スタート直後に左クランクが外れるというトラブルに見舞われながらもアントニオ・ティベーリ(イタリア)が優勝。山田拓海(長野県飯田風越高等学校)と津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校)も出場したロード世界選手権男子ジュニア個人タイムトライアルのレポート。


トップタイムを叩き出したアントニオ・ティベーリ(イタリア)トップタイムを叩き出したアントニオ・ティベーリ(イタリア) photo:Kei Tsuji
男女ジュニア個人タイムトライアル男女ジュニア個人タイムトライアル photo:Yorkshire2019男女ジュニア個人タイムトライアル男女ジュニア個人タイムトライアル photo:Yorkshire2019

1年前にレムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)が2位に1分24秒という大差をつけて勝利した男子ジュニアの個人タイムトライアル。ロードレースでも使用されるハロゲート周回を2周する27.6kmコースが2019年のジュニア世代(2001年と2002年生まれ)最速選手を決める。

絶え間なく登りと下りがやってくる周回コースの獲得標高差は1周246m。期間中唯一とも言われる晴れ間に覆われたため気温は20度近くまで上昇したが、前半スタートの選手は濡れた路面の中でのレースを強いられた。

2周回するため合計5つのウェーブ(グループ)に分かれて63名の選手たちがスタート。第3ウェーブのアントニオ・ティベーリ(イタリア)はスタート台を駆け下りたところで左クランクが外れるトラブルに見舞われてしまう。すぐ先のコース上で待機していたチームカーからスペアバイクを受け取って再スタートを切ったティベーリはおよそ50秒のビハインドを食らった。

そこからサイクルコンピューターの付いていないスペアバイクに乗ったティベーリの挽回が始まった。ティベーリは1周目中盤の第1計測でトップから35秒遅れ、2周目突入時の第2計測で26秒遅れ、2周目中盤の第3計測で17秒遅れ。チームカーに乗る監督はペースを知る術のないティベーリに意図的に間違ったタイム差を伝え、それに鼓舞されたティベーリはさらにペースアップ。誰もがペースを落とす2周目に19分06秒というラップタイムを記録したティベーリがトップタイムを叩き出した。

2位/7秒差 エンゾ・レインセ(オランダ)2位/7秒差 エンゾ・レインセ(オランダ) photo:Kei Tsuji
3位/12秒差 マルコ・ブレナー(ドイツ)3位/12秒差 マルコ・ブレナー(ドイツ) photo:Kei Tsuji
1周目を6位のタイムで終え、2周目に大きく挽回したアントニオ・ティベーリ(イタリア)1周目を6位のタイムで終え、2周目に大きく挽回したアントニオ・ティベーリ(イタリア) photo:Kei Tsuji
ヨーロッパ王者のアンドレア・ピッコロ(イタリア)や優勝候補に挙げられていたクイン・シモンズ(アメリカ)、ミヒェル・ヘッスマン(ドイツ)らは伸びず、エンゾ・レインセ(オランダ)に7秒差、マルコ・ブレナー(ドイツ)に12秒差をつけたティベーリ優勝。バイク交換に要した時間を考慮すると、ティベーリは他の選手よりも1分近く早いペースで27.6kmコースを駆け抜けたことになる。

「スタート後すぐにクランクが外れてしまって、その瞬間にレースは終わったと思った。でも最後まで全力を尽くそうと思ったんだ。なんとかペースをつかんで、勝った。今シーズンは(6位に入った)アンドレア・ピッコロに1回も勝てていなかったので、本当に信じられない。世界チャンピオンになったなんて」と新王者は語る。イタリア勢による男子ジュニア個人タイムトライアル制覇は1996年以来2度目となる。

