「今ツールでもっともハードなステージになる」と話していたポガチャルがカラパスとヴィンゲゴーとの駆け引きに勝ち、マイヨジョーヌでポルテ峠山頂フィニッシュを制した。2日間のピレネー決戦の大勝負のひとつを終え、シャンゼリゼの総合表彰台に立つ3人が見えてきた。



声援に応えるベン・オコーナー(オーストラリア、アージェードゥーゼール・シトロエン)声援に応えるベン・オコーナー(オーストラリア、アージェードゥーゼール・シトロエン) photo:Makoto AYANOマイヨアポアを着たワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス)マイヨアポアを着たワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:Makoto AYANO


ピレネーからいったん北上してオートガロンヌ地方に入ったミュレがスタート地点。しかしレースルートは南下しながらすぐにオートピレネーへと戻り、緑の山並を目指す最難関ステージ。

厳しいステージにいつもと違う緊張が漂うなか、準備を進めた選手たちは今日も昨日に引き続きレインジャケットを着込んでいる。小雨の降るなかのスタートセレモニーは、このツールでもっとも観客の多いスタート地点となったようだ。

落車で傷ついてのリタイアや東京五輪への準備、そしてタイムアウト失格などで減り続けている選手たち。ステージにたった3人で上るアルケア・サムシック、4人のグルパマFDJのフランス籍2チームには少し同情の気持ちが入った暖かい応援の声がかけられる。

フランスチームのコフィディス。マルタンは革命記念日に動けるかフランスチームのコフィディス。マルタンは革命記念日に動けるか photo:Makoto AYANO
地元サポーターから喝采を浴びたアントニー・ペレス(フランス、コフィディス)地元サポーターから喝采を浴びたアントニー・ペレス(フランス、コフィディス) photo:Makoto AYANOアスタナのチームバスにはミケーレ・スカルポーニのイラストとグランツールでの勝利が記されるアスタナのチームバスにはミケーレ・スカルポーニのイラストとグランツールでの勝利が記される photo:Makoto AYANO


そして今日はフランス革命記念日「キャトーズ・ジュイエ(=7月14日)」。フランス人選手たちがこの日に活躍するのは伝統以上にフランス人選手のツールへ賭ける熱い想いからだ。

3人、4人に対して8人全員が揃っているコフィディスが壇上に上がると、もはや意外に思えるほど多く感じてしまう。そして湧き上がる歓声。このミュレの近くに実家があるというアントニー・ペレスはマスクを外して登壇し、地元のサポーターたちから喝采を浴びた。このすぐ近くで育ったという。

この数日、その地元に縁のある選手などが登壇した際にマスクを外してくれるようになった。やはり顔がよく見えるのは良いもので、選手は喋らず、司会者もあえてマスク無しのときにはマイクを向けないものの、観客の盛り上がり度はまったく違う。そしてペレスはこの日、声援に応えるようにアタックすることになる。

ちなみにこの数日、他にマスク無しで登壇した選手が居た場合、その日を終えて振り返ってみるとそのステージでアタックして活躍した選手が多いようなので、その選手の意思表示か、選手間でも「何かやる気があるステージではスタート前に観客(あるいは放送)に顔を見せよう」といった話し合いをしているのかもしれない。

2日連続の山頂フィニッシュとなるピレネー決戦。この2日間の文字通り大きな山場と第20ステージの個人TTを経て総合争いは決することになる。

ポガチャルはリムブレーキのコルナゴV3-RSに乗って現れたポガチャルはリムブレーキのコルナゴV3-RSに乗って現れた photo: ASO Pauline Ballet
ポガチャルは「今日はビッグデー。このツールでもっともハードなステージになる。最後のポルテ峠の登りは試走をしたので知っている。どうなるか楽しみだ。すべての用意はできている」と意気込む。しかし朝から降り続く小雨に垂れ込める雨雲。「いい天気、というのは冗談だけど、あまりいい天気じゃないけど気分良くビッグな山に挑むよ!」とリラックスした表情で、いつもどおりのユーモアを欠かさず、緊張を感じさせない。

ポガチャルはこの日乗るバイクにコルナゴV3-RSのリムブレーキ仕様を選択した。上りフィニッシュでの勝負を意識した選択で、ここまで選ばなかったリムブレーキを選んだのはおそらく軽さによるホイール選択から。ここまでのステージでは、すべてより安定したブレーキ性能が得られるディスクブレーキ仕様を選んでいたことが「保守的に走った」という言葉を裏付けてもいる。

