伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)が逃げたツール・ド・ランカウイ第7ステージは大会4度目の集団スプリントで決着。モハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム)が2勝目を挙げ、大前翔(愛三工業レーシングチーム)が9位に入った。
雨の中逃げる伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)ら (c)www.ltdlangkawi.my
マレーシアを舞台に開催されてきたツール・ド・ランカウイ(UCI2.Pro)もいよいよ大詰め。全8日間中の7日目は、世界三大仏教遺跡のひとつと称される地方バガンから、ケダ州の州都アロー・スターを目指して北上する130kmの短距離ステージだ。海岸線に沿って北上するど平坦コースの最後に、この日もスプリンターがスピードを競い合った。
雨の中スタートを切るとすぐに、伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)を含む5名がエスケープ。前日にアタックに次ぐアタックが終始続いた消耗戦を経ていたメイン集団はスピードを緩め、最大4分40秒のリードを許した。
後半は曇り時々晴れ。緩やかなアップダウンを駆け抜ける (c)www.ltdlangkawi.my
のどかな田園風景の中を走るプロトン (c)www.ltdlangkawi.my
総合首位の証であるイエロージャージを着るダニーロ・セラーノ(イタリア)を従えたチームサプラサイクリングがメイン集団をコントロールし、残り30kmでタイムギャップを1分にまで削り取る。かつてアロー・スターにフィニッシュするステージで連勝しているマッテオ・ペルッキ(イタリア)をエースに据えるバルディアーニCSFファイザネや、NTTプロサイクリングもペースアップに協力したことで集団フィニッシュは確実なものとなった。
伊藤ほか先頭グループも分裂し、残り4kmで勢いづくメイン集団が全てのメンバーをキャッチ。昨年大会ステージ優勝を挙げたシモーネ・ベヴィラクア(イタリア、ヴィーニザブKTM)がカウンターアタックでソロエスケープを試みたが失敗し、どのチームも隊列を組むことができないまま混戦のスプリント勝負が幕明けた。
第2ステージで勝利したタジ・ジョーンズ(オーストラリア、ARAプロレーシングサンシャインコースト)が真っ先に加速体制に入ったが、背後から伸びたのはモハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム)。第5ステージで勝利しているサレーがジョーンズを抜き、迫るペルッキを抑えて先着。アジア最強スプリンターとも言えるサレーが母国最大のレースで今大会2勝目、通算3勝目をマークした。
モハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム)やマッテオ・ペルッキ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ)がハンドルを投げ込む (c)www.ltdlangkawi.my
ステージ2勝目を挙げたモハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム) (c)www.ltdlangkawi.my
報道陣に囲まれるトレンガヌInc.TSGサイクリングチーム (c)www.ltdlangkawi.my
サレーはランカウイで15人目のアジア人ステージ勝者(初勝利は2000年大会のキャメロンハイランドで勝利した香港のワン・カンポー)になると共に、同一アジア人選手によるステージ最多勝利数を更新。マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、NTTプロサイクリング)は13位に沈んだため、ポイント賞ランキングにおいてジョーンズが首位ヴァルシャイドと2点差まで迫っている。
また、集団スプリントに絡んだ大前翔(愛三工業レーシングチーム)は9位に。「ラスト1kmまで住吉さんに位置取ってもらったがそこから岡本草場両先輩とはぐれてしまい単騎で9位。チームとして機能できれば本気で勝てると思った。悔しいし申し訳ない。チャンスはあと1回」と翌最終日のスプリント勝負を見据えている。

マレーシアを舞台に開催されてきたツール・ド・ランカウイ(UCI2.Pro)もいよいよ大詰め。全8日間中の7日目は、世界三大仏教遺跡のひとつと称される地方バガンから、ケダ州の州都アロー・スターを目指して北上する130kmの短距離ステージだ。海岸線に沿って北上するど平坦コースの最後に、この日もスプリンターがスピードを競い合った。
雨の中スタートを切るとすぐに、伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)を含む5名がエスケープ。前日にアタックに次ぐアタックが終始続いた消耗戦を経ていたメイン集団はスピードを緩め、最大4分40秒のリードを許した。


