カテゴリー山岳が連続したチャレンジマヨルカの2日目「トロフェオ・セッラ・デ・トラムンターナ」で、エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が独走勝利。モビスターの追走を振り切りチームに今季初勝利をもたらした。
チャレンジマヨルカ2日目がスタート。山岳コースに向けて出発する選手たち (c)CorVos
地中海に浮かぶマヨルカ島を舞台にしたクラス1のワンデーレースが4つ連なったレースシリーズ「チャレンジマヨルカ」は2日目。マヨルカ島北部を舞台にした「トロフェオ・セッラ・デ・トラムンターナ」は163kmで獲得標高2629mを稼ぐ山岳レースだ。
平坦基調の初日と打って変わり、各チームのラインナップはクライマーやオールラウンダー中心の構成に。スペイン王者のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は2日連続の出場で、ボーラ・ハンスグローエではラファウ・マイカ(ポーランド)、フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア)、そしてエマヌエル・ブッフマン(ドイツ)といった総合エース級選手たちをこのレースでシーズンインを果たした。
スペイン勢が中心となったエスケープ (c)CorVos
エンリク・マスとアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)CorVos
ソレル、ブッフマン、バルベルデ、ファンフックが先頭集団を形成する (c)CorVos
独走に持ち込んだエマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) (c)CorVos昨年パリ〜ルーベ2位のニルス・ポリッツ(ドイツ、イスラエル・スタートアップネイション)ら7名による逃げが決まり、3〜4分差でボーラ・ハンスグローエとモビスターが先導するメイン集団が追いかける展開。スタート直後から2級、3級、2級、2級とカテゴリー山岳が続き、115km地点で頂上を超える2級山岳コル・デ・プイグ・マヨール(距離4.8km/距離5.4km)で逃げグループを捉えると同時にレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が集団からアタックした。
すぐさま逃げグループを追い抜き、単独先頭となったケムナをモビスターが泳がせた。ケムナとの距離を詰めると守りから攻めに転じるようにマルク・ソレル(スペイン、モビスター)がアタックし、ここにエマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が追従。さらにバルベルデとハーム・ファンフック(ベルギー、ロット・スーダル)が追いつき、ケムナを追い抜いたこの4名が20km先のフィニッシュを目指した。
すると「攻めのレースでライバルチームにプレッシャーをかけることができた。僕がすべきは正しいタイミングでアタックし、彼らの働きぶりに仕上げをするだけ。ここ最近コンディションは良かったけれど、アタック一発でリードを稼げたのは少し驚いた」と言うブッフマンが先行する。バルベルデとソレルが追走したものの、ブッフマンには追いつくことなく、逆に追走集団に飲み込まれてしまった。
人数を集めたモビスターが追いかけたが、拡大傾向となったブッフマンとの差を詰めることは叶わない。積極的に攻め優位を築いたチーム戦略が功を奏し、ブッフマンが独走で今季初レースを勝利した。
独走勝利を飾ったエマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) (c)CorVos
2位争いのスプリントを制したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)CorVos
エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)とアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)CorVos
「数週間のトレーニングが上手くいったんだと思う。それでもこのレースで優勝争いに加われるほどだとは思わなかった。もちろん今回の勝利は次戦に向けてモチベーションに繋がるよ。明日以降のレースにも自信と共に望みたい」と、今年キャリア5度目のツール・ド・フランス出場を目標とする27歳のジャーマンオールラウンダーは語っている。
翌日のトロフェオ・ポレンサ〜アンドラッチは、同じくマヨルカ島北部の山岳地帯を使うアップダウンレース。ノコギリの刃のようなコース断面図の最後には距離2.3km、平均勾配8.9%の登坂が待ち受けている。2位に甘んじた激坂フィニッシュの名手バルベルデの動きに注目だ。

地中海に浮かぶマヨルカ島を舞台にしたクラス1のワンデーレースが4つ連なったレースシリーズ「チャレンジマヨルカ」は2日目。マヨルカ島北部を舞台にした「トロフェオ・セッラ・デ・トラムンターナ」は163kmで獲得標高2629mを稼ぐ山岳レースだ。
平坦基調の初日と打って変わり、各チームのラインナップはクライマーやオールラウンダー中心の構成に。スペイン王者のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は2日連続の出場で、ボーラ・ハンスグローエではラファウ・マイカ(ポーランド)、フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア)、そしてエマヌエル・ブッフマン(ドイツ)といった総合エース級選手たちをこのレースでシーズンインを果たした。




すぐさま逃げグループを追い抜き、単独先頭となったケムナをモビスターが泳がせた。ケムナとの距離を詰めると守りから攻めに転じるようにマルク・ソレル(スペイン、モビスター)がアタックし、ここにエマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が追従。さらにバルベルデとハーム・ファンフック(ベルギー、ロット・スーダル)が追いつき、ケムナを追い抜いたこの4名が20km先のフィニッシュを目指した。
すると「攻めのレースでライバルチームにプレッシャーをかけることができた。僕がすべきは正しいタイミングでアタックし、彼らの働きぶりに仕上げをするだけ。ここ最近コンディションは良かったけれど、アタック一発でリードを稼げたのは少し驚いた」と言うブッフマンが先行する。バルベルデとソレルが追走したものの、ブッフマンには追いつくことなく、逆に追走集団に飲み込まれてしまった。
人数を集めたモビスターが追いかけたが、拡大傾向となったブッフマンとの差を詰めることは叶わない。積極的に攻め優位を築いたチーム戦略が功を奏し、ブッフマンが独走で今季初レースを勝利した。



「数週間のトレーニングが上手くいったんだと思う。それでもこのレースで優勝争いに加われるほどだとは思わなかった。もちろん今回の勝利は次戦に向けてモチベーションに繋がるよ。明日以降のレースにも自信と共に望みたい」と、今年キャリア5度目のツール・ド・フランス出場を目標とする27歳のジャーマンオールラウンダーは語っている。
翌日のトロフェオ・ポレンサ〜アンドラッチは、同じくマヨルカ島北部の山岳地帯を使うアップダウンレース。ノコギリの刃のようなコース断面図の最後には距離2.3km、平均勾配8.9%の登坂が待ち受けている。2位に甘んじた激坂フィニッシュの名手バルベルデの動きに注目だ。
チャレンジマヨルカ2020 トロフェオ・セッラ・デ・トラムンターナ
1位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:55:53 |
2位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:38 |
3位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ディエゴ・ローザ(イタリア、アルケア・サムシック) | |
5位 | サンデル・アルメ(ベルギー、ロット・スーダル) | |
6位 | ロイック・ヴリーヘン(ベルギー、サーカス・ワンティゴベール) | |
7位 | トマス・スプレンヘルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | |
8位 | ルーベン・フェルナンデス(スペイン、フンダシオン・オルベア) | |
9位 | マルトン・ディナ(ハンガリー、コメタ・エクストラサイクリングチーム) | |
10位 | ハーム・ファンフック(ベルギー、ロット・スーダル) |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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