フルームが昨日のスタート前の朝に言ったポガチャル評が話題だ。「彼は今、卓越して成熟した状態にあることを示しているね。次のタイムトライアルもあるし、何か(落車など)の悲劇でも起こらない限り勝利をやすやすとモノにするだろうね」。「(山でライバルたちの早めの総攻撃を受けて孤立したら?)彼はついていく。そしてついていく以上のことが可能だよ。もしポガチャルが転ばずにバイクに乗り続けられるなら、それでこのツールは終わり」。

「暑さが弱点」と自ら公言してきたポガチャルだが、今日は得意とする涼しい天候。そして北の「マン島」生まれのカヴェンデュッシュにいたってはレインジャケットなしの半袖で走り出す。カヴも「涼しい日のほうが呼吸が楽にできていい」と、タイムアウトの危険が高い日にもかかわらず昨ステージに続いて上機嫌だ。それでもポガチャルは「雨で寒かろうと晴れで暑かろうとレースには関係ないよ」と言うが、どうもマイヨジョーヌとマイヨヴェールは天気が悪いほうが具合は良いらしい。

キャトーズ・ジュイエ(=7月14日)のステージがスタートしたキャトーズ・ジュイエ(=7月14日)のステージがスタートした photo: ASO Pauline Ballet
ファーストアタックはピエール・ロラン(フランス、B&Bホテルズ・KTM)ファーストアタックはピエール・ロラン(フランス、B&Bホテルズ・KTM) photo:Makoto AYANO
フランスが期待する革命記念日、しかし今日のステージはあまりに難しい。それでも序盤6人の逃げに4人のフランス人、ドリアン・ゴドン、アントニー・テュルジス、マキシム・シュヴァリエが乗った。

しかしマイヨジョーヌ擁するUAEチームエミレーツは、ここまで8回の逃げ切りを許してきたが、今日は逃げを許さないようにコントロールした。それは総合争いと同時にポガチャルのステージ勝利を狙う意思があることを示していた。「しばらく逃げの決まるステージが続いて保守的な走りしかできていなかったけど、今日は上手くコントロールできたレースだった。ステージを狙うかマイヨジョーヌを守る走りをするかは50・50だったけど、チーム全体としての調子が良かったので勝利を掴みに行ったんだ」とはレース後のポガチャルの談。

ひまわり畑を駆け抜けるマイヨジョーヌひまわり畑を駆け抜けるマイヨジョーヌ photo:Kei Tsuji
前半の平坦区間の締めくくり、113kmの末の中間スプリントポイントではドゥクーニンク・クイックステップがコントロール。うまくスプリントしたマイケル・マシューズ(バイクエクスチェンジ)が先頭通過して9pts獲得するも、カヴは全開でもがかない余裕ぶりを見せつつも2番手通過して1pt差に抑えた。

マイヨヴェールが差を詰めようとするライバルをきっちり抑えたのに続き、マイヨジョーヌもここから続く3つの難関山岳でライバルたちを抑えにきた。

1つ目のペイルスルド峠から始まった、マイヨアポワをめぐるナイロ・キンタナとワウト・プールスのバトルは、続く2つ目のヴァル・ルーロン・アゼ峠までしか許されなかった。

2018年の第17ステージでは同じポルテ峠山頂フィニッシュでステージ勝利を飾っているキンタナと、当時はチームスカイの頼れる山岳アシストだったプールスも、UAEのコントロールの前に逃げ切りは許してもらえず。獲得できたのは山頂4位通過のプールスがたった4pts、5位のキンタナが2ptsのみ。

1級山岳ペイルスルド峠に入ると、UAEエミレーツはダヴィデ・フォルモロ、ブランドン・マクナルティ、そしてラファウ・マイカへとアシストのバトンを繋いでいく。そのペースの速さに集団は見る間に削られ、トップ10争いの選手たちでさえ脱落していく。

地元の声援に後押しされたペレスが逃げる地元の声援に後押しされたペレスが逃げる photo: ASO Pauline Ballet
ポルテ峠の残り8kmまで奮闘したペレスは昨年のツール第3ステージでそのステージ中にマイヨアポア獲得を決めながら下りで急ブレーキを踏んだチームカーの隊列を避けきれずに突っ込み、肋骨骨折と肺挫傷などの怪我を負って痛恨のリタイアを喫した思い出がある。この日は地元以上に普段の練習コースでもある山々で輝く走りを見せ、敢闘賞に。フランスの記念日にフランス人としての成功は収めたが、ステージ優勝にもこだわるマイヨジョーヌのポガチャルらのグループはペレスの逃げを許してはくれなかった。

