春開催に戻ったヘント〜ウェヴェルヘムはファンアールトが小集団スプリントで先着。コロナで2チームが未出走、火災でコース変更という波乱のサバイバルレースで予測通りの強さを見せた。



ウェヴェルヘムの教会内に設けられたプレスルームウェヴェルヘムの教会内に設けられたプレスルーム (c)CorVos4日前のオキシクリーンクラシックで優勝したサム・ベネット( アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)4日前のオキシクリーンクラシックで優勝したサム・ベネット( アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos

第1次世界大戦の戦地を通過するヘント〜ウェヴェルヘム第1次世界大戦の戦地を通過するヘント〜ウェヴェルヘム (c)CorVos
秋開催となった昨年から本来の3月に帰ってきた第83回ヘント〜ウェヴェルヘム:イン・フランドルフィールズ。観客の密集を避けるためコースマップが直前まで公開されなかったものの、石畳の激坂ケンメルベルグが3度登場する例年を踏襲したレイアウトに。フランドル地方の西に位置するイープルを中心に東西を巡り、その名の通りウェヴェルヘムにあるフィニッシュに向かう。

直前のレースでスタッフからコロナウイルスの陽性者が出たボーラ・ハンスグローエと、前日にスタッフと選手から感染が見つかったトレック・セガフレードが未出走となり、昨年の優勝者であるマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)の2連覇が、号砲の前に潰えることに。また、レース開始後にフィニッシュ付近の街メネンで火災が発生し、迂回経路を取るためレース距離が1.1km長い248.6kmと変更されている。

横風分断でシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)やワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)を含む25名が先行横風分断でシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)やワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)を含む25名が先行 (c)CorVos
追走するゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)追走するゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
ベルギーのイープル市街中心部にある、第一次世界大戦で戦死した兵士を弔う戦争記念碑「メニン門」でスタートが切られると、レースは序盤から動き出す。

71kmを過ぎたデ・ムーレンで横風分断が発生すると、優勝候補筆頭のワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)やサム・ベネット( アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)、マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)ら有力選手25人で先頭集団が形成される。

この動きに遅れを取ったのは、2日前のE3サクソバンククラシックをチーム力で制圧し勝利したドゥクーニンク・クイックステップ。先頭で孤立するベネットに合流しようとゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)を中心に追走するが、各チームのエースたちが交代で牽く先頭集団とのタイム差は30秒を下回らなかった。

ファンアールトが残り54km地点にやってくる2度目の激坂ケンメルベルグ(登坂距離1510m/平均6.5%/最大23%)で加速すると、揺さぶりをかけられた集団は半分以下まで人数が絞られた。先頭に残ったのは以下の9名。

先頭集団(9名)
サム・ベネット( アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
ダニー・ファンポッペル(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)
ネイサン・ファンフーイドンク(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)
ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
マイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)
ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、クベカ・アソス)
マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)
シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)

協調する先頭集団と、足並みの揃わない追走のままレースが進んでいくと、最後のケンメルベルグ(残り36km地点)で再びファンアールトがスピードを上げて選別に入る。その加速に一時チームメイトのファンフーイドンクが遅れてしまうが、下りで追いつき、集団は9人のままウェヴェルヘムへと続く平坦路と突入した。

積極的に先頭交代に加わるマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)積極的に先頭交代に加わるマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
最終局面まで協調体制を維持した先頭集団最終局面まで協調体制を維持した先頭集団 (c)CorVos
残り16kmを過ぎ、ファンフーイドンクがライバルたちの脚の残量を見定めるためシッティングのままペースアップ。それに素早く反応できたキュングやニッツォーロとは対照的に、サム・ベネットとファンポッペルの2人が千切れていく。7人が牽制することなく一塊のままフラムルージュをくぐると、スプリント力で不利を取るキュングが仕掛けた。

しかしキュングはリードを奪えず、その番手についたマシューズの後ろから、アシストの恩恵を受けたファンアールトが残り100mで2人を抜き去る。追い込むニッツォーロを抑え、今シーズン初となるクラシックレースでの勝利を掴み取った。

スプリント勝負を制したワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)スプリント勝負を制したワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
ファンフーイドンクと勝利を喜ぶワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)ファンフーイドンクと勝利を喜ぶワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
「チームとして常に風とエシュロンには注意していた。このレースではいつものことだからね。分断が始まると僕とネイサンは適切な集団に入ることができた。最後のスプリントは自信を持って臨むことができたよ」と振り返るファンアールト。今年はティレーノ〜アドリアティコで区間2勝を挙げていたが、得意とするクラシックではストラーデビアンケで4位、ミラノ〜サンレモ3位、E3で11位と勝ちを取りこぼしていた。

功労者であるファンフーイドンクについて聞かれると「最後のケンメルベルグでも遅れないようネイサンをずっと励ましていたんだ。そして彼は生き残り、力を見せてくれた。最後に彼の力が必要だと分かっていたからね。ラスト1kmでは彼が先頭を牽いてくれた。これ以上ない走りだった。彼には脱帽だよ」と称賛を述べた。

ヘント〜ウェヴェルヘム表彰台:2位ニッツォーロ、1位ファンアールト、3位トレンティンヘント〜ウェヴェルヘム表彰台:2位ニッツォーロ、1位ファンアールト、3位トレンティン (c)CorVos
息子ジョージくんに勝利を報告するワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)息子ジョージくんに勝利を報告するワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
2位にはレースを通して調子の良さを伺わせたニッツォーロ、3位には移籍後初の表彰台となったトレンティンが入り、最終局面に残ることができなかったサム・ベネットはハンガーノックになったことをレース後に明かしている。
ヘント〜ウェヴェルヘム2021結果
1位ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)5:45:1
2位ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、クベカ・アソス)
3位マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)
4位ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
5位マイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)
6位シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)
7位ネイサン・ファンフーイドンク(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)0:03
8位ディラン・ファンバーレ(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)0:52
9位アントニー・テュルジス(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)0:54
10位ジャンニ・フェルメルシュ(ベルギー、アルペシン・フェニックス)1:25
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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