「昨日の敗北に涙したけど、チームメイトたちに勇気づけられて、気持ちを切り替えて今日のステージに挑んだ」と語るベン・オコーナー(NTTプロサイクリング)が念願のステージ優勝。過酷なジロ・デ・イタリア第17ステージを走った選手たちのコメントを紹介します。


ステージ優勝 ベン・オコーナー(オーストラリア、NTTプロサイクリング)

昨日はとても残念な結果に終わったものの、レースの内容には満足していた。今日は逃げ切りのチャンスがあるステージだったので、逃げが形成されるポイントであるステージ前半の山岳のプロフィールしか見ていなかった。今日はただ先頭グループについていって、最後まで先頭で走るというシンプルな作戦だった。逃げグループの中で自分が一番強いと感じながら走ったんだ。集団の中に息を潜めるより、こうして前で展開して勝利を狙うほうが好き。将来的に総合成績を狙うかもしれないけど、今はこうして楽しみながら走ることができているよ。

昨日の敗北に打ちひしがれたけど、チームメイトたちに勇気づけられて、気持ちを切り替えて今日のステージに挑んだ。チームにとっても自分自身にとっても、ずっと求められていた勝利。自分をずっと信じてくれている家族や友人たちのために今日は勝つ必要があったんだ。これまでの努力が報われて、信じられないほどの解放感から涙が出た。特に今年は誰にとっても厳しいシーズンなので、溢れ出る喜びに涙が止まらなかった。(解散の危機という)苦しい状況を迎えているチームに希望をもたらすことができればと思う。

残り8.3kmからアタックするベン・オコーナー(オーストラリア、NTTプロサイクリング)残り8.3kmからアタックするベン・オコーナー(オーストラリア、NTTプロサイクリング) photo:LaPresse


ステージ2位 ハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア、バーレーン・マクラーレン)

今年のジロで最も厳しいステージの1つ。今日はペリョ(ビルバオ)のために先行して逃げに乗る作戦で、予想以上に大きくタイム差が付いたのでステージ優勝に目標を切り替えた。全力を尽くしたのでステージ2位という結果には満足している。終盤にかけてマークすべき選手を間違っていた。いずれにしてもオコーナーはとても強く、勝利に値する走りをした彼の勝利を讃えたい。

明日もとてもハードなステージ。チームとして全力でペリョをサポートする。彼を総合表彰台に立たせるためにチームは100%の力で挑む。



ステージ3位 トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)

もっと上の成績を狙っていた。自分はそこまで良い調子ではなかったので、エトナで好走して今も調子が良いハーム・ファンフックでステージ優勝を狙うことに。アシストとして彼をサポートしたけど、突然彼の脚が止まってしまった。そこから自分のステージ成績を狙うことになったけど、すでに先頭(オコーナー)とのタイム差は大きく、挽回する力も残っていなかった。

そんな状況からのステージ3位は悪くないと思う。今日は最も強い選手が勝った。ハーム(ファンフック)はまだ若くて、学ぶべきことがいっぱいある。引き続き彼のような若い選手にチャンスを与えたい。



ステージ4位 イルヌル・ザカリン(ロシア、CCCチーム)

今日は逃げに乗るための壮絶なアタック合戦からスタート。集団前方に位置しながら、良いタイミングで抜け出すことができたと思う。調子も良くて、終盤までフレッシュな状態で走ることができたけど、終盤にかけてライバルたちを引き離すパンチ力がなかった。自分のパフォーマンスには少し失望している。とにかくステージ優勝狙いをお膳立てしてくれたチームに感謝。特に一緒に逃げたビクトル・デラパルテは素晴らしいサポートをしてくれた。また近々挑戦するよ。



マリアローザ ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)

スーパーハードだった。最後の登りは決して急勾配ではなかったけど、常にペースが速くて、チームはマリアローザ死守のために全てを尽くしたよ。サンウェブが攻撃を仕掛けてきたけど、予想通りだったし、反応できる調子の良さがあった。明日は寒さとの戦いになるだろうね。暖かいウェアを着込んでレースに挑みたい。

雪の積もった峠道を走るホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)雪の積もった峠道を走るホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVos


総合3位 ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)

最後の登りは平坦区間もあり、スリップストリームがしっかり効く緩い勾配だったので、アタックして決定的なタイム差をつけるような難易度ではなかった。全開ペースアップを行わないけど、他の選手たちの脚を試すのがチームの作戦。でもやっぱり集団内で走るのが有利な登りだった。

明日は逃げも隠れもできないステルヴィオ。最も強い選手が勝つ。明日は今日よりももっともっと決定的なタイム差が生まれると思う。

総合3位ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)がメイン集団のペースを上げる総合3位ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)がメイン集団のペースを上げる photo:CorVos


総合4位 テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

警戒して作戦を組んでいたけど、そこまで大きく人数が絞られるステージにはならなかった。そこまでハードではなく、どこからのチームが率先してセレクションをかける展開にもならず、明日に向けて脚を貯めるステージになったよ。明日と土曜日は大きな戦いになる。特に標高の高い峠が登場する明日は大きなタイム差がつくはず。厳しい1日になるのは間違いない。



マリアアッズーラ ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFプロサイクリング)

ジョヴァンニ・ヴィスコンティは素晴らしい選手であり、今日も最初の30kmは彼と激しく競り合った。最初の1級山岳でかなり深く追い込んで逃げに乗って、山岳ポイントを獲得。でもまだ山岳賞争いは終わっていなくて、明日の大量山岳ポイントを狙っている選手はかなり多いはず。ステルヴィオ峠を先頭で通過するのは夢の展開。その夢に向かって明日も挑戦するよ。

マリアアッズーラを奪回したルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFプロサイクリング)マリアアッズーラを奪回したルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFプロサイクリング) photo:LaPresse




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