最後の勝負どころ、超級山岳サンラリ=スラン/ポルテ峠はフィニッシュ地点を少し変えながらツールのフィニッシュ地点に登場してきた名物峠。ヴィンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)が優勝した2014年ツールの第17ステージではマイヨアポアを着たマイカ(当時ティンコフ・サクソ)が逃げ切って勝利を手にしている。標高2,215mのスキーゲレンデがフィニッシュとなる今ステージではそのマイカがポガチャルの最後のアシストとして働いたのだ。

ペレスを捕まえると同時にマイカが前を外れると、アタックしたポガチャル。ヴィンゲゴー、カラパス、ウランの4人に絞られると、やがてウランが遅れて3人に。残り8kmという早い段階での脱落。長く厳しいポルテ峠では、いったん差がつくと秒差では済まない。

強烈なアタックを続けるポガチャルに粘る2人。ウランの脱落にメリットを見出したヴィンゲゴーに対し、しかしカラパスは自身の勝利と未だに1勝も挙げていないチームに1勝を届けることにこだわった。ポガチャルの促す先頭交代にヴィンゲゴーは協力するが、カラパスは応じなかった。

「ヨナスに『カラパスの走りはブラフだ(苦しいふりをしている)』と伝えられ、僕もそれは分かっていた。だがこれがレースなので当然の戦略だと思う」とポガチャル。そしてヴィンゲゴーも「カラパスは僕たちに協力してくれず、たとえ楽なペースな時でもカラパスは常に苦しそうな表情を見せていた。だがそのうちアタックするのだろうと思っていたよ」とそのときの駆け引きの様子をレース後に話した。「ポガチャルとカラパスと僕は今日、平等に戦ったと思う」と付け加えることも忘れずに。

リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ)のアタックをフォローするタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ)のアタックをフォローするタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Makoto AYANO
リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ)のアタックをフォローするタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ)のアタックをフォローするタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Makoto AYANO
ラスト1.5kmで得意とする強烈なアタックを繰り出したカラパス。そしてその後輪に飛びつくと遅れずについていくポガチャル。「ビリー」のあだ名をもつカラパスに対し、ポーカーフェイスと称されるポガチャルの心は穏やかではなかった。昨日はステージ終了後に握手した。しかし今日は腹の探り合いのバトルだ。

7kmに渡る登りのほとんどで死んだふりをしてきたが、残り1.5kmで突如アタックしたカラパス。エクアドルの高地に生まれ、同じ高地のコロンビアを選手活動のルーツとして能力を磨いてきたカラパスは、2,000m以上の空気の薄い高地、かつ激坂でのパンチ力にその本領を発揮する脚質だ。

おそらくカラパスはポガチャルが自分よりも強いのを知っていた。そしてこの日ステージ優勝を欲していることも知っていた。「自分はマイヨジョーヌを着ているから」と譲ってくれる日ではないことも知っていた。だから出し抜こうとした。挑戦者として勝つために、できることをした。いつも真っ正直な駆け引きをするのもいいが、ときに仮面をかぶって裏をかく。いつも良い人ではいられないのが自転車レースだ。

ここまで騙したとしても、駆け引きの後に残ったタンクの残量は正直だった。いや、むしろポガチャルのエンジンのレベルはずっと高い次元にあった。ラスト100mでのアタックで差をつけると、マイヨジョーヌとそこに記されたUAEのチーム名を誇示しながらフィニッシュに飛び込んだポガチャル。

霧に包まれた超級山岳サンラリ=スラン/ポルテ峠にフィニッシュするタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)霧に包まれた超級山岳サンラリ=スラン/ポルテ峠にフィニッシュするタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Bettiniphoto
ポガチャルはフィニッシュ後地面に倒れこんだポガチャルはフィニッシュ後地面に倒れこんだ photo: ASO Pauline Ballet
すでにこれでツール5勝目となるポガチャルだが、マイヨジョーヌを着てステージ優勝するのはこれが初めて。「カラパスのアタックを追うために力いっぱい踏まなければならず、とてもハードだったよ。そして残り50mから(正確には100m)スプリントし、勝利を掴んだんだ。マイヨジョーヌで勝利する素晴らしい日になった。この感情を上手く表現できないぐらいだ」。

そしてヴィンゲゴーもマイペースで遅れを取り戻してカラパスを抜き、終わってみればポガチャルにたったの3秒差でフィニッシュ。改めてポテンシャルの高さを示した。「カラパスのアタックには反応できなかったが、幸運にもフィニッシュ直前で追い抜くことができた。だがポガチャルまで届く力はなく、総合首位にいる彼の強さを見せつけられた。ステージ優勝できなかったことに後悔はないし、明日も今日のように先頭集団に残りたい。また、パリの表彰台が見えてきたよ」。

