ラ・コバティーリャ峠が舞台となったマイヨロホ最終決戦のブエルタ第17ステージ。逃げ集団から今大会2勝目を掴み取ったゴデュや、総合優勝2連覇をほぼ確定させたログリッチ、残り3kmから飛び出したカラパスや、将来への期待を口にしたカーシーらのコメントを紹介します。



ステージ優勝&総合8位 ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)

本音を言えば、3週目は皆が自分たちの順位を守ろうとするので逃げに乗るのは難しいと思っていた。

ブルーノ(アルミライル)はまたしても大きな存在となってくれた。今日の彼の働きには言葉がないよ。あの役割に関して言えば、彼は世界一のチームメイトだ。仲間のためにすべてを出し切る彼の走りは素晴らしいとしか言いようがない。今日は彼の勝利でもあり、チームの勝利でもある。

最後は全力を出さなければならなかった。アタックを決断し、力一杯ペダルを踏んだ。先頭の選手たちを向かい風に晒すため、可能な限り速いスピードで追い抜こうと思っていた。僕の後ろで休ませることなく、対等な立場で走るためにね。全力だったのだが、最後の3kmは誰かが後ろから追いついてくるんじゃないかと思い怖かった。でもフラムルージュを越え、もう1段階スピードを上げることができたので、勝負が決まったと思った。本当に嬉しいよ。

初めてのステージ勝利で、すでに満足していた。だから2勝目はケーキの上のイチゴのようなものだ。また総合トップ10に入ることは、このブエルタの目標でもあった。

ブエルタでステージ2勝を挙げたダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)ブエルタでステージ2勝を挙げたダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) (c)CorVos


ステージ3位 ヨン・イサギレ(スペイン、アスタナ)

良いステージだったと思う。もちろん勝ちたかったが、良い走りができた。とてもタフなステージだったし、逃げ集団のペースは速かった。石畳では(ジーノ)マーダーと(マーク)ドノヴァンと共に仕掛けた。良い動きで、差を広げることができた。その後一人でもアタックしたのだが、後ろにはとても強い選手たちが何人か揃っていたので、最終的にはゴデュとマーダーにかわされてしまった。ステージ優勝のチャンスだったが、今日は彼らが僕より強かっただけだ。



ステージ7位&山岳賞 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)

逃げに乗るというもはや習慣になっていることを、このステージで繰り返すことができた。このブエルタにある18ステージで7回も逃げた。ステージ優勝を目指すにはちょっと無理をし過ぎたのかもしれない。でも結果的に逃げることが日常になっていたおかげで、この山岳賞ジャージを手に入れることができた。しかしこの先はもう少しステージ優勝に向けて、集団内で安全に走ることに集中しなければならないだろう。

僕たちは一日を通してとても速く走り、ホセ(エラダ)とヴィクトル(ラフェ)と協力することができた。最終山岳ではそこまで追い込みたくなかった。でも力は尽くしたし、それがこのブエルタでは一番大事なことなんじゃないかと思っている。

ステージ7位、山岳賞のギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)ステージ7位、山岳賞のギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス) (c)unipublic


ステージ8位&総合2位 リチャル・カラパス(エクアドル 、イネオス・グレナディアーズ)

今日のステージは楽しめたし、ブエルタで総合2位になれたことがとても嬉しい。チームは僕のために多くの働きをしてくれ、常に僕を集団先頭をキープしようと力を尽くしてくれた。彼らは気持ちと勇気を見せてくれ、僕たちは精一杯の走りをした。

個人的にはブエルタで2位という結果にとても満足しているし、それ以上に今シーズンには満足している。そしてチームもこのシーズンに満足していると思う。

ログリッチを引き離したリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)ログリッチを引き離したリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos


ステージ9位&総合3位 ヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング)

