シクロクロス、ロード、MTB XCで輝かしい戦績を重ねるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が、オランダメディアのインタビューに答えた。パリ五輪までMTBレースを続けると共に、グランツール出場を含め活動スタイルについて語った。



インタビューに応えるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)インタビューに応えるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス) (c)CorVos
2019年に幾つもの勝ち星を挙げ、世界中に名を轟かせたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)。2020年はチームがワイルドカードを獲得したパリ~ルーベと、東京五輪のMTB XCでの勝利を目標としてシーズンイン。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けレース活動が停止。今後の目標や活動のスタンスをオランダのWielerflitsに語った。

「今後もロード、MTB、CXの3つの種目を組み合わせていきたい。今の所、MTBはパリ五輪まで続けることになるだろう」。ファンデルプールは昨年MTBでヨーロッパ選手権制覇、ワールドカップ3勝という成績を残しており、世界の頂点が手の届くところまで迫ってきている。

圧倒的なスプリントでダニー・ファンポッペル(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)を下したマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)圧倒的なスプリントでダニー・ファンポッペル(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)を下したマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) (c)CorVos
「次のオリンピックまでは3年以上もあるので、世界選手権に挑戦することができるし、チャンピオンになるチャンスもある。僕は本当にMTBが好きなんだ。このユニークな活動スタイルはできる限り長く維持したい」とファンデルプールはいう。

パリ~ルーベと東京五輪の延期が決定した後は、チームとファンデルプールはブエルタ・ア・エスパーニャ出場を目指していたものの、ワイルドカード獲得はならず。グランツール初出場は2021年以降に持ち越しとなった。

ワールドカップ初勝利を挙げたマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)ワールドカップ初勝利を挙げたマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) (c)UCI
「一般的にはすぐにでもグランツールへ目標が移るものだけど、僕は今後2~3年でグランツールにチャレンジしたい。その間はMTBのワールドカップに出場できるし、グランツールに出場できる可能性もある。そうすればランキングのトップをキープすることも可能だ」とファンデルプールは付け加えた。

2020年のロードシーズンが8月以降の3ヶ月に絞られたことで、ファンデルプールはワイルドカードを獲得しているパリ~ルーベに加えて、複数のクラシックレースに挑戦できる可能性が大きい。一方で、過密スケジュールがシクロクロスへの影響も予想されている。2年連続で世界チャンピオンとなったマチュー・ファンデルプールにはどう影響が及ぶのか、はたまた及ばないのか。ロードからシクロクロスへのトランジションにも注目したい。

2年連続のアルカンシエルを射止めたマチュー・ファンデルポール(オランダ)2年連続のアルカンシエルを射止めたマチュー・ファンデルポール(オランダ) (c)Nobuhiko.Tanabe

text:Gakuto Fujiwara