2020/02/14(金) - 17:03
標高3000m近い山岳地帯を駆けたツアー・コロンビア2.1の3日目。集団スプリントでライバルを圧倒したフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)がステージ2連勝を飾った。
序盤のアタック合戦に加わるジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)tourcolombiauci.com
オスカル・セビリャ(スペイン、チームメデジン)と逃げるエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス) (c)tourcolombiauci.com
逃げるセバスティアン・エナオ(コロンビア、チームイネオス)やフェリックス・バロン(コロンビア、チームイルミネイト) (c)tourcolombiauci.com
ツアー・コロンビア2.1の第3ステージは、前日にステージ優勝を飾ったフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)の出身地パイパから一度南下し、4級山岳アルト・モラルを越えた先でUターン。元来た道を通過して「太陽の街」愛称で呼ばれる巡礼の街ソガモーソを目指す177.7kmで争われた。中盤過ぎまで最高標高2949mという山岳地帯を走るが、後半70kmほどは下りのち平坦基調だ。
エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)も加わった序盤の逃げを集団が許すはずもなく、ベルナルに代わってセバスティアン・エナオ(コロンビア、チームイネオス)やシモン・ペロー(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)、セビリャとスプリンターのフェリックス・バロン(コロンビア、チームイルミネイト)という4名が逃げたことで展開は一度沈静化した。
逃げグループの中ではペローが山岳ポイントを、セビリャがスプリントポイントを連取し、ペローは今大会初の山岳賞ジャージ着用者に。逃げグループを積極的に率いたエナオはこの日の敢闘賞に輝いている。
メイン集団を率いるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、EFプロサイクリング) (c)tourcolombiauci.com
山岳ポイントリーダーとなったシモン・ペロー(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) (c)tourcolombiauci.com (c)CorVos
総合リーダーのヨナタン・カイセド(エクアドル)擁するEFプロサイクリングがメイン集団をコントロールし、後半戦に入るとステージ2連勝を狙うUAEチームエミレーツやイスラエル・スタートアップネイションなどスプリンターチームが牽引に加担する。残り17kmという早いタイミングで逃げをキャッチし、アタックを許さないハイペースを維持したままフィニッシュまでの距離を減らしていった。
広い道幅をいっぱいに使い、常にリードアウトトレインが2本、3本並ぶ混戦状態で残り5km地点を通過。普段はバーレーン・マクラーレンに所属するサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビアナショナルチーム)らコロンビア勢が散発的なアタックを仕掛けるも集団を振り切るには至らない。ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)が猛烈にスピードを上げきった状態でラスト1kmを通過した。
ドゥクーニンク・クイックステップの連携が僅かに崩れた隙にジロ・デ・イタリア覇者リチャル・カラパス(エクアドル、チームイネオス)が加速したが、アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ)のリードアウト役を担うベルト・ファンレルベルフ(ベルギー)が逃さない。定位置からホッジがスプリントを始めたものの、その背後からポイントリーダーのモラノが迫った。
ホッジをパスしたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)が突き進む (c)CorVos
アヴィラを抑えて2連勝を挙げたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)とリードアウト役のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)が勝利を喜ぶ (c)CorVos
前日と同じパターンでホッジを抜き、コース中央を突き進んだモラノ。その様子を見たホッジは勝利を諦め、遅れて加速したエドウィン・アヴィラ(コロンビア、イスラエル・スタートアップネイション)にも交わされた。
「昨日よりも高地を走るステージだけに脚へのダメージは昨日よりも大きかった。レース終盤は誰もが疲労を溜めていたように見えた。実際僕も疲れを感じていたけれど、今日のようなレースでは特別なことじゃない。最後は良いスプリントができたよ」と語るモラノ。ステージ2連勝を飾ると共にポイント賞ランキングで2位以下を引き離すことにも成功している。
翌日は終盤に3級山岳を越え、その4km先にフィニッシュラインが引かれたパンチャー向けステージだ。「明日はより厳しいステージだけど、刺激的とも言える。とても自分好みのレースになりそうだ」とモラノはハットトリックに向けて意欲を燃やしている。弟のダヴィド・モラノ(コロンビア、コロンビアナショナルチーム)もホッジに次ぐステージ4位に入り、2日連続で才能の片鱗を見せつけた。
観客の声援に応えるフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
この日もコロンビア勢がステージ上位5位までを独占し、総合上位を占めるEFプロサイクリング勢も10分以上遅れたローソン・クラドック(アメリカ)を除き、未だ4名がトップ4を維持している。
![序盤のアタック合戦に加わるジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/8524432211308960439082713941549491072532480o.jpg)
![オスカル・セビリャ(スペイン、チームメデジン)と逃げるエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/8671765311308992039079552163027095989518336o.jpg)
![逃げるセバスティアン・エナオ(コロンビア、チームイネオス)やフェリックス・バロン(コロンビア、チームイルミネイト)](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/8503705111309016039077155897375467643600896o.jpg)
