スター選手を揃えジャパンカップで絶大なチーム力を見せつけたユンボ・ヴィズマのアフターパーティーをレポート。神田明神ホールに集まった100人のファンたちと交流を楽しんだ。ロベルト・ヘーシンクが使用した特別デザインバイクの発売もアナウンスされた。



100人ものユンボ・ヴィズマファンが集まり盛り上がりを見せたアフターパーティー100人ものユンボ・ヴィズマファンが集まり盛り上がりを見せたアフターパーティー
ジャパンカップに3年連続出場、チェレステカラーのビアンキバイクを駆り国内でも多数のファンを抱えるワールドチームがユンボ・ヴィズマだ。今季はこれまでに計51勝もの勝利を挙げており、年々存在感を増している今最も勢いのあるチームと言っても過言ではないだろう。ジャパンカップにおいては残念ながら勝利には一歩届かなかったものの、レースを完全にコントロールし日本のファンの前でチーム力の高さを見せつけた。

昨年に引き続き6名の超強力なメンバーを揃え日本へと乗り込んできたユンボ・ヴィズマ。3年連続でジャパンカップメンバーに選ばれ女性から絶大な人気を獲得しているクーン・ボウマンや、経験豊富な走りが古賀志でも冴え渡ったロベルト・ヘーシンクはもはや顔馴染みだろう。

都内でも歴史の古い神社「神田明神」の隣に建てられた神田明神ホールが今回の会場だ都内でも歴史の古い神社「神田明神」の隣に建てられた神田明神ホールが今回の会場だ
ビアンキを象徴するチェレステカラーのウェルカムドリンクが振る舞われたビアンキを象徴するチェレステカラーのウェルカムドリンクが振る舞われた 入り口ではサイン入りのボードが参加者をお出迎え入り口ではサイン入りのボードが参加者をお出迎え

ロードレース実況でお馴染み、サッシャさんが司会と通訳を務めパーティーが進行されたロードレース実況でお馴染み、サッシャさんが司会と通訳を務めパーティーが進行された
ブエルタ・ア・エスパーニャの難関山岳ステージでステージ優勝したセップ・クスや、なんと言ってもツール・ド・フランス総合3位のステフェン・クライスヴァイクのメンバー入りは大きな話題を呼んだ。加えて二人の若手、ニールソン・ポーレスとレナード・ホフステッドもレースでアシスト役を果たした。

そんなユンボ・ヴィズマの選手たちと交流できる貴重な機会として、ジャパンカップ翌日の21日(月)に東京・神田明神ホールにてアフターパーティーが開かれた。都内でも歴史の古い神田明神に併設されたホールに集まったファンの数はなんと100人。毎年この会を楽しみにしている固定ファンも多くいたようだ。入り口では選手のサインが入ったボードがお出迎えしてくれ、チェレステカラーのウェルカムドリンクも振る舞われた。

3度目のジャパンカップ出場を果たしたクーン・ボウマンは「沿道から名前を呼んでもらえるのが嬉しい」とコメント3度目のジャパンカップ出場を果たしたクーン・ボウマンは「沿道から名前を呼んでもらえるのが嬉しい」とコメント 「ツールと東京オリンピックの両方を狙うなら時差ボケをどうにかしないと笑」と語ったステフェン・クライスヴァイク「ツールと東京オリンピックの両方を狙うなら時差ボケをどうにかしないと笑」と語ったステフェン・クライスヴァイク

「日本のロードレースの盛り上がりを感じることができた、勝利を目指してまた戻ってきたい」とレースを振り返る「日本のロードレースの盛り上がりを感じることができた、勝利を目指してまた戻ってきたい」とレースを振り返る
ニコニコ顔で記念撮影に応じてくれるセップ・クスニコニコ顔で記念撮影に応じてくれるセップ・クス ファンと積極的に会話を楽しんでいたニールソン・ポーレスファンと積極的に会話を楽しんでいたニールソン・ポーレス

ロードレース実況でお馴染みのサッシャさんが司会を務めパーティーが進行されていく。大きな拍手に包まれながらステージに選手が登場、まずはレースの振り返りや来日の感想をそれぞれに聞いていった。

チーム最上位の5位に食い込んだクスは「仲間からジャパンカップの様子を聞いていて、出場するのを本当に楽しみにしていたんだ。沿道の観客の多さなど聞いた通りの盛り上がりを見せていて驚いたよ。難しいコースでハードなレースとなったけど、勝つためのメンバーを揃えたので悔しい。でも初めての来日も含めて良い経験になったね」と満足そうに語った。

