6月17日付けのガゼッタ紙が伝えたところによると、過去に2度世界チャンピオンに輝き、2008年に現役を引退したパオロ・ベッティーニが、2月にラリーレースで事故死したフランコ・バッレリーニ氏の後継としてイタリア代表監督に就く。6月23日に正式な就任式が行われる予定だ。

2008年のロード世界選手権で故フランコ・バッレリーニ氏と話し込むパオロ・ベッティーニ(イタリア)2008年のロード世界選手権で故フランコ・バッレリーニ氏と話し込むパオロ・ベッティーニ(イタリア) photo:Cor Vos2008年のロード世界選手権を最後に現役を引退した「イル・グリッロ(ベッティーニの愛称:コオロギの意)」が、監督としてロードレースに戻ってくる。

ガゼッタ紙によると、2001年からイタリア代表監督を務めていたフランコ・バッレリーニ氏がラリーカー事故で帰らぬ人となって4ヶ月、ベッティーニが正式にイタリアナショナルチームの監督に就任することが決まった。6月23日にローマで正式な就任式が行なわれる。

過去に2度ロード世界選手権で優勝しているパオロ・ベッティーニ(イタリア)過去に2度ロード世界選手権で優勝しているパオロ・ベッティーニ(イタリア) photo:Cor Vos1997年から2008年までプロロード選手として活躍したベッティーニは現在36歳。14年間のプロ生活の中で、UCIワールドカップの年間チャンピオンに輝くこと3回、ツール・ド・フランスでステージ1勝、ジロ・デ・イタリアでステージ5勝、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2勝、ミラノ〜サンレモとジロ・ディ・ロンバルディアで1勝という好成績を残した名選手だ。

2004年にはアテネ五輪のロードレースで金メダルを獲得し、2006年から2年連続でロード世界チャンピオンに。2008年までイタリアのキャプテンとしてチームを率いたベッティーニが、今度は監督としてチームの采配をとる。

ベッティーニの監督デビュー戦は、10月にオーストラリアで開催されるロード世界選手権。ベッティーニは下見のためにオーストラリアに渡る予定だ。

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos