昨年はコロナの影響で中止となり、シクロクロッサー待望の2年越しの開催となった野辺山シクロクロス。2日間の晴天が約束された滝沢牧場には以前の熱気と歓声が戻ってきた。


八ヶ岳が展望できる滝沢牧場がレース会場だ八ヶ岳が展望できる滝沢牧場がレース会場だ photo:Makoto AYANO
冠雪した八ヶ岳が紺碧の青空に映える滝沢牧場。朝の入場ゲートでは検温と2週間分の体調管理チェックシートの提出が義務付けられ、会場の人流の動線もソーシャルディスタンスを考慮。感染拡大対策への備えも万全にレースは運営されていた。

入場ゲート前で体調管理チェックシートを提出入場ゲート前で体調管理チェックシートを提出 photo:Makoto AYANO検温もすべての入場者に義務付けられた検温もすべての入場者に義務付けられた photo:Makoto AYANO


大会ノベルティの「泥T」はトラクターのジョンディアのカラーに大会ノベルティの「泥T」はトラクターのジョンディアのカラーに photo:Makoto AYANO名物のカウベルも今年はジョンディアのグリーンのカラーに名物のカウベルも今年はジョンディアのグリーンのカラーに photo:Makoto AYANO


レースエントリー総数は2日間で約1000人弱と、過去大会と比べてもほぼ同数。一昨年の2019年は2日目が「グラベルチャレンジ」として林道などオフロードをつなぐツーリング形式のライドが開催されたが、新型コロナの感染の懸念がまだ残る現在は広域での道路許可を得ることが難しく、2日間ともレースとなる従来のかたちに戻った。

澄み切った空に八ヶ岳がそびえ立つ澄み切った空に八ヶ岳がそびえ立つ photo:Makoto AYANO
第1レースのスタートは朝8時。標高が1,300mという高地のため明け方にはマイナス5℃まで冷え込んだが、雲ひとつ無い好天だけに気温は徐々に上昇する。60人以上がエントリーしたC4でレースプログラムは始まった。

霜柱が緩んだ路面でスリップダウンする選手が続出霜柱が緩んだ路面でスリップダウンする選手が続出 photo:Makoto AYANO弱虫ペダル作者の渡辺航先生とのイベントも豊富に用意される弱虫ペダル作者の渡辺航先生とのイベントも豊富に用意される photo:Makoto AYANO


「Rapha+弱虫ペダル スーパークロス野辺山」として開催さる今大会。開幕C4レースには弱虫ペダル作者の渡辺航先生も出場、スタートを切った。晴天続きで路面はドライだが、朝早い時間帯は土中の霜柱が溶け、名物「泥セクション」では路面が緩んだことでスリップダウンする選手が続出。ドライ路面と思い込んでハイスピードで転倒してしまう選手も。渡辺先生も落車して脚を痛めてしまい、リタイヤに追い込まれてしまった。

泥セクションはドライながらスリッピーに泥セクションはドライながらスリッピーに photo:Makoto AYANO
レースは3人の争いになり、井田衣(ZERO BIKE FACTORY)と村上ヒカル(Decoja)とのバトルを制した海老名渉(アーティファクトレーシング)が優勝。

C4は海老名渉(アーティファクトレーシング)が優勝C4は海老名渉(アーティファクトレーシング)が優勝 photo:Makoto AYANO
カテ3は寺﨑武郎(バルバレーシング)が優勝。寺﨑はかつてブリヂストンアンカーで走った元選手で、10月の全日本選手権ロードでもエリート男子で上位で争った、サイクルショップ勤務のホビーレーサー。しかし僅差で下した2位の澤井千洋(SNEL)が中学3年生と知ると、「勝ったけどいろんな意味で負けました!」と感想を漏らした。

C3で優勝した寺﨑武郎(バルバレーシング)C3で優勝した寺﨑武郎(バルバレーシング) photo:Makoto AYANO
中学3年生ながらC2で2位になった澤井千洋(SNEL)中学3年生ながらC2で2位になった澤井千洋(SNEL) photo:Makoto AYANO入賞者には名物のカウベルが贈られる入賞者には名物のカウベルが贈られる photo:Makoto AYANO


