3月22日に行われた『ラ・ルー・トゥーランジェル』は、レース前半に清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が3人の逃げに入った。清水は粘って走り続けたが、終盤の上りで遅れてしまい、先頭グループにいた3人が逃げ切り、アルノー・モルミ(CCノジョン・シュール・オワズ)が勝利を挙げた。

以下はCyclisme Japonのレポート

ラ・ルー・トゥーランジェルコースマップラ・ルー・トゥーランジェルコースマップ image:www.larouetourangelle.com3月22日にフランスのヴーヴレ〜トゥール間170kmで行われた『ラ・ルー・トゥーランジェル』は、気温20度の快晴の中スタート。菊池誠晃が最初のアタックを決め2人で逃げるが、その後捕まってしまう。序盤はEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインチームが積極的に集団をコントロールしレースは進む。

賞の一つ「お城チャレンジ」が上りの7か所に設置されており、最初の「お城チャレンジ」で激しいアタック合戦が始まった。この上りでヴィタリー・ポプコフ(ISDスポーツドネツィク)が先頭に立ち、集団との差を1分つける。15選手が追走するも再び集団となり、逃げるポプコフと集団の差は15秒に縮まった。

ここで、集団から清水都貴とブリアン・ノロー(ヴァンデU)がアタックしポプコフに追い付き、先頭は3人となる。3人は快調に走り、集団とは2分ほど差をつけレースは進んだ。

100Km地点を過ぎると最初から逃げていたポプコフが遅れて集団に戻り、集団から飛び出した追走グループが前の2人に追い付き先頭は7人となる。清水の先頭グループと集団との差は最大で3分ほどに開いた。

優勝を飾ったアルノー・モルミ(CCノジョン・シュール・オワズ)優勝を飾ったアルノー・モルミ(CCノジョン・シュール・オワズ) photo:www.larouetourangelle.com123km地点の6つ目の「お城チャレンジ」で、清水都貴含む3人が先頭グループから遅れてしまう。集団に清水が戻ったので、パク・ソンベクをエースにスプリントを狙うため、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインチームは、集団を引いて先頭を追った。

しかし、この日はチームにとって不運が続いた。すでにメカトラブルや落車で菊池誠晃と増田成幸がリタイアしてしまい、残るは6選手。ゴールスプリントに向け態勢を整えるも、パクのアシストを務める岡崎和也がパンクで遅れてしまい、パクも調子を狂わせてしまう。

ラスト5kmで集団とは24秒差に縮まり、集団はトップの3人を捕らえるかと思われたが、コースが下りになっていたことが功を奏し、先頭3人は逃げきり、アルノー・モルミ(CCノジョン・シュール・オワズ)が勝利した。結局、チームとしてはミカエル・ダミアンをエースにギヨーム・ポンのアシストで4位争いのスプリントに挑むも、レース中に受けた落車の影響もあったのか、スプリントをかけた瞬間にダミアンのチェーンが外れてしまい、結果は残せなかった。選手たちの調子は良かっただけに、細かな不運が重なってしまったのが残念だ。

水谷監督のコメント
前回のレース同様、いつも(清水)都貴がきっかけを作って逃げに乗り、いい走りをしてくれるが、毎回ちょっと早すぎる。今回も早すぎたけれど、勝ち逃げに乗ったことは大いに評価したい。都貴が捕まった後、先頭の選手を追うためチームでローテーションをしてタイム差を縮めたが、前を追うタイミングが遅すぎて逃げ切られてしまったのが自分としての判断ミス。

ゴールスプリントもいい感じだったが、ミカエル(・ダミアン)のチェーンが外れてしまい、トラブルでだめになってしまった。ゴール前のアプローチとしてはいい風に出来ていたので、その点は評価したい。今日は本当に運が悪かった。

ラ・ルー・トゥーランジェル2009結果
1位 アルノー・モルミ(フランス、CCノジョン・シュール・オワズ)3h53'59"
2位 メデリック・クラン(フランス、サン・シール・トゥール)
3位 ドミトリ・サモフヴァロフ(ロシア、プリモルスキーDSPエスポワール)+02"
4位 オリヴィエ・パルディーニ(ベルギー、ベランダ・ウィレム)+23"
5位 ジュリアン・ゴネ(フランス、UCナント・アトランティック)
57位 ギヨーム・ポン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+27"
69位 ミカエル・ダミアン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+39"
81位 パク・ソンベク(韓国、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+1'10"
84位 清水都貴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
114位 岡崎和也(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+5'15"
119位 中島康晴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+6'19"
DNF 増田成幸(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
DNF 菊池誠晃(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)