総合首位の証であるイエロージャージを着るダニーロ・セラーノ(イタリア)を従えたチームサプラサイクリングがメイン集団をコントロールし、残り30kmでタイムギャップを1分にまで削り取る。かつてアロー・スターにフィニッシュするステージで連勝しているマッテオ・ペルッキ(イタリア)をエースに据えるバルディアーニCSFファイザネや、NTTプロサイクリングもペースアップに協力したことで集団フィニッシュは確実なものとなった。
伊藤ほか先頭グループも分裂し、残り4kmで勢いづくメイン集団が全てのメンバーをキャッチ。昨年大会ステージ優勝を挙げたシモーネ・ベヴィラクア(イタリア、ヴィーニザブKTM)がカウンターアタックでソロエスケープを試みたが失敗し、どのチームも隊列を組むことができないまま混戦のスプリント勝負が幕明けた。
第2ステージで勝利したタジ・ジョーンズ(オーストラリア、ARAプロレーシングサンシャインコースト)が真っ先に加速体制に入ったが、背後から伸びたのはモハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム)。第5ステージで勝利しているサレーがジョーンズを抜き、迫るペルッキを抑えて先着。アジア最強スプリンターとも言えるサレーが母国最大のレースで今大会2勝目、通算3勝目をマークした。



サレーはランカウイで15人目のアジア人ステージ勝者(初勝利は2000年大会のキャメロンハイランドで勝利した香港のワン・カンポー)になると共に、同一アジア人選手によるステージ最多勝利数を更新。マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、NTTプロサイクリング)は13位に沈んだため、ポイント賞ランキングにおいてジョーンズが首位ヴァルシャイドと2点差まで迫っている。
また、集団スプリントに絡んだ大前翔(愛三工業レーシングチーム)は9位に。「ラスト1kmまで住吉さんに位置取ってもらったがそこから岡本草場両先輩とはぐれてしまい単騎で9位。チームとして機能できれば本気で勝てると思った。悔しいし申し訳ない。チャンスはあと1回」と翌最終日のスプリント勝負を見据えている。
ツール・ド・ランカウイ2020 第7ステージ結果
1位 | モハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム) | 2:53:17 |
2位 | マッテオ・ペルッキ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | |
3位 | タジ・ジョーンズ(オーストラリア、ARAプロレーシングサンシャインコースト) | |
4位 | リカルド・ミナーリ(イタリア、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | |
5位 | ルーカ・パチオーニ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) | |
6位 | ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | |
7位 | アブドルハリル・モハマドイザットヒルミ(マレーシア、マレーシアナショナルチーム) | |
8位 | トリスタン・ワード(オーストラリア、チームブリッジレーン) | |
9位 | 大前翔(日本、愛三工業レーシングチーム) | |
10位 | アフメト・オーケン(トルコ、チームサプラサイクリング) |
個人総合成績
1位 | ダニーロ・セラーノ(イタリア、チームサプラサイクリング) | 24:10:50 |
2位 | イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) | 0:26 |
3位 | アルテム・オベチキン(ロシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム) | 0:35 |
4位 | ピエルパオロ・フィカーラ(イタリア、チームサプラサイクリング) | 1:07 |
5位 | カンタン・パシェ(フランス、B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト) | 1:09 |
6位 | 中根英登(日本、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス) | 1:34 |
7位 | クリスティアン・ライレアヌ(モルドバ、チームサプラサイクリング) | 1:36 |
8位 | ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア、ヴィーニザブKTM) | 1:56 |
9位 | カルロス・キンテロ(コロンビア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム) | 1:59 |
10位 | フランチェスコ・ボンジョルノ(イタリア、ヴィーニザブKTM) | 2:12 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、NTTプロサイクリング) |
ヤングライダー賞 | イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) |
山岳賞 | モハメドザリフ・ムハンマドヌルアイマン(マレーシア、チームサプラサイクリング) |
チーム総合成績 | チームサプラサイクリング |
text:So.Isobe
photo:www.ltdlangkawi.my
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