青空の下、2022年の開幕戦を迎えたJプロツアーは、マトリックスパワータグが圧倒。序盤に形成された先頭集団から小林海とレオネル・キンテロが最後まで逃げ切り、さらに後方集団から追い上げたフランシスコ・マンセボが続いて1-2-3フィニッシュを決めた。



昨年優勝のマトリックスパワータグを先頭にラインナップ昨年優勝のマトリックスパワータグを先頭にラインナップ photo:Satoru Kato
播磨中央公園ロードレース2日目は、トップカテゴリーのJプロツアーの開幕戦。昨年は史上初のクリテリウムのダブルヘッダーという異例のレースが行われたが、今年は1周7kmに延長されたコースを使用して20周140kmのロードレースでの開幕となった。

前日とうって変わって青空の下スタート前日とうって変わって青空の下スタート photo:Satoru Kato
1周目から13名の集団が先行1周目から13名の集団が先行 photo:Satoru Katoメイン集団は逃げ集団を見送るメイン集団は逃げ集団を見送る photo:Satoru Kato

前日の大雨から一転して快晴の下スタートしたレースは、1周目から動きを見せた。13名の先頭集団が形成され、3周目にはメイン集団との差を1分30秒まで広げる。

先頭集団はその後10名まで減るものの、ラップタイムは10分40秒台から50秒台のペースで周回を重ねる。一方、追走するメイン集団はチームブリヂストンサイクリングが中心となってコントロールするものの、ラップタイムは11分台まで落ちる周回もあり、先頭集団との差はレース中盤までに2分近くまで広がる。

橋本英也を先頭にチームブリヂストンサイクリングがメイン集団を牽引橋本英也を先頭にチームブリヂストンサイクリングがメイン集団を牽引 photo:Satoru Kato
10周目に入るとメイン集団が一気にペースアップ。11周目には先頭集団との差を40秒まで縮める。この動きでメイン集団は分断され、コントロールしていたチームブリヂストンサイクリングが牽引を止めたこともあって、14周目には再び2分30秒まで差が開く。

先頭集団は終盤までに6名に絞られた先頭集団は終盤までに6名に絞られた photo:Satoru Kato
勝ち逃げが濃厚になった先頭集団では終盤までに人数が絞られ、レオネル・キンテロ、安原大貴、小林海(以上マトリックスパワータグ)、沢田時(チームブリヂストンサイクリング)、横山航太(シマノレーシング)、渡邊翔太郎(愛三工業レーシングチーム)の6名が残った。

残り3周、小林海とレオネル・キンテロ(共にマトリックスパワータグ)がフィニッシュを目指す残り3周、小林海とレオネル・キンテロ(共にマトリックスパワータグ)がフィニッシュを目指す photo:Satoru Kato
メイン集団から追走に出た松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)とフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)メイン集団から追走に出た松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)とフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato先頭から遅れた第2集団に追いついたフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)先頭から遅れた第2集団に追いついたフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato

残り4周、キンテロ、小林、沢田の3名が先行。さらにキンテロと小林は沢田を振り切り、2名でフィニッシュを目指す。沢田は遅れた横山、渡邊、安原らの集団に合流するも、先行したマトリックスパワータグの2名との差は1分以上まで開き、勝負は決定的に。そこに後方集団から追走してきたフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が、残り2周で合流。マンセボは沢田らを振り切り、単独で前を追っていく。

残り2周 追いついた第2集団を振り切りにかかるフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)残り2周 追いついた第2集団を振り切りにかかるフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato
小林海とレオネル・キンテロ(共にマトリックスパワータグ)が揃ってフィニッシュ小林海とレオネル・キンテロ(共にマトリックスパワータグ)が揃ってフィニッシュ photo:Satoru Kato
小林とキンテロは残り2周を逃げ切り、揃ってフィニッシュ。マンセボが3位となり、マトリックスパワータグが表彰台を独占。昨年のチャンピオンチームが圧倒的な力を見せつけた。

「今年の目標のひとつが開幕戦での優勝だった。そのために昨年末から準備してきたので、まずそれを達成できたので嬉しい」と、優勝した小林。

「終盤に6人になったところで、(安原)大貴さんにアタックしてもらって、それに続けて僕がアタックしたら(沢田)時さんとレオ(キンテロ)がついてるだけだったので、この3人で行くことにした。その後レオがアタックしたら時さんが止まっていたので、僕だけがレオに追いつけた。これで勝ったと思った」と、終盤の展開を振り返った。

表彰台独占という上出来すぎる結果については、「今日はこういう形で勝てたけれど、毎回うまく行くわけじゃないし、昨年後半のように追われる立場になると難しくなってくるので、勝てる時に全部勝っておくのが大事だと思う。だから今回の結果は良かったと思う」と、総括した。

表彰式 プレゼンターの安田正義 加東市長(写真左)らと共に記念撮影表彰式 プレゼンターの安田正義 加東市長(写真左)らと共に記念撮影 photo:Satoru Kato
Jプロツアー第1戦 播磨中央公園ロードレース 結果(140km)
1位 小林 海(マトリックスパワータグ) 3時間41分21秒
2位 レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ ) +0秒
3位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +37秒
4位 横山航太(シマノレーシング) +2分9秒
5位 安原大貴(マトリックスパワータグ) +2分12秒
6位 渡邊翔太郎(愛三工業レーシングチーム) +2分12秒
中間スプリント賞
1回目、2回目 安原大貴(マトリックスパワータグ)

敢闘賞 白川幸希(シエルブルー鹿屋)

Jプロツアーリーダー 小林海(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 山本哲央(チームブリヂストンサイクリング)



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text&photo:Satoru Kato
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