新型コロナのパンデミックによりレース再開時期の決定が待たれるなか、UCIが2020年男女ワールドツアーレースの改訂カレンダーを発表した。8月1日のストラーデ・ビアンケで始まり、11月のブエルタまで主要レースの新たな日程が決められた。ツール・ド・フランスは8/29〜9/20(発表済み)、ジロ・デ・イタリアは10/3〜25、ブエルタ・ア・エスパーニャは10/20〜11/8。シーズン最終盤のパリ〜ルーベには女子レースが初開催される。



ツール・ド・フランスは予定通り8/29〜9/20で開催されることが発表されたツール・ド・フランスは予定通り8/29〜9/20で開催されることが発表された photo:Makoto.AYANO
パンデミックによって日程変更を余儀なくされるUCIレース。UCI(世界自転車競技連合)が再度の日程調整会議を経て5月5日に男女ワールドツアーレースの改訂カレンダーを発表した。以下UCI発表資料により解説していく。

UCIやレース主催者団体、選手など各ステークホルダーの合意により再構築された改訂レースカレンダーは、8月1日のストラーデビアンケに始まり、11月8日のブエルタ・ア・エスパーニャに終わる(ワールドツアー25レースのうち、すでに5レース:ツアー・ダウンアンダー(オーストラリア)、カデル・エヴァンス・グレートオーシャンレース(オーストラリア)、UAEツアー(アラブ首長国連邦)、オンループ・ヘットニューズブラッド(ベルギー)、パリ〜ニース(フランス)が開催済み)。

25レースのうち17がワンデーレースで、5つのモニュメント(ミラノ〜サンレモ、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ〜ルーベ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、イル・ロンバルディア)と、3つのグランツールを含む8つのステージレースについてはまず優先的な希望日程に沿って調整された。

ブエルタ・ア・エスパーニャはオランダ開催断念により短縮することが主催者のリクエストにより決まっているが、ジロ・デ・イタリアは日程に短縮は無し。その他のワールドツアーレースのうち、新型コロナに起因する健康問題がなく、キャンセルの申し出がないレースについては日程の空きスペースを見つけての開催となる。

世界選手権ロードレースは予定日程通りだが、開催地スイスの1000人規模イベントの禁止措置が明けるかどうかが焦点。ドイツのワンデーレース、エシュボルン・フランクフルトとユーロアイズ・サイクラシックス・ハンブルクは現在日程調整中だ。

ジロ・デ・イタリアは世界選手権が終わった10月3日からの開催となるが、後半はブエルタ・ア・エスパーニャと期間が重なることになる。

限られた日程と時間の中で可能な限りレースを開催するという成約のなかで、新カレンダーは異なるタイプの選手それぞれにとって最大の機会を提供するという理論に従って割り振られた。再スタートの8月はステージレースとワンデーレースが交互に開催され、無レース期間を過ごした選手たちがレースに再適応し、リズムを取り戻す期間ともした。

ツール・ド・フランス、世界選手権ロードレース、ジロ・デ・イタリア、アルデンヌ&フランドルクラシック、そして11月8日に閉幕するブエルタ・ア・エスパーニャ。2020年UCIワールドツアーレースカレンダー改訂版は次の通りだ。
男子ワールドツアーレースリスト
8月1日(土) ストラーデビアンケ(イタリア)
8月5日(水)〜9日(日) ツール・ド・ポローニュ(ポーランド)
8月8日(土) ミラノ〜サンレモ(イタリア)
8月12日(水)〜16日(日) クリテリウム・デュ・ドーフィネ(フランス)
8月16日(日) プルデンシャル・ライドロンドン・サリークラシック(イギリス)
8月25日(火) ブルターニュクラシック・ウェストフランス(フランス)
8月29日(土)〜9月20日(日) ツール・ド・フランス(フランス)
9月7日(月)〜14日(月) ティレーノ〜アドリアティコ(イタリア)
9月11日(金) グランプリ・シクリスト・ド・ケベック(カナダ)
9月13日(日) グランプリ・シクリスト・ド・モンレアル(カナダ)
9月20日(日)~27日(日) ロード世界選手権(スイス)
9月29日(火)〜10月3日(土) ビンクバンク・ツアー
9月30日(水) フレーシュ・ワロンヌ(ベルギー)
10月3日(土)〜25日(日) ジロ・デ・イタリア(イタリア)
10月4日(日) リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー)
10月10日(土) アムステルゴールドレース(ベルギー)
10月11日(日) ヘント〜ウェヴェルヘム・インフランダースフィールド(ベルギー)
10月14日(水) ドワーズ・ドール・フラーンデレン(ベルギー)
10月15日(木)〜20日(火) グリー・ツアー・オブ・グワンシー(中国)
10月18日(日) ロンド・ファン・フラーンデレン(ベルギー)
10月20日(火)〜11月8日(日) ブエルタ・ア・エスパーニャ(スペイン)
10月21日(水) ドリダーフス・ブルージュ〜デパンヌ
10月25日(日) パリ〜ルーベ(フランス)
10月31日(土) イル・ロンバルディア(イタリア)
過密スケジュールとなることを考慮し、UCIはプロサイクリング評議会(PCC)と協議の上1チームあたりの参加人数も緩和する。グランツールは8名、その他ステージレースは7名のままだが、ワンデーレースの場合は7名または6名に。レース主催者が7名制をとった場合は7名または6名で、6名制の場合チームはその決定に従うこととなる。

