飛行機輪行用バッグで知られているシーコンが、今シーズンよりアイウェア「AERO TECH」「AERO COMFORT」をリリースしている。耐衝撃性と低屈折率に優れた素材を使用したプロスペックのアイウェアを紹介しよう。



シーコン AERO TECH(NTTプロサイクリング)シーコン AERO TECH(NTTプロサイクリング) (c)scicon
シーコン AERO TECH(イスラエル・スタートアップネイション)シーコン AERO TECH(イスラエル・スタートアップネイション) (c)sciconシーコン AERO TECH(UAEチームエミレーツ)シーコン AERO TECH(UAEチームエミレーツ) (c)scicon


バイクケースやバッグ類を中心としていたシーコンが、長年アイウェアブランドに勤めていたスタッフとともに、2020年からアイウェアに参入し始めた。初年度より名だたるワールドチームに供給をはじめ、UAEチームエミレーツやNTTプロサイクリング、イスラエル・スタートアップネイションの選手たちが「AERO TECH」という一眼式アイウェアを使用する。

AERO TECHはプロ選手たちのために開発されたモデルであり、高いプロテクション性能、フィット性全てを追求していることが特徴。フィット性については、Power Ergo Design Fitというテクノロジーを採用したことで快適性を高めていることがポイント。

Power Ergo Design Fitは一般的なノーズとテンプルのフィッティング調整に加え、テンプルの硬さ調整が可能となっている点が特徴。ノーズは3種類の高さが備えられ、テンプルアームは自由に折り曲げることができる。とはいえここは一般的なアイウェアにも備えられている調整機構。

シーコン AERO TECH(ブラックフレーム/ブロンズレンズ)シーコン AERO TECH(ブラックフレーム/ブロンズレンズ) (c)scicon
シーコンの特徴は、テンプルの硬さ調整。Flexi Fitというテクノロジー名がつけられた硬さ調整機構は、テンプルに備えられている計3つのチップの数を変更することで、柔軟性を変化させられるようになっているということ。3つ装着すれば最も硬く、0個であれば柔軟にテンプルがしなる状態になる。

チップ数を調整することで、こめかみ部分にかかるストレスの度合いも変化してくるはずだ。ロングライドの終盤でこめかみがテンプルで痛くなるという心配を低減してくれるだろう。チップにはカラー展開もあるため、コーディネートアイテムとしても楽しめるようになっている。

プロテクション性能という面では、数多くのアイウェアで実績のある、軽量かつ柔軟性、高い強度を備えるグリルアミドTR-90を採用し、フレームの安全性を確保。レンズ下部にはソフトなラバー素材のバンパーが備えられており、アクシデント時にレンズで顔を傷つける可能性を抑えている。バンパーは取り外しも可能だ。

シーコン AERO COMFORT(ホワイトフレーム/ブルーレンズ)シーコン AERO COMFORT(ホワイトフレーム/ブルーレンズ) (c)scicon
アイウェアの大部分を占め、保護能力にも大きく貢献するレンズは、SCN-XTとSCN-PPという2種類が用意されている。SCN-XTはNXTという軍用ヘリコプターのウィンドウに採用される素材であり、軽量かつ非常に高い耐衝撃性を備えていることが特徴。熱変形もしにくく、光の屈折率も非常に低いレンズとされているため、歪みのない視界を得ることができる。また、調光レンズとなっているため、1枚で様々なシチュエーションをカバーする。

SCN-PPは一般的なアイウェアに採用されるCR39レンズの30倍以上の負荷に耐えられる耐久性を備えたレンズ。素材自体は透明度が高く、ミラーコーティングを施すことで光の透過率を調整していることが特徴だ。どちらのレンズも紫外線をカットしてくれるという。

クリアな視界を確保するという面では、フレームとレンズどちらにも設けられたベンチレーションホールがレンズの曇りを防いでくれる。また、高さ50mmのスタンダードレンズと、56mmのXLレンズが用意されているため、頬骨辺りの視界が気になる方はXLも試しても良いかもしれない。

高さが50mmのスタンダードレンズ高さが50mmのスタンダードレンズ (c)scicon高さが56mmのXLレンズ高さが56mmのXLレンズ (c)scicon


シーコンのアイウェアラインアップにはAERO TECHと同じテクノロジーを使用した二眼式の「AERO COMFORT」というモデルも用意されている。一眼と二眼は見た目の好みで選んでも良さそうだ。

いずれもラインアップはSCN-XTレンズを採用したモデル(27,000円)とSCN-PPレンズモデル(13,000円)の2種類。レンズはグレー、オレンジ、ブルー、ブロンズの4色から選択し、フレームはブラック、ホワイト、クリアの3種類から選択できるようになっている。また、シーコンがAERO TECHを供給しているワールドチーム(NTT、UAE、イスラエル)のレプリカモデルも既に登場している。価格は15,000円(税抜)。

NTTプロサイクリングの選手たちが着用するAERO TECHNTTプロサイクリングの選手たちが着用するAERO TECH (c)scicon


シーコン AERO TECH
レンズ:グレー、オレンジ、ブルー、ブロンズ
レンズサイズ:STANDARD(50mm)、XL(56mm)
フレーム:ブラック、ホワイト、クリア
セット内容:ハードケース、マイクロファイバーポーチ
セット内容(SCN-XTのみ):クリップスイッチキット、曇り防止剤、マルチドライバー、ノーズパッド、フェンダー、アクセサリーポーチ
税抜価格:27,000円(SCN-XT)、13,000円(SCN-PP)

シーコン AERO TECH チームレプリカ
モデル:NTTプロサイクリング、UAEチームエミレーツ、イスラエル・スタートアップネイション
価格:15,000円(税抜)

シーコン AERO COMFORT
レンズ:グレー、オレンジ、ブルー、ブロンズ
レンズサイズ:STANDARD(50mm)、XL(56mm)
フレーム:ブラック、ホワイト、クリア
セット内容:ハードケース、マイクロファイバーポーチ
セット内容(SCN-XTのみ):クリップスイッチキット、曇り防止剤、マルチドライバー、ノーズパッド、フェンダー、アクセサリーポーチ
価格:27,000円(SCN-XT)、13,000円(SCN-PP)