ツール・ド・アルデーシュ第3ステージは、ラスト5kmの3級山岳を耐え抜いた集団スプリントで決着。超ロングスパートでピュアスプリンターを出し抜いたオードリー・コルドンラゴ(フランス、トレック・セガフレード)が勝利した。



残り500mからの超ロングスパートを成功させたオードリー・コルドンラゴ(フランス、トレック・セガフレード)残り500mからの超ロングスパートを成功させたオードリー・コルドンラゴ(フランス、トレック・セガフレード) photo:TCFIA
7日間の女子ステージレース、ツール・ド・アルデーシュ3日目の舞台は古き街アヴィニョンを発着する113.4km。基本的にはオールフラットだが、フィニッシュ5km前に頂上を迎える3級山岳が勝負どころ。前日に獲得標高3500mの過酷なコースを走り終えたスプリンターにとっては、この登坂を生き残れるか否かに勝負が掛かる。

この日は序盤のエスケープが残り30km地点で2分強のリードを得ていたが、トレック・セガフレードやキャニオン・スラム、モビスターといったスプリンターチームの集団牽引で引き戻される。最後の3級山岳でもクロエ・ホスキング(オーストリア、ラリーサイクリング)らは生き残り、トリッキーなダウンヒルをこなして残りは1.5km。勝負は狙い通り集団スプリントに持ち込まれた。

スプリンターがタイミングを待つ中、残り500mで超ロングスパートを仕掛けたのは新フランスチャンピオンのオードリー・コルドンラゴ(フランス、トレック・セガフレード)だった。「登坂でスプリンターたちが疲れ切っていることが分かった。チームカーから勝つためには残り200mの最終コーナーを先頭で抜ける必要があると聞いていたのでその通りにスプリントした」というフランスチャンピオンが超ロングスパートを成功させ、ナショナルジャージ獲得以降初めての勝利を掴んだ。

「残り50kmから作戦をたてて、全て計画通り進めることができた。チームメイトに感謝を伝えなければいけない」と喜ぶコルドンラゴと同タイムでフィニッシュしたのは12名で、総合リーダーのマビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ)は危なげなく先頭集団内でレースを終え、リーダージャージを守っている。
ツール・シクリスト・フェミニン・アンテルナショナル・ドゥ・アルデーシュ2020 第3ステージ
1位 オードリー・コルドンラゴ(フランス、トレック・セガフレード) 2:48:32
2位 バーバラ・グアリシ(イタリア、モビスター)
3位 クロエ・ホスキング(オーストリア、ラリーサイクリング)
4位 アリス・バーンズ(イギリス、キャニオン・スラム)
5位 カタジナ・ウィルコス(ポーランド、マット・アトム・デウェロパー)
49位 與那嶺恵理(アレ・BTCリュブリャナ) 0:52
個人総合成績
1位 マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ) 9:45:10
2位 アンナ・キーセンホーファー(オーストリア、オーストリアナショナルチーム) 0:05
3位 ローレン・ステフェンス(アメリカ、チームティブコ・SVB) 0:42
4位 ヴィクトワ・ギルマン(フランス、FDJヌーヴィルアキテーヌ・フュチュロスコープ) 4:10
5位 アンドレア・パチーニョ(コロンビア、モビスター)
その他の特別賞
山岳賞 マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ)
ポイント賞 マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ)
ヤングライダー賞 カミラ・アレッシオ(イタリア、ビーピンク)
チーム総合成績 アレ・BTCリュブリャナ
text:So.Isobe