2022年モデルとして7月に発表されたピナレロのフラッグシップモデル、DOGMA F。イネオス・グレネディアーズの活躍を支えるオールラウンドレーシングバイクのラインアップに、シマノの新型DURA-ACEを搭載した完成車が追加された。



ピナレロ DOGMA F DURA-ACE完成車(PLUTONIUM FLASH)ピナレロ DOGMA F DURA-ACE完成車(PLUTONIUM FLASH) (c)ピナレロ
2021年のツール・ド・フランス直前に発表されたピナレロの新型フラッグシップロード"DOGMA F"。世界中の注目を集めたDOGMA Fにイネオス・グレネディアーズのメンバーは乗り、世界最大のステージレースを戦った。その中でリチャル・カラパスは総合3位という好成績を残した。

そして、その直後に開催された東京2020オリンピックのロードレースでも、リチャル・カラパスが強力なアタックで優勝候補たちが集まるグループからの抜け出しに成功し、金メダルを獲得した。DOGMA Fはデビュー直後から、ハードな登りとライバルとの差を開けるダウンヒル性能、単独で高速を維持できる巡航性能を存分に発揮し、ピュアオールラウンダーとしての実力を世に知らしめた。

エアロダイナミクスのため、前からのルックスも大幅にスリムになったエアロダイナミクスのため、前からのルックスも大幅にスリムになった photo:Kenta Onoguchiよりエッジーなデザインへと洗練されたチュービングよりエッジーなデザインへと洗練されたチュービング photo:Kenta Onoguchi

ケーブルフル内装はもちろん継続。クリーンなルックスとエアロ性能を両立したケーブルフル内装はもちろん継続。クリーンなルックスとエアロ性能を両立した photo:Kenta Onoguchi非常に薄く作られたシートポスト周りの造形非常に薄く作られたシートポスト周りの造形 photo:Kenta Onoguchi

DOGMA Fの進化は前モデルであるDOGMA F12から、265gの軽量化、12%のBB剛性強化、4.8%の空力特性向上の3点。軽量性に関してピナレロは、フレームは性能のバランスと安全性を担保する必要があると考え、重量は865gとされ、3Dチタンプリントによるシートクランプヤグラなど小物のダイエットで、265g削減を達成しているという。

エアロダイナミクスに関してはフレーム全体が細身となり、空気を切り裂くような形状となっている。先述したF12と比較して4.8%の性能向上は、40km/hで走行している時に1.3ワット、50km/hでは2.6ワットのエネルギーセーブを可能とする数値だという。高速化するロードレースにおいては大きなアドバンテージとなるだろう。

ピナレロ DOGMA F DURA-ACE完成車(ERUPTION RED)ピナレロ DOGMA F DURA-ACE完成車(ERUPTION RED) (c)ピナレロ
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そんなDOGMA Fはデビュー直後はフレームセット販売だったが、シマノDURA-ACE R9200系を搭載した完成車がラインアップに追加されることに。用意されたのはディスクブレーキ仕様のみで、ホイールにはフルクラム SPEED 40 LITE、タイヤにピレリ P ZERO RACEをアセンブルしたレーシングスペックで販売される。カラーはPLUTONIUM FLASH、ERUPTION RED、BLACK ON BLACKの3色で、価格は1,815,000円(税込)。

ピナレロ DOGMA F DURA-ACE完成車(BLACK ON BLACK)ピナレロ DOGMA F DURA-ACE完成車(BLACK ON BLACK) (c)ピナレロ


ピナレロ DOGMA F DuraAce Di2 12S ディスク 完成車
メインコンポ:シマノ R9200 デュラエース Di2 ディスク
ホイール:フルクラム SPEED 40 LITE
ハンドル:MOST TALON ULTRA
サドル:MOST LINX NC カーボン
タイヤ:PIRELLI P ZERO RACE
サイズ:430, 465, 500, 515, 530, 540, 550, 560, 575, 595, 620 (CC)
カラー:PLUTONIUM FLASH、ERUPTION RED、BLACK ON BLACK
価格:1,815,000円(税込)