10時を過ぎるとジャケットを脱いでシャツのみで過ごせる陽気に。しかし酸素は薄く、初日の身体は高地順応がまだできておらず、レースを走る選手たちの息が上がる。

CM2+CM3のスタートCM2+CM3のスタート photo:Makoto AYANO
CM2+CM3は山本敦(竹芝サイクルクロスレーシング)が圧勝。山本は10月の広島での全日本選手権ロード男子マスターズ50-59で西谷雅史(弱虫ペダルサイクリングチーム)を打倒して優勝した選手だ。

CM2+CM3は山本敦(竹芝サイクルクロスレーシング)が圧勝CM2+CM3は山本敦(竹芝サイクルクロスレーシング)が圧勝 photo:Makoto AYANO表彰台は牧草だ表彰台は牧草だ photo:Makoto AYANO


新設のCLMとシングルスピードが同時出走スタート新設のCLMとシングルスピードが同時出走スタート photo:Makoto AYANO
今大会から新設となった女子マスターズ「CLM」クラスは3人のレースに。同様に少ない参加者数のクラスであるSS(シングルスピード)との同時スタートでやや和やかな雰囲気でスタートしたが、唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)を含むベテラン3人の女性を圧倒する強さを見せたのは、中学2年生の石川七海 (Champion System Japan Test Team)だった。

マスターズ女子をトップで走る唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)マスターズ女子をトップで走る唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANOCLM表彰式 マスターズに転向した唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が優勝CLM表彰式 マスターズに転向した唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が優勝 photo:Makoto AYANO


マスターズ女性3人を抑えて先着したのは中学2年生の石川七海 (Champion System Japan Test Team)マスターズ女性3人を抑えて先着したのは中学2年生の石川七海 (Champion System Japan Test Team) photo:Makoto AYANO中学2年生の石川七海 (Champion System Japan Test Team)がCL2優勝中学2年生の石川七海 (Champion System Japan Test Team)がCL2優勝 photo:Makoto AYANO


シングルスピードは仮装した選手こそ少ないものの、運動会のような楽しい雰囲気は変わらず。むしろシケインでのバニーホップや高速回転ペダリングなどのスキル自慢の様相に。

デニム姿で走る腰山雅大(All-City)。「ぴょんぴょんしようぜ!」デニム姿で走る腰山雅大(All-City)。「ぴょんぴょんしようぜ!」 photo:Makoto AYANO
アメリカのSSレースの勝者のコスチュームをイメージしたデニムのシャツ&ホットパンツでドレスアップした腰山雅大(All-City)が2連シケインでも華麗な「ぴょんぴょん」バニーホップを披露し、チェーン外れに疲れて歩くピンクのウサギたちから逃げ切って勝利した。

シングルスピードを走るピンクのウサギシングルスピードを走るピンクのウサギ photo:Makoto AYANO
C2トップを走る高本亮太(立命館大学)C2トップを走る高本亮太(立命館大学) photo:Makoto AYANO
激戦区のC2はMTBにルーツを持つ学連ロードレーサー高本亮太(立命館大学)が幕張クロスのジュニア勝者・永野昇海(イナーメ信濃山形)を抑えて勝利した。高本は2週前の千葉公園で開催されたMTB全日本選手権XCCでエリートクラスでも5位に食い込んだマルチプレイヤー。これからの活躍が楽しみな選手だ。

CM1は石川正道( Champion System Japan Test Team)がトップにCM1は石川正道( Champion System Japan Test Team)がトップに photo:Makoto AYANO
ベテラン世代の精鋭のツワモノが揃うCM1は石川正道( Champion System Japan Test Team)がマスターズ40-49チャンピオンジャージを着る生田目修(イナーメ信濃山形)を終始リードして負かした。遡れば昨年の全日本選手権の借りを返す形となり、12月の全日本選手権マスターズ対決が楽しみな結果になった。

text&photo:Makoto AYANO
Amazon.co.jp

ペリエ (Perrier) プレーン 炭酸水 缶 250ml 「直輸入品] ×30本

Nestle Waters(ネスレウォーターズ)
¥1,750 (¥58 / 本)

ペリエ (Perrier) プレーン 炭酸水 PET 500ml 「直輸入品] ×36本

Nestle Waters(ネスレウォーターズ)
¥2,998 (¥83 / 本)