最大勾配20%の激坂「サンルーカ」を5回登るイタリアのワンデーレースで、好調アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)が独走勝利。ドゥクーニンク・クイックステップ勢の攻撃を退けたネオプロが今季3勝目を挙げた。



この日落車負傷するマティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)この日落車負傷するマティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVosニバリとスタートを待つジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)ニバリとスタートを待つジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) (c)CorVos

登坂距離2kmで平均勾配10%を超えるサンルーカの登り登坂距離2kmで平均勾配10%を超えるサンルーカの登り (c)CorVos
イタリア中部のエミリア=ロマーニャ州で開催されたジロ・デッレミリア(UCI1.Pro、日本語でエミリア一周)は、1909年に初開催されたワンデーレース。ジロ・デ・イタリアと肩を並べる歴史を誇り、今年で開催103回目を迎える。

レースの見どころは何と言っても後半に登場するボローニャ近郊のサンルーカに至る激坂だ。昨年のジロ・デ・イタリア開幕初日のTTコースにも組み込まれ、初山翔と西村大輝が駆け上がったサンルーカ聖母教会を目指す登りは登坂距離2kmで平均勾配10%オーバー。最大勾配20%に達するこの激坂を5回駆け上がる。

普段10月に開催されるジロ・デッレミリアだが、今年はレースカレンダーの再編により8月半ばへと移動した。ロンバルディアを支配したヤコブ・フルサン(デンマーク)とアレクサンドル・ウラソフ(ロシア)のアスタナコンビを筆頭に、ジュリオ・チッコーネ&ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)など、登坂力を備えるワンデー/グランツール系レーサーが顔を揃えた。

昨年のジロ開幕ステージにも登場した回廊のある激坂昨年のジロ開幕ステージにも登場した回廊のある激坂 (c)CorVos
50kmに及ぶアタック合戦の末に逃げたのはダニーロ・ヴィス(スイス、NTTプロサイクリング)など8名の選手たち。ヴィーニザブKTMはエース格のジョヴァンニ・ヴィスコンティとアンドレア・ガロシオ(共にイタリア)を送り込み、最大7分差を稼ぎ出す。最初のサンルーカではヴィスコンティがペースアップを行い、やがてガロシオとフィリップ・ワルスレーベン(ドイツ、アルペシン・フェニックス)が合流。3名となった逃げグループは先を急いだものの、後方のメイン集団も勢いを増した。

下りではマティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックしたものの、「知った道だったけれど前輪で小石を弾いてガードレールにぶつかってしまった」と落車リタイア。病院に搬送されたカッタネオには脊椎骨(脊椎の分節をなす小さい骨)骨折という診断が下されている。

残り20km、逃げグループとのタイム差1分半で飛び出したのは超強力な12名。先頭で再びヴィーニザブKTMコンビがワルスレーベンを引き離すその後ろで、レースが活性化の一途をたどる。

メイン集団を飛び出した12名
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)
ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
エディ・ダンバー(アイルランド、チームイネオス)
ブランドン・リベラ(コロンビア、チームイネオス)
ヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ)
アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)
アロルド・テハダ(コロンビア、アスタナ)
ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)
アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
ヤン・バークランツ(ベルギー、サーカス・ワンティゴベール)
フローリス・デティエ(ベルギー、アルペシン・フェニックス)

サンルーカで有力勢の先頭に立つホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)サンルーカで有力勢の先頭に立つホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
サンルーカでペースアップを図るジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)サンルーカでペースアップを図るジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) (c)CorVos今ひとつ調子の上がらないジャンニ・モスコン(イタリア、チームイネオス)が千切れる今ひとつ調子の上がらないジャンニ・モスコン(イタリア、チームイネオス)が千切れる (c)CorVos


この中で積極策を取ったのは、カッタネオを失ったドゥクーニンク・クイックステップだった。3度目の「サンルーカ」でバジオーリが飛び出してワルスレーベンを捉えるも、先頭を行くヴィーニザブKTMコンビまでは届かず引き戻される。続いてアルメイダがアタックし、4度目のサンルーカで遂にヴィスコンティとガロシオを追い抜いた。

アルメイダは8名(ニバリ、チッコーネ、ダンバー、フルサン、ウラソフ、バジオーリ、ウリッシ、ヴィスコンティ)となった追走グループに35秒差をつけて逃げ続けたものの、後続もニバリとアスタナ勢の牽引によってそれ以上のリードを許さない。30秒差で突入した最後のサンルーカでは、麓からチッコーネが思い切り加速した。

「ここ数日怪我に苦しんだレムコやファビオ、イーリョ、そしてダウンヒルで落車したマティアのために何としても勝ちたかったけど、もはや脚が残っていなかった」と言うアルメイダは徐々にリードを失い、「少し踏んだらギャップが生まれたのでそのままアタックを続けた」と言うウラソフがバジオーリを千切りながら後方に迫った。

残り1kmを切ってアルメイダを捉えたウラソフが加速して独走に持ち込み、そのままサンルーカ聖母教会の広場にフィニッシュ。モンヴァントゥーチャレンジで優勝、グランピエモンテ4位、ロンバルディア3位と絶好調を維持しているネオプロが、また一つ大きな勝利を手に入れた。

独走でフィニッシュに飛び込むアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)独走でフィニッシュに飛び込むアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ) (c)CorVos
ジロ・デッレミリア2020表彰台ジロ・デッレミリア2020表彰台 (c)CorVos
「本当に嬉しい勝利だ。まず何よりもチームメイトとスポンサーに感謝したい。調子は良かったしコースも自分向きだった。土曜日(ロンバルディア)の時点で驚いたけれど、また一つ勝利を携えて家に帰ることができる。最高に嬉しいよ」と語ったウラソフ。先週末のロシア選手権をスキップしたことでナショナルチャンピオンジャージこそ脱いだものの、その強さは目を見張るものがある。今後はしばしの休息を経て、キャリア初のグランツールとなるジロ・デ・イタリアに出場予定という。

2位には健闘したアルメイダが、3位にはロンバルディア8位のウリッシがランクイン。ニバリとチッコーネのトレックコンビはかみ合わず7位&8位に終わっている。
ジロ・デッレミリア2020結果
1位アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)4:59:41
2位ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)0:09
3位ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)0:18
4位エディ・ダンバー(アイルランド、チームイネオス)0:21
5位アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)0:24
6位ヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ)0:29
7位ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)0:46
8位ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)1:32
9位ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ヴィーニザブKTM)2:41
10位ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、トレック・セガフレード)
text:So.Isobe
photo:CorVos
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