デ・ラ・トレイル　洗浄と注油の2役を担うCNT配合のチェーントリートメントオイル

2021/05/21(金) - 14:51

カーボンナノチューブ（CNT）を配合したチェーントリートメントオイル"デ・ラ・トレイル"が登場した。チェーン洗浄から潤滑まで1本でカバーでき、高い潤滑性能を備えつつメンテナンス作業の手間を減らしてくれるケミカルだ。

デ・ラ・トレイル
自転車のメンテナンスの基本となるチェーンへの注油。日々過酷な環境に晒されるチェーンをケアする「チェーントリートメントオイル」として、フカヤより新たにリリースされたのがDeLa Trail（デ・ラ・トレイル）だ。ベースオイルにカーボンナノチューブ（CNT）を配合することで、優れた潤滑性能と高い洗浄効果を持ち、この一本で洗浄＆注油を済ませられる、まさにチェーントリートメントオイルと呼ぶにふさわしい機能を持ったケミカルだ。

デ・ラ・トレイルに用いられるCNTとは超微小な炭素素材であり、様々な分野で活用される最先端のマテリアルだ。潤滑剤として使用する際は、先述したようにベースオイルに配合するのだが、デ・ラ・トレイルは液中にCNTを均一に分散する特許技術が用いられていることが特徴だ。この技術により安定した性能を発揮するという。

オイル中に分散されたCNTはベアリングのような役割を果たすことで、摺動面の摩擦を減らし抵抗を軽減する。メーカーによるとCNTを配合しない一般的な潤滑剤と比較し約40％も摩擦係数が小さくなる実験結果もあるという。特に油膜が切れるような極圧下では顕著な違いをもたらしてくれるだろう。

粘度は低め、黒みがかった液体のデ・ラ・トレイル
CNTには高い浸透力も備わっており、潤滑を必要とするプレートとローラーの間にオイルが入り込みやすくなっている。また、リンクの奥まで入り込んだオイルとCNTは潤滑しながら、付近に付着する砂や金属粉を排出してくれるため、潤滑性能が維持されやすいという。また、ベースオイルが揮発した後でもCNT自体は金属表面に残るため、潤滑性能は持続するとのことだ。

この浸透性の高さによってチェーン洗浄剤として活用できることも、デ・ラ・トレイルの特徴でありトリートメントオイルと呼ばれる所以でもある。機械メンテナンスでは灯油を「洗い油」として用いる手段があるように、油汚れを落とすための溶剤として油を使うことは定番の手段だ。

デ・ラ・トレイルの場合は高い浸透力も相まって、先述したようにプレートとローラーの隙間に入り込んだ汚れまで油と一緒に落としてくれるという。また、チェーンメンテナンスにおいて、水を使う必要もなくなるため、チェーンを錆びさせる心配がゼロになるというメリットもある。

スタートキットには洗浄機含めメンテナンスに必要なアイテムが同梱されている
オイル洗浄と潤滑という二役を担うデ・ラ・トレイルは、ワンアクションでチェーンメンテナンスを完了できることが魅力。販売ラインアップにはチェーン洗浄機がセットになったスタートアップキットが用意されているため、デ・ラ・トレイルを利用したチェーントリートメントを始めやすいことも有難い。オイル（50ml/2回分）とペーパーウエス、ビニール手袋が同梱され、価格は3,300円（税込）。

デ・ラ・トレイルをリピート利用する方や、チェーンを漬け込み洗浄+注油を行いたい方向けの300mlボトル（4,950円・税込）も用意されている。高い潤滑性能と洗浄力を備えたデ・ラ・トレイルは、パッケージに記載されているように、砂埃などを巻き上げやすいグラベルやオフロード走行を行うライダーにピッタリのプロダクトだ。