3度目の出場となったボウマンは「ジャパンカップは沿道から自分の名前を呼んでくれるのがとても嬉しいんだ。昨年に続き今年も山岳賞ジャージを獲得することができた。こんなにジャージがもらえる大会は日本くらいなもんさ。今年も勝利を逃してしまったので、再度勝つために日本に戻ってきたいと思う」と来年を見据えたコメントをしてくれた。

ジャパンカップのために用意されたスペシャルデザインのOLTRE XR4は限定販売される予定だジャパンカップのために用意されたスペシャルデザインのOLTRE XR4は限定販売される予定だ
ジャパンカップエディションを表す日の丸マークジャパンカップエディションを表す日の丸マーク 「波紋集」からヒントを得た波のグラフィックを描いている「波紋集」からヒントを得た波のグラフィックを描いている

「ジャパンカップ特別モデルを今後も増やせていけたら嬉しい」とビアンキの日本支社 サイクルヨーロッパジャパンの高橋社長「ジャパンカップ特別モデルを今後も増やせていけたら嬉しい」とビアンキの日本支社 サイクルヨーロッパジャパンの高橋社長 フェラーリとの高級コラボレーションモデル「Scuderia Ferrari SF01」も飾られたフェラーリとの高級コラボレーションモデル「Scuderia Ferrari SF01」も飾られた

また、今回ヘーシンクがジャパンカップ限定で使用した、OLTRE XR4のスペシャルデザインフレームが一般発売されることもアナウンスされた。昨年もボウマンが日の丸や桜をあしらった日本仕様の特別バイクを駆ったが、それに続くジャパンカップエディション第二弾という流れだ。

明治時代の画家、森雄山が手掛けた「波紋集」というその名の通り波のデザイン集からヒントを得てデザインされており、渦を巻いたような波のグラフィックが描かれている。ド派手なイラストを差し込んだ昨年の特別モデルと比べてシンプルながら日本の伝統を感じられるデザインに仕上がっている。価格や注文方法など詳しい情報は後日発表される予定だ。

オリジナルのフラッグを作成して全員分のサインをゲットオリジナルのフラッグを作成して全員分のサインをゲット 初来日でやや緊張した様子だったレナード・ホフステッド初来日でやや緊張した様子だったレナード・ホフステッド

ピカチュウの被り物をしてご機嫌なロベルト・ヘーシンクピカチュウの被り物をしてご機嫌なロベルト・ヘーシンク ユンボ・ヴィズマデザインの特製ケーキも振る舞われたユンボ・ヴィズマデザインの特製ケーキも振る舞われた

ユンボ・ヴィズマのジャージとヘルメットにサインをもらい満面の笑みユンボ・ヴィズマのジャージとヘルメットにサインをもらい満面の笑み こちらの女性は選手たちを可愛いイラストで描いたタペストリーを作成こちらの女性は選手たちを可愛いイラストで描いたタペストリーを作成

チームのエースとして活躍するクライスヴァイクはビアンキのOLTRE XR4について、「パーフェクトなバイクだよ。グランツールでのヒルクライムもダウンヒルも安定してこなせ、スプリントでも勝つことができるすべてのシーンに対応した真のオールラウンダーさ。チームがこれだけの成績を残せているのもバイクのおかげ。もちろん一般のサイクリストが楽しくライドしたいという乗り方でも、快適性は高いし良いチョイスになるだろうね」と絶賛のコメントをしてくれた。

パーティーの後半はステージを降りてファンとの交流。テーブルについた各選手のもとに並びサインを書いてもらったり、プレゼントを渡したり、記念写真を撮ったりして時間を過ごした。パーティー終了間際までサイン待ちの列は途切れず選手たちは大忙し。それでも、頑張って英語で話しかける日本のファン一人ひとりの言葉に真剣に耳を傾けてくれる神対応ぶりで、参加者は夢のような時間を過ごすことができただろう。

「日本のマーケット、そして日本のビアンキファンを大切にしたい」とマーケティングマネージャーのクラウディオ氏「日本のマーケット、そして日本のビアンキファンを大切にしたい」とマーケティングマネージャーのクラウディオ氏 パーティーの最後にはプレゼントが当たる抽選会も行われたパーティーの最後にはプレゼントが当たる抽選会も行われた

最後に100人のファンとともに記念撮影最後に100人のファンとともに記念撮影
最後はビアンキのマネージャーであるクラウディオ氏が日本の作法に倣って一本締めを行い会は終了。全選手が揃って一礼をして退室するという、最後まで礼儀正しい姿を見せてくれた。ジャパンカップの出場チームとしてもはや定着した感のあるユンボ・ヴィズマ、来年もリベンジのため再び日本に戻ってくることを期待したい。

text&photo:Yuto.Murata
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