短距離個人TTでビッセガーが最速タイム　総合首位に浮上

ベネルクス2日目の11kmタイムトライアルでシュテファン・ビッセガー（スイス、EFエデュケーション・NIPPO）が勝利。ティム・メルリール（ベルギー、アルペシン・フェニックス）に代わり総合首位に浮上している。

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ステージ1位：シュテファン・ビッセガー（スイス、EFエデュケーション・NIPPO） photo:CorVos
ベネルクスツアー（UCIワールドツアー：旧ビンクバンクツアー）の2日目は距離11.1kmの個人タイムトライアル。トップ選手でわずか12分半前後の短距離ステージだが、山岳ステージ無しの本大会においては総合成績争いにおいて重要な意味を持つ一日だ。

シュテファン・キュング（スイス、グルパマFDJ）やカスパー・アスグリーン（デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ）など、ズラリ勢揃いしたTTスペシャリストたちが鼻息荒く、海抜0m地帯の超フラットコースで火花を散らした。

ステージ2位：エドアルド・アッフィニ（イタリア、ユンボ・ヴィズマ） photo:CorVos
ステージ3位：シュテファン・キュング（スイス、グルパマFDJ） photo:CorVos
ステージ4位：カスパー・アスグリーン（デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ） photo:CorVosステージ6位：トム・デュムラン（オランダ、ユンボ・ヴィズマ） photo:CorVos

総合首位ティム・メルリール（ベルギー、アルペシン・フェニックス）はステージ53位に終わった photo:CorVos
この日は今年のジロ・デ・イタリアのTTステージで2位を2回、3位を1回とTTスペシャリストとして台頭するエドアルド・アッフィニ（イタリア、ユンボ・ヴィズマ）が12分23秒（平均53.782km/h）で暫定首位に立ったものの、このタイムをシュテファン・ビッセガー（スイス、EFエデュケーション・NIPPO）が大きく上回った。

ビッセガーは中間計測でアッフィニを1秒上回ると、後半区間でさらにペースアップして12分08秒でフィニッシュした。平均54.890km/hで駆け抜け、アッフィニを15秒も上回る圧倒的なタイムでホットシートに座る。キュングやアスグリーンはアッフィニのタイムに肉薄するものの届かず、ビッセガーが6月のツール・ド・スイスに続く今季ワールドツアー3勝目を挙げてみせた。

「コースは僕にぴったりだったし、全力を出し尽くすことができた。他選手とあれほどタイム差が開くとはあまり思っておらず、パワーメーターとコンピュータの接続が切れて出力を確認できていなかった。気持ちだけでプッシュを続け、チームカーに乗るコーチも僕を後押ししてくれた。予期していなかったけれど本当に嬉しい勝利だ」と、話すビッセガー。風で割れた第1ステージを第1集団内でフィニッシュしていたことで、リーダージャージにも袖を通すこととなった。

リーダージャージに袖を通したシュテファン・ビッセガー（スイス、EFエデュケーション・NIPPO） photo:CorVos
総合成績ではアスグリーンが2位に、キュングが3位に浮上。翌日は丘の頂上にフィニッシュラインが引かれた周回コースを走るパンチャー向けのステージであり、総合成績は再びシャッフルされるものと思われる。