UCI(国際自転車競技連合)がMTBワールドカップの規模縮小を発表。XCOは2レース制のスロベニア大会(合計2戦)のみ、DHIは同じく2レース制のスロベニアとポルトガル大会のみ(合計4戦)で開催される。グランフォンド世界選手権の開催中止も併せて発表されている。



XCOで2戦、DHIで4戦開催となるMTBワールドカップXCOで2戦、DHIで4戦開催となるMTBワールドカップ (c)UCI
未だ拡大が続く新型コロナウイルスの感染状況を受け、各種ビッグレースが相次いで開催中止に追い込まれた。

7月7日付のプレスリリースによれば、5月に改定されたスケジュールから第1戦のレンツァーハイデ大会(スイス、9月5日〜6日、XCO/DHI)と、第2戦のヴァルディソーレ大会(イタリア、9月12〜13日、XCO/DHI)、そして第3戦レジェ大会(フランス、9月19〜20日、XCO/DHI)がキャンセルに。これら大会の2020年開催はなく、結果的に現時点でUCIワールドカップのXCOは2レース制のノベメストナ大会(チェコ、9月29日〜10月4日)のみ、DHIは同じく2レース制のマリボル大会(スロベニア、10月15〜18日)とロウサ大会(ポルトガル、10月29日〜11月1日)のみ(合計4戦)で開催されることとなる。

なお10月5日〜11日にレオガング(オーストリア)で予定されているMTB世界選手権は開催のまま変わらない。XCE(クロスカントリーエリミネーター)世界選手権は8月23日にルーベン(ベルギー)で、XCOマラソン世界選手権は10月24〜25日にトルコのサカリヤで引き続き開催される。また、E-MTBワールドカップは10月2〜3日のバルセロナ大会(スペイン)がキャンセルされている。
UCI MTBワールドカップ・世界選手権日程
9月29日〜10月4日 UCIワールドカップ チェコ共和国、ノベメストナ(XCO)x2回戦
10月5日〜11日 MTB世界選手権 オーストリア レオガング(XCO、DH、パンプトラック)
10月15〜18日 UCIワールドカップ スロベニア、マリボル(DHI)x2回戦
10月29日〜11月1日 UCIワールドカップ ポルトガル、ロウサ(DHI)x2回戦
また、UCIはBMXやトライアル、アーバンサイクリング、グランフォンド、インドアサイクリング、パラサイクリング、そしてトラック競技についても言及した。

BMXレースでは延期となっていた世界選手権(ヒューストン、アメリカ)がキャンセルとなり、2021年のパペンダル(オランダ)大会まで持ち越しに。BMXフリースタイル(フリースタイルパーク/フラットランド)は、広島大会を含む全ワールドカップが中止に追い込まれた。トライアルでは全5戦を予定していたワールドカップのうち3戦(ザルツブルグ、ヴァルディソーレ、レンツァーハイデ)が中止に。これによってBMXフリースタイルとトライアル競技で構成されるアーバンサイクリング世界選手権も開催が見送られている。

また、UCIグランフォンドに関しては9月9〜12日にバンクーバー(カナダ)で開催予定だった世界選手権が、主催者要請によって正式にキャンセルとなった。代替案も検討されたものの、結果的に今シーズンのグランフォンド世界選手権は開催されない。

また、8月16〜21日にカイロ(エジプト)で開催される予定だったUCIジュニアトラックサイクリング世界選手権もキャンセルに追い込まれている。

各世界選手権の2020年大会が開催中止となったことを受けて、UCIは現アルカンシエル保持者に対して着用延長を認める予定であることを発表済み。ジュニアトラック世界選手権ポイントレースで優勝した内野艶和も対象となる。

text:So.Isobe