ツアー・コロンビア2.1の第3ステージは、前日にステージ優勝を飾ったフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)の出身地パイパから一度南下し、4級山岳アルト・モラルを越えた先でUターン。元来た道を通過して「太陽の街」愛称で呼ばれる巡礼の街ソガモーソを目指す177.7kmで争われた。中盤過ぎまで最高標高2949mという山岳地帯を走るが、後半70kmほどは下りのち平坦基調だ。
エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)も加わった序盤の逃げを集団が許すはずもなく、ベルナルに代わってセバスティアン・エナオ(コロンビア、チームイネオス)やシモン・ペロー(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)、セビリャとスプリンターのフェリックス・バロン(コロンビア、チームイルミネイト)という4名が逃げたことで展開は一度沈静化した。
逃げグループの中ではペローが山岳ポイントを、セビリャがスプリントポイントを連取し、ペローは今大会初の山岳賞ジャージ着用者に。逃げグループを積極的に率いたエナオはこの日の敢闘賞に輝いている。
![メイン集団を率いるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、EFプロサイクリング)](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/8644566211309001605745267580504379929657344o.jpg)
![山岳ポイントリーダーとなったシモン・ペロー(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/8520004711309008639077897039103853685374976o.jpg)
総合リーダーのヨナタン・カイセド(エクアドル)擁するEFプロサイクリングがメイン集団をコントロールし、後半戦に入るとステージ2連勝を狙うUAEチームエミレーツやイスラエル・スタートアップネイションなどスプリンターチームが牽引に加担する。残り17kmという早いタイミングで逃げをキャッチし、アタックを許さないハイペースを維持したままフィニッシュまでの距離を減らしていった。
広い道幅をいっぱいに使い、常にリードアウトトレインが2本、3本並ぶ混戦状態で残り5km地点を通過。普段はバーレーン・マクラーレンに所属するサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビアナショナルチーム)らコロンビア勢が散発的なアタックを仕掛けるも集団を振り切るには至らない。ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)が猛烈にスピードを上げきった状態でラスト1kmを通過した。
ドゥクーニンク・クイックステップの連携が僅かに崩れた隙にジロ・デ・イタリア覇者リチャル・カラパス(エクアドル、チームイネオス)が加速したが、アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ)のリードアウト役を担うベルト・ファンレルベルフ(ベルギー)が逃さない。定位置からホッジがスプリントを始めたものの、その背後からポイントリーダーのモラノが迫った。
![ホッジをパスしたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)が突き進む](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/colombia-012835jpg.jpg)
![アヴィラを抑えて2連勝を挙げたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/colombia-012836jpg.jpg)
![フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)とリードアウト役のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)が勝利を喜ぶ](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/colombia-012844jpg.jpg)
前日と同じパターンでホッジを抜き、コース中央を突き進んだモラノ。その様子を見たホッジは勝利を諦め、遅れて加速したエドウィン・アヴィラ(コロンビア、イスラエル・スタートアップネイション)にも交わされた。
「昨日よりも高地を走るステージだけに脚へのダメージは昨日よりも大きかった。レース終盤は誰もが疲労を溜めていたように見えた。実際僕も疲れを感じていたけれど、今日のようなレースでは特別なことじゃない。最後は良いスプリントができたよ」と語るモラノ。ステージ2連勝を飾ると共にポイント賞ランキングで2位以下を引き離すことにも成功している。
翌日は終盤に3級山岳を越え、その4km先にフィニッシュラインが引かれたパンチャー向けステージだ。「明日はより厳しいステージだけど、刺激的とも言える。とても自分好みのレースになりそうだ」とモラノはハットトリックに向けて意欲を燃やしている。弟のダヴィド・モラノ(コロンビア、コロンビアナショナルチーム)もホッジに次ぐステージ4位に入り、2日連続で才能の片鱗を見せつけた。
![観客の声援に応えるフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/02/14/colombia-012840jpg.jpg)
この日もコロンビア勢がステージ上位5位までを独占し、総合上位を占めるEFプロサイクリング勢も10分以上遅れたローソン・クラドック(アメリカ)を除き、未だ4名がトップ4を維持している。
ツアー・コロンビア2.1 2020 第3ステージ結果
個人総合成績
その他の特別賞
ポイント賞 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) |
山岳賞 | シモン・ペロー(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) |
ヤングライダー賞 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング) |
チーム総合成績 | EFプロサイクリング |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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