マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が2ヶ月振りとなるロード復帰戦で勝利を挙げた。今後の予定について「パリ〜ルーベと世界選手権は状態を見て判断する」と話している。



終盤に飛び出し先行したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)とタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)終盤に飛び出し先行したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)とタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) photo:CorVos
「勝つことができて嬉しい。いくつか重要な目標(レース)を逃したものの、戻ってくることができてよかった。最後の1時間は腰が痛かったけれど、いつもよりは大分良かった」と語るマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)。7月に出場した東京五輪MTB男子クロスカントリーでの落車によって腰の不調を訴え、これがツール・ド・フランス以来2ヶ月振りのロード復帰レースとなった。

ファンデルプールが勝利したアントワープ・ポート・エピック(UCI1.1)は、ベルギー第2の都市アントウェルペン舞台に2018年に始まった183.4kmのワンデーレース。平坦基調のレースではあるが、中盤から未舗装路、石畳区間を含むコースを3周回する石畳系クラシックだ。

レースはプロトンから先行した12名の先頭集団の中に、ファンデルプールやティム・メルリール(ベルギー)などアルペシン・フェニックスから4名が入る有利な展開で進行。追走するメイン集団と50秒差をつけた先行グループから、残り25km地点の未舗装路でファンデルプールが飛び出した。

ツール・ド・フランス以来2ヶ月振りのロードレースで勝利したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)ツール・ド・フランス以来2ヶ月振りのロードレースで勝利したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス) photo:CorVos
これに反応できたのはジロ・デ・イタリアの逃げ切り勝利で名を上げたタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)ただ1人。メルリールのスプリント力を警戒した追走グループはペースが上がらず、逃げ切りを決めた2人の勝負でファンデルプールが先着した。

開催以来ベルギー人が制していた大会で、初のオランダ人優勝者となったファンデルプール。復帰戦を勝利で飾ったレース後のインタビューで「このレースが身体にどう影響を及ぼすか分からないが、状態を見ながら今週中にルーベと世界選手権の出場を決断する」と語り、ビッグタイトルのかかるレースへの出場に注目が集まる。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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