更にプレスリリースには、UCIのメディカルディレクターを筆頭にするグループを設立し、感染対策をまとめた要項を定義する。このグループにはチームやチームドクター、選手、主催者などの代表者が含まれ、選手やスタッフに陽性反応が出た場合の手順を定めるという。

各国ナショナル選手権は8月20〜23日に、または各国の連盟のオーガナイズにより8月中に開催されることになる。ジャパンカップなどProシリーズ(旧HC)やクラス1、クラス2レースの予定は遅くとも5月20日までに発表されるという。



女子ワールドツアーは18レースを開催

8月1日から18レースが予定される女子ワールドツアー8月1日から18レースが予定される女子ワールドツアー photo:Kei Tsuji
コロナ禍以前に1戦のみ(カデルエヴァンス・グレートオーシャンロードレース)が開催された女子ワールドツアーは合計18レースを予定する。男子レースと同じく8月1日(土)のストラーデビアンケに始まり、11月8日(日)まで開催されるマドリードチャレンジbyラ・ブエルタで閉幕。内訳はワンデーレースが13、ステージレースが5で、中止に追い込まれたのはロンド・ファン・ドレンテ(オランダ)とトロフェオ・アルフレードビンダ(イタリア)、OVOエナジーレディースツアーの3レースだ。
女子ワールドツアーレースリスト
8月1日(土) ストラーデビアンケ(イタリア)
8月8日(土) ポストノルド・UCI WWTヴォーゴーダウェストスウェーデンTTT(スウェーデン)
8月9日(日) ポストノルド・UCI WWTヴォーゴーダウェストスウェーデンRR(スウェーデン)
8月13日(木)〜16日(日) レディース・ツアー・オブ・ノルウェー(ノルウェー)
8月26日(水) GPプルエー・ロレアンアグロメラシオントロフェーWNT(フランス)
8月29日(土) ラ・クルスbyツール・ド・フランス(フランス)
9月1日(火)〜6日(日) ブールスレディースツアー(オランダ)
9月11日(金)〜19日(土) ジロ・デ・イタリア(イタリア)
9月20日(日)~27日(日) ロード世界選手権(スイス)
9月30日(水) フレーシュ・ワロンヌ(ベルギー)
10月4日(日) リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー)
10月10日(土) アムステルゴールドレース(ベルギー)
10月11日(日) ヘント〜ウェヴェルヘム・インフランダースフィールド(ベルギー)
10月18日(日) ロンド・ファン・フラーンデレン(ベルギー)
10月20日(火) ツアー・オブ・グワンシーウィメンズワールドツアー(中国)
10月20日(火) ドリダーフス・ブルージュ〜デパンヌ
10月23日(金)〜25日(日) ツアー・オブ・崇明島(中国)
10月25日(日) パリ〜ルーベ(フランス)
11月6日(金)〜8日(日) マドリードチャレンジbyラ・ブエルタ(スペイン)
注目は初開催されるパリ〜ルーベ女子レースだ。コースはまだ発表されていないものの、昨年はブールス・ドルマンスのメンバーが難所アランベールの石畳を試走するなど開催への機運が高まっていた。

男子と同じく女子ワールドツアーでも参加人数の緩和が行われ、レース主催者は1チームあたりの最大人数を5名に引き下げることができる(これまでは6名か7名)。これによって最大26チーム(これまでは最大24チーム)の招待が可能となっている。

ダヴィ・ラパルティアンUCI会長はリリースの中で「重要度の高いジロ・デ・イタリアとワンデークラシックを主軸にし、ワンデーレースとステージレースを交互開催するようにスケジューリングした。このカレンダーはウィメンズワールドチームの導入、最低給与の保証、そして全レースのライブ中継など2020年の抜本的改革を継続していることが特徴」と述べている。


text:Makoto.Ayano, So.Isobe
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