僕の選手人生は一変したよ。将来はグランツールを狙いたい。このまま止まりたくない。このチームで、僕はいま(グランツールを狙う)完璧な環境にある。チームからのサポートも期待できるし、チャンスはいくらでもある。

向かい風が妨げになってしまった。だが総合順位を上げるために、何かしなければならなかったのでアタックしたんだ。最後は少しやけになったが、でも構わず行った。全体的としてこの3週間はとても嬉しく、満足する結果となった。

雨降る山岳地帯を走るヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング)ら雨降る山岳地帯を走るヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング)ら photo:Unipublic


ステージ10位&マイヨロホ&ポイント賞 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

最後の数kmはとてもエキサイティングな展開になった。自分のペースで走れば総合順位は保てると思っていた。最終的にはすべてがうまくいき、そしていま僕はマイヨロホを着ている。

カラパスは強さを見せた。常にレースをコントロールできていたとは言えないが、マイヨロホを失う考えなどなかった。集中を切らさず、自分にできる走りをした。それが順位をキープするには十分だった。今日はチーム全体が自分たちの力を示し、チームメイトたちはブエルタを通して素晴らしい働きをしてくれた。今日まで毎日集中し続けた。そしてその集中が必要なレースがあと1日待っているが、それで終わりがやってくる。

大会連覇に王手をかけたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)大会連覇に王手をかけたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:Unipublic


新人賞&総合5位 エンリク・マス(スペイン、モビスター)

今シーズンの始まり方と終わり方を比較すると、このブエルタを終えた時点で良かったと言えるだろう。ガルガンタ峠でのマルク(ソレル)の動きは僕のためではなく、ステージを狙うものだった。それに対して悪い気持ちはない。なぜなら僕には彼のような、いつもだったらグランツールの3週目に来るようなフレッシュな脚がなかったのだからね。その原因はツールでの走りや、シーズン全体の疲れが出たせいだろう。

個人としては総合5位で表彰台に上がることはできないけど、チーム総合成績でマドリードの表彰台に上がることができ満足している。マルクでステージ優勝も果たした。そして僕たちはこの3週間で、気持ちと決意を見せることができた。それが唯一嬉しいことかな。常に上を目指しているし、もっとトップに近づきたいし、ステージ優勝が欲しい。でもこのような奇妙なシーズンで、このホームチームに加入して1年目だ。これらすべての経験が将来の力になるだろう。

新人賞&総合5位 エンリク・マス(スペイン、モビスター)新人賞&総合5位 エンリク・マス(スペイン、モビスター) (c)unipublic


総合4位 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)

今日は調子良くスタートできたのだが、これまでで最もチャレンジングなレースの一つだった。寒さと雨、そして一日を通して猛烈なほど速いペースだった。このステージは僕には厳しすぎた。タンクを空にして、タイムロスを最小限に食い止めた。表彰台を目指しアタックを想定していたのだが、上位3人が僕より強かった。

この3週間で達成したことに対しとても誇らしく思っている。昨年イスラエル・スタートアップネイションは、このような結果が出せると信じて契約をしてくれた。そしてその信頼に応えることができた。彼らは僕にチームを与えてくれた。このブエルタで僕のためにチームを作ってくれた。そして彼らは僕にできる限りを尽くしてくれた。

キャリア最高順位の総合4位獲得まであと一歩に迫ったダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)キャリア最高順位の総合4位獲得まであと一歩に迫ったダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) (c)CorVos
グランツールにおけるキャリア最高順位とステージ優勝は、3週間前には想像もしていなかった結果だ。チームの歴史に刻まれる結果であり、来年は信じられないほどエキサイティングな年になるだろう。またチームとしての野望も大きくなるはずだ。

感動的な3週間にしてくれたスタッフや選手、そしてイスラエルや世界中にいるイスラエル・スタートアップネイションのファンに感謝を伝えたい。彼らの応援が、来年より頑張ろうという気持ちにさせてくれるんだ。

text:Sotaro Arakawa
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