マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)のアルカンシエル獲得バイクにフォーカス。自身8度目のシクロクロス世界選手権制覇を支えたのは、サーヴェロが威信を懸けて開発したニューモデル、R5-CXだった。



マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)のサーヴェロ R5-CXマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)のサーヴェロ R5-CX photo:Nobuhiko Tanabe
ユンボ・ヴィズマを支えるサーヴェロが、共にシクロクロス世界チャンピオンに輝いた経験を持つワウト・ファンアールト(ベルギー)とマリアンヌ・フォス(オランダ)のために作り上げた「R5-CX」。その名の通り軽量ロードモデルのR5をベースにし、二人の意見を存分に吸い上げたというピュアシクロクロスレーサーだ。

R5-CXを駆るフォスは今季序盤のUCIワールドカップ北米ラウンド3連戦で2勝を収め、その活躍を支えた新バイクに注目が集まることに。12月に入ってシーズンインしたファンアールトも正式デビューを飾ったR5-CXを駆りナショナル選手権まで10戦中9勝と破竹の快進撃。迎えた世界選手権の女子エリートレースで、フォスが前年度覇者ルシンダ・ブラントとのオランダ対決を制したのは周知の通りだ。

まだ「プロトタイプ」表記のあるフォスのR5-CXはブラックxイエローのチームカラーに塗られたものであり、アルカンシエルカラーの特別バイクの登場にも期待がかかる。なお余談ながら、男女エリートレースは共に今季投入された最新モデルが勝利を掴んだことになる。

コンポーネントはシマノR9170デュラエースDI2コンポーネントはシマノR9170デュラエースDI2 photo:Nobuhiko Tanabe
シマノの選手供給用と思われるアウターリング。歯数は44Tの模様シマノの選手供給用と思われるアウターリング。歯数は44Tの模様 photo:Nobuhiko TanabeペダルはXTR(PD-M9100)ペダルはXTR(PD-M9100) photo:Nobuhiko Tanabe


ユンボ・ヴィズマはシマノグローバルサポートチームの一つであり、コンポーネントはもちろんR9170デュラエースDi2。ただしチェーンリングのアウターギアは通常品ではなく、選手供給用と思われるロゴなしの44Tがセットされていた。

デュラエースのC40(WH-R9170-C40-TU)に組み合わされるチューブラータイヤはデュガス。ハッチンソンの11ストームコンパウンドを使用したタイフーン(オールラウンドトレッド)であり、表記によれば幅は33mmだ。

フォスは他の大多数の選手と同じくオールラウンドトレッドのタイフーンを使ったフォスは他の大多数の選手と同じくオールラウンドトレッドのタイフーンを使った photo:Nobuhiko Tanabe
ハッチンソンの11ストームコンパウンドのロゴが貼られたデュガスタイヤハッチンソンの11ストームコンパウンドのロゴが貼られたデュガスタイヤ photo:Nobuhiko TanabeホイールはデュラエースのC40(WH-R9170-C40-TU)ホイールはデュラエースのC40(WH-R9170-C40-TU) photo:Nobuhiko Tanabe

FSAのACRシステムによってケーブルフル内装を実現しているFSAのACRシステムによってケーブルフル内装を実現している photo:Nobuhiko Tanabe
R5-CXはFSAのACRシステムによってケーブルフル内装を実現しており、フォスのバイクもシマノ/PRO製品に置き換えられることなくACRハンドル/ステムがセットされていた。内側に傾けて取り付けられたSTIレバーはフォスお決まりのセッティングだ。

8年振りに世界選手権を奪還したマリアンヌ・フォス(オランダ)8年振りに世界選手権を奪還したマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Nobuhiko Tanabe
text:So Isobe
photo:Nobuhiko Tanabe