2021/02/24(水) - 11:48
UAEツアー名物ジュベルハフィートの登坂でタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が勝利。アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)を下し、総合リード拡大に成功した。
UCIワールドツアー開幕戦、UAEツアーも中盤戦。3日目の終盤に控えるのは例年クライマーたちの勝負を見守る名物フィニッシュ、ジュベルハフィート。起伏の少ない半島の真ん中に位置する標高1,025mの岩山に向かって、平均勾配6.6%の登りが10.6kmにわたって続く。前半は8%前後の勾配を刻み、残り3km地点で勾配が11%に達する難所だ。
平坦、平坦、平坦、そして山岳。二面性を持った砂漠コースを逃げたのはトニー・ガロパン(フランス、AG2Rシトロエン)と、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)の二人。逃げの名手として知られる二人は最大6分強のリードを得たものの、ど平坦の終盤に難関登坂が続くコースでは逃げ切るチャンスはほぼ皆無。UAEチームエミレーツはもちろん、他の総合チームは余裕を保ちながらタイム差の調整を行なった。
UAEチームエミレーツはもちろんのこと、イネオス・グレナディアーズやロット・スーダルなど、好位置でエースを登坂させたいチームがひしめき合うように集団先頭でペースを上げたことで、ジュベルハフィートが近づくと急速にリードは削られていく。自国開催の威信にかけるUAEがペースメイクした状態で、デヘントを切り離し単独となっていたガロパンを残り8.3km地点で吸収。時を同じくして昨年のジュベルハフィートで3位に入ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)が遅れをとった。
ヤン・ポランツェ(スロベニア)や、ラファル・マイカ(ポーランド)らUAEトレインのペースメイクで2年前のステージ勝者アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)やクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)らが脱落。残り6kmでイネオス・グレナディアーズが猛烈なペースを刻み始めると、時を要さず15名ほどまでに絞り込まれた。
イネオスジャージに身を包んだダニエル・マルティネス(コロンビア)のハイペースに耐えたのは首位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)、ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーションNIPPO)、セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィズマ)といった精鋭ばかり。
マルティネスが外れ、クスがアタックを仕掛けると総合2位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)やポーレスたちも脱落。フィニッシュまで5kmを残し、速くも勝負は昨年2回登場したジュベルハフィートで1勝づつ挙げているポガチャルとイェーツ、そしてクスの3名に絞られた。
暫しの牽制を挟んでイェーツがもう一段ペースアップを図るとクスが脱落。西日に照らされたつづら折れでイェーツが何度も加速を試みたものの、「アダムはとても強かったけれど、彼のアタックをフォローする余裕があった」と言うポガチャルは食いついて離れない。苦しげな表情を見せるアルメイダやポーレスたち3番手グループを40秒引き離して残り1kmのアーチをくぐった。
勾配が緩むジュベルハフィートの頂上付近。イェーツの背後で距離を開け、息を整えてから踏み込んだポガチャルが速度差をつけてアタック。緩斜面勾配の残り400mを平均54.4km/h、最高57.2km/hで駆け抜けたポガチャルが2車身を開け、最後の左タイトコーナーを通過。イェーツを寄せ付けずにジュベルハフィートを攻略した。
「勝ちたいという気持ちを持ち、本当にキツい1日の終わりに目標を達成することができた。チームは常に良い位置取りで素晴らしい走りを続け、最後の登りでもペースメイクしてくれた。アダムの攻撃に耐えたことでより価値のある勝利になったし、総合ライバルとの差を広げることも重要だった」と語るポガチャル。総合2位にジャンプアップしたイェーツとのタイム差は43秒、そして総合3位アルメイダとの差は1分3秒まで広がっている。
「コース終盤のレイアウトと、どうすれば勝てるかということをよく理解していたんだ。早めに加速し、最後2箇所のコーナーを先頭で抜ける必要があった。このレースにはまだ登坂フィニッシュが控え、さらに横風分断の可能性があるのでまだまだ気を抜けない。総合成績は決まっていないんだ」。と、UAEチームのエースとしてUAEツアー総合優勝を目指すポガチャルは語っている。
UCIワールドツアー開幕戦、UAEツアーも中盤戦。3日目の終盤に控えるのは例年クライマーたちの勝負を見守る名物フィニッシュ、ジュベルハフィート。起伏の少ない半島の真ん中に位置する標高1,025mの岩山に向かって、平均勾配6.6%の登りが10.6kmにわたって続く。前半は8%前後の勾配を刻み、残り3km地点で勾配が11%に達する難所だ。
平坦、平坦、平坦、そして山岳。二面性を持った砂漠コースを逃げたのはトニー・ガロパン(フランス、AG2Rシトロエン)と、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)の二人。逃げの名手として知られる二人は最大6分強のリードを得たものの、ど平坦の終盤に難関登坂が続くコースでは逃げ切るチャンスはほぼ皆無。UAEチームエミレーツはもちろん、他の総合チームは余裕を保ちながらタイム差の調整を行なった。
UAEチームエミレーツはもちろんのこと、イネオス・グレナディアーズやロット・スーダルなど、好位置でエースを登坂させたいチームがひしめき合うように集団先頭でペースを上げたことで、ジュベルハフィートが近づくと急速にリードは削られていく。自国開催の威信にかけるUAEがペースメイクした状態で、デヘントを切り離し単独となっていたガロパンを残り8.3km地点で吸収。時を同じくして昨年のジュベルハフィートで3位に入ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)が遅れをとった。
