)も陽性に photo:CorVos
世がポストコロナに移り変わる中、欧州ロードレースのプロトン内に新型コロナウイルスの猛威が吹き荒れている。

特にアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が感染し、ユンボ・ヴィスマがチームもろともレース撤退に追い込まれたツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)参加組の感染状況は翌日6月17日により悪化し、複数チームがレースから引き上げざるを得ない状況に追い込まれている。

第5ステージで優勝し総合首位に立っていたアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)は山岳アシストのアントン・パルツァー(ドイツ)と共に陽性に。マルク・ヒルシ(スイス)とディエゴ・ウリッシ(イタリア)の陽性が発覚したUAEチームエミレーツは「安全上の理由とサイクリングコミュニティへの影響を踏まえて」レース離脱を決めている。

第5ステージで棄権した2人から陽性反応が出たためチーム撤退を決めたバーレーン・ヴィクトリアス第5ステージで棄権した2人から陽性反応が出たためチーム撤退を決めたバーレーン・ヴィクトリアス photo:CorVos
また、胃腸痛によって第5ステージ出場を取りやめていたバーレーン・ヴィクトリアスのジーノ・マーダー(スイス)とハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア)も検査の結果陽性に。それ以外の陽性発症は現在のところアナウンスされていないが、バーレーンは新城幸也も含めてレース撤退を余儀なくされた。

EFエデュケーション・イージーポストではシュテファン・ビッセガー(スイス)やリゴベルト・ウラン(コロンビア)、アルベルト・ベッティオル(イタリア)、そしてヒュー・カーシー(イギリス)という主力メンバー4名が軒並み陽性となったものの、1日2回のテストで陰性だったニールソン・ポーレス(アメリカ)とヨナス・ルッチ(ドイツ)はレースに残る決断を下している。

更に陽性者2名を出したアルペシン・フェニックスもレースを去ることとなったほか、トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も陽性に。ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、トレック・セガフレード)は未だ陽性の報告はないものの、体調不良によってレース出走を取りやめている。
ツール・ド・スイス2022第6ステージ未出走者一覧
シュールト・バックス(オランダ、アルペシン・フェニックス)
ステファノ・オルダーニ(イタリア、アルペシン・フェニックス)
ジミー・ヤンセンス(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
シルヴァン・ディリエ(スイス、アルペシン・フェニックス)
クサンドロ・ムーリッセ(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
ジョエル・ズーター(スイス、UAEチームエミレーツ)
マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)
ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)
ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)
マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)
アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、トレック・セガフレード)
ルイス・フェルファーク(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)
アントン・パルツァー(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)
トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
シモーネ・ペティッリ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター)
レト・ホレンシュタイン(スイス、イスラエル・プレミアテック)
セバスチャン・バーウィック(オーストラリア、イスラエル・プレミアテック)
スティーブン・ウィリアムズ(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)
新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)
フィリプ・マチェユク(ポーランド、バーレーン・ヴィクトリアス)
エドアルド・ザンバニーニ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
ヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、バーレーン・ヴィクトリアス)
アルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)
リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)
ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)
シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト)
text:So Isobe