山岳ステージでコルブレッリが集団スプリントを制す　総合首位はデニスがキープ

6つのカテゴリー山岳を越えるツール・ド・ロマンディ第2ステージは、集団スプリントで先着したソンニ・コルブレッリ（イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス）が今季初勝利。最終山岳でアシストを務めたデニスは総合首位を守っている。

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逃げ集団を形成したバースデーボーイのアントワン・トールク（オランダ、ユンボ・ヴィスマ）を含む6名 photo:CorVos
ラ・ヌーヴヴィルを出発して北に広がる山間を巡るツール・ド・ロマンディ第2ステージは、獲得標高が3,000mを超える山岳コース。レース序盤から登場する5つの2級山岳を越えて1級山岳ラ・ヴュー・デザルプを通過すると、そのまま平坦フィニッシュまで下る165kmというレイアウトだ。

逃げ切りの可能性もあるステージでエスケープしたのは、この日27歳の誕生日を迎えたアントワン・トールク（オランダ、ユンボ・ヴィスマ）など有力クライマーを含む6名。しかし、総合トップ3を独占するイネオス・グレナディアーズがメイン集団をコントロールすると、1分30秒前後からタイム差が広がらないままレースは進行していった。

メイン集団はイネオス・グレナディアーズがコントロールした photo:CorVos
最終1級山岳ラ・ヴュー・デザルプ（距離7.8km/勾配6.7%）の中腹で逃げグループが吸収されると、総合2位のゲラント・トーマス（イギリス、イネオス・グレナディアーズ）と総合3位リッチー・ポート（オーストラリア）の為にリーダージャージのローハン・デニス（オーストラリア）が集団先頭に出る。

そのまま約20名まで人数を減らした先頭グループが頂上を通過すると、集団スプリント勝負に持ち込みたいバーレーン・ヴィクトリアスのハーマン・ペーンシュタイナー（オーストリア）が、ライバルたちのアタックを封じ込めるため牽引に加わる。

盤石のリードアウトから集団スプリントを制したソンニ・コルブレッリ（イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス） photo:CorVos
残り距離が2kmを切ると集団からクレモン・シャンプッサン（フランス、AG2Rシトロエン）が飛び出す。それにデニスが反応してブリッジをかけると、後ろからダミアーノ・カルーゾ（イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス）が6つのカテゴリー山岳を耐え切ったソンニ・コルブレッリ（イタリア）を従えて加速する。

フィニッシュラインまで残り200m地点でコルブレッリが発射すると、後ろから迫るパトリック・ベヴィン（ニュージーランド、イスラエル・スタートアップネイション）を抑え、「登れるスプリンター」コルブレッリが勝利し雄叫びを上げた。

今季初勝利を挙げたソンニ・コルブレッリ（イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス） photo:CorVos
アシストに徹しながらもリーダージャージを守ったローハン・デニス（オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ） photo:CorVos
「とても嬉しい。昨日は2位とあと一歩だった。しかし今日は上手くいった。最後の山岳では向かい風が強く辛かったが、なんとか登り切ることができた。今日はジャック（ヘイグ）にダミアーノ（カルーゾ）と最強のリードアウトがいた。とてもハッピーだよ！」と、昨日の雪辱を果たしたコルブレッリは喜びを語った。