ヤン・ポランツェ(スロベニア)や、ラファル・マイカ(ポーランド)らUAEトレインのペースメイクで2年前のステージ勝者アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)やクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)らが脱落。残り6kmでイネオス・グレナディアーズが猛烈なペースを刻み始めると、時を要さず15名ほどまでに絞り込まれた。
イネオスジャージに身を包んだダニエル・マルティネス(コロンビア)のハイペースに耐えたのは首位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)、ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーションNIPPO)、セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィズマ)といった精鋭ばかり。
マルティネスが外れ、クスがアタックを仕掛けると総合2位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)やポーレスたちも脱落。フィニッシュまで5kmを残し、速くも勝負は昨年2回登場したジュベルハフィートで1勝づつ挙げているポガチャルとイェーツ、そしてクスの3名に絞られた。
暫しの牽制を挟んでイェーツがもう一段ペースアップを図るとクスが脱落。西日に照らされたつづら折れでイェーツが何度も加速を試みたものの、「アダムはとても強かったけれど、彼のアタックをフォローする余裕があった」と言うポガチャルは食いついて離れない。苦しげな表情を見せるアルメイダやポーレスたち3番手グループを40秒引き離して残り1kmのアーチをくぐった。
勾配が緩むジュベルハフィートの頂上付近。イェーツの背後で距離を開け、息を整えてから踏み込んだポガチャルが速度差をつけてアタック。緩斜面勾配の残り400mを平均54.4km/h、最高57.2km/hで駆け抜けたポガチャルが2車身を開け、最後の左タイトコーナーを通過。イェーツを寄せ付けずにジュベルハフィートを攻略した。
「勝ちたいという気持ちを持ち、本当にキツい1日の終わりに目標を達成することができた。チームは常に良い位置取りで素晴らしい走りを続け、最後の登りでもペースメイクしてくれた。アダムの攻撃に耐えたことでより価値のある勝利になったし、総合ライバルとの差を広げることも重要だった」と語るポガチャル。総合2位にジャンプアップしたイェーツとのタイム差は43秒、そして総合3位アルメイダとの差は1分3秒まで広がっている。
「コース終盤のレイアウトと、どうすれば勝てるかということをよく理解していたんだ。早めに加速し、最後2箇所のコーナーを先頭で抜ける必要があった。このレースにはまだ登坂フィニッシュが控え、さらに横風分断の可能性があるのでまだまだ気を抜けない。総合成績は決まっていないんだ」。と、UAEチームのエースとしてUAEツアー総合優勝を目指すポガチャルは語っている。
UAEツアー2021第3ステージ結果
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 3:58:35 |
2位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
3位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションNIPPO) | 0:48 |
4位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | ハーム・ファンフック(ベルギー、ロット・スーダル) | |
6位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
7位 | フロリアン・ストーク(ドイツ、チームDSM) | 0:54 |
8位 | ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーションNIPPO) | |
9位 | クリス・ハーパー(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ) | 1:00 |
10位 | ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン) | 1:09 |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 7:58:30 |
2位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:43 |
3位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 1:03 |
4位 | クリス・ハーパー(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ) | 1:43 |
5位 | ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーションNIPPO) | 1:45 |
6位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | 2:36 |
7位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 2:38 |
8位 | マッティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 2:39 |
9位 | ルーベン・フェルナンデス(スペイン、コフィディス) | 3:32 |
10位 | ファウスト・マスナダ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 4:47 |
その他の特別賞
ポイント賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
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