4位でフィニッシュに向かうダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)4位でフィニッシュに向かうダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) photo:Makoto AYANO怪我で流血しながら5位でフィニッシュに向かうウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)怪我で流血しながら5位でフィニッシュに向かうウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Makoto AYANO

ポルテ峠で脱落したリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・NIPPO)ポルテ峠で脱落したリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・NIPPO) photo:Makoto AYANO
早々に脱落したウランは同郷のチームメイト、セルジオ・イギータにアシストされて登るも、個人総合成績を2位から4位まで落とし今日の敗者に。しかし翌日もウランにはリベンジのチャンスはあり、個人TTも得意だ。シャッフルの可能性はあれど、シャンゼリゼの表彰台に登る3人の姿が見えてきた。

2018年にポルテ峠で優勝したキンタナの登坂タイム49分37秒と比較して、ポガチャルの優勝タイム49分03秒は34秒速いが、カラパスが先頭交代に協力していればもっと差を開けた。カラパスとウランの総合タイム差は1分34秒。しかし総合を追う以上にどうしても自分に向いた今日のステージで勝利を狙いたかったカラパスにも理由が十分にあった。

ポガチャルの最終アシストを務めたラファウ・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)ポガチャルの最終アシストを務めたラファウ・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
上位陣がフィニッシュしてから大きく遅れてラファウ・マイカがフィニッシュに向かっていた。顔には満面の笑みを浮かべ、沿道の観客たちから「グッジョブ」の褒め言葉をもらうと喜びながら声をかけてエースの勝利を味わうようにして登っていた。2014年の勝利から7年、別の形での勝利だ。そのためにこの冬に請われてボーラ・ハンスグローエからUAEチームエミレーツに移籍した。

マイカはまだ13ステージの落車の怪我が完璧には癒えず。ベッド上で1ポジションでしか寝られない日が続いている。「日に日に良くはなっているけど、あの酷い落車で怪我したあばらにまだ問題を抱えていて、まだ痛い」と言うマイカ。しかしアシストとして今日の最大の仕事を果たした。

「タフなステージだったが、チームの強さを示すことができた。これで誰も僕らのことを”弱い”と言えないだろう。時には逃げを行かせる選択も必要だが、今日は違った。僕らは登りで速いテンポを刻み、タデイが勝利した。落車の影響で肋骨に問題を抱えているが、日に日に良くなってきている。ここにはタデイをサポートするためにいるし、なんとしてもマイヨジョーヌでのステージ優勝が欲しかった」。

我慢の走りで総合順位を守ったベン・オコーナー(オーストラリア、アージェードゥーゼール・シトロエン)我慢の走りで総合順位を守ったベン・オコーナー(オーストラリア、アージェードゥーゼール・シトロエン) photo:Makoto AYANO
チームメイトに守られ制限タイム内でポルテ峠頂上に向かうマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)チームメイトに守られ制限タイム内でポルテ峠頂上に向かうマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:Makoto AYANO
マルク・ヒルシは言う。「パーフェクトな一日だったよ。逃げをコントロールできたらまずOKで、次はタデイが『今日は脚があるから』とステージ優勝を欲した。彼は素晴らしいパフォーマンスで応えてくれた。最初はマイヨジョーヌを守ろう、タイムを失わないように、と考えていたけど、勝てるならもっといいね。彼には明日のチャンスもある。ジャージを守るのはもちろん、チャンスがあればもう1勝できるといい。やってみよう!」

ヒルシの言葉通り、ポガチャルが明日もステージを狙うとしたら、2年連続でマイヨヴェール以外の、総合優勝・ヤングライダー賞・山岳賞の3つすべてを持っていく可能性が出てきた。

ポガチャルが山岳ポイント争いにおいて今日のステージ勝利で獲得した40pts、ここまでの通算67ptsはプールスからたったの11pts差。翌日の第18ステージは最大62ptsが獲得できるチャンスがある。途中の山岳でプールスが動いても、もしポガチャルがふたたびステージ勝利すれば頂上ではさらに40pts獲得することができるのだ。プールスはまったく安心していられない。

霧が立ち込めた超級山岳サンラリ=スラン/ポルテ峠霧が立ち込めた超級山岳サンラリ=スラン/ポルテ峠 photo:Makoto AYANO
ポガチャルは言う。「最後の厳しい山岳ステージである明日が待ち遠しい。その翌日の穏やかなステージを越え、タイムトライアルが待っている。でも、いまはまだ先のことを考えたくはない」。

text&photo:Makoto.AYANO in PAU FRANCE

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