4位/19秒差 クイン・シモンズ(アメリカ)4位/19秒差 クイン・シモンズ(アメリカ) photo:Kei Tsuji5位/27秒差 ミヒェル・ヘッスマン(ドイツ)5位/27秒差 ミヒェル・ヘッスマン(ドイツ) photo:Kei Tsuji
6位/29秒差 アンドレア・ピッコロ(イタリア)6位/29秒差 アンドレア・ピッコロ(イタリア) photo:Kei Tsuji7位/44秒差 ラルス・ボーヴン(オランダ)7位/44秒差 ラルス・ボーヴン(オランダ) photo:Kei Tsuji
アルカンシェルを手にしたアントニオ・ティベーリ(イタリア)アルカンシェルを手にしたアントニオ・ティベーリ(イタリア) photo:Luca Bettini
日本からは全日本ジュニア個人タイムトライアル王者の山田拓海(長野県飯田風越高等学校)と同2位の津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校)が出場。ロードレースにも出場する2名はそれぞれ46位と61位で個人タイムトライアルを終えている。以下は両者のレース後のコメント。

山田拓海(長野県飯田風越高等学校)

「きつかったんですけど(世界選手権ならではの)観客の声援が力になった。前半に上げすぎると後半に落ちると思ったんで1周目を抑え目に走ったんですが、もっと上げても良かった。タイムトライアルの走りをもっと上手くならないといけない。大きな登りを踏み切れず、中途半端になってしまって下りに向けてスピードをつなげることができなかった。でもロードレースに向けて周回コースの感覚はつかめました。まずは集団内でこの周回コースにたどり着きたい。今できることはやったので、ここで見つかった課題を克服していきたいです」

津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校)

「ここまで差があるとは。今からできることをやっていかないといけない。自分の思ったようなペースで走れましたが、圧倒的に力が足りないと感じました。来年に向けてまずは筋肉量を増やしてパワーをつけないといけない。この距離のタイムトライアルは初めてだったんですけど、もう少しパワーがあれば勢いで(登りを乗り越えて)もう少しタイムを縮めることができたはず。確実に下地を作ってベースを上げないと。でもここでネガティブになってはいけないので、切り替えて、ロードレースが終わってからしっかりと今回の走りを振り返りたいです。ロードレースではしっかりと集団内で(ライン区間を)こなして周回に入りたい」

46位/4分11秒差 山田拓海(長野県飯田風越高等学校)46位/4分11秒差 山田拓海(長野県飯田風越高等学校) photo:Kei Tsuji
46位/4分11秒差 山田拓海(長野県飯田風越高等学校)46位/4分11秒差 山田拓海(長野県飯田風越高等学校) photo:Kei Tsuji46位/4分11秒差 山田拓海(長野県飯田風越高等学校)46位/4分11秒差 山田拓海(長野県飯田風越高等学校) photo:Kei Tsuji
61位/5分50秒差 津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校)61位/5分50秒差 津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校) photo:Kei Tsuji
61位/5分50秒差 津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校)61位/5分50秒差 津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校) photo:Kei Tsuji61位/5分50秒差 津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校)61位/5分50秒差 津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校) photo:Kei Tsuji

ロード世界選手権2019男子ジュニア個人タイムトライアル結果
順位名前タイム平均時速
1位アントニオ・ティベーリ(イタリア)0:38:2543.046
2位エンゾ・レインセ(オランダ)0:00:0742.901
3位マルコ・ブレナー(ドイツ)0:00:1242.812
4位クイン・シモンズ(アメリカ)0:00:1942.677
5位ミヒェル・ヘッスマン(ドイツ)0:00:2742.534
6位アンドレア・ピッコロ(イタリア)0:00:2942.495
7位ラルス・ボーヴン(オランダ)0:00:4442.240
8位レオ・ヘイター(イギリス)0:00:5142.114
9位オスカー・ニルソンジュリアン(イギリス)0:01:0041.953
10位フィン・フィッシャーブラック(ニュー・ジーランド)0:01:0541.858
46位山田拓海(長野県飯田風越高等学校)0:04:1138.816
61位津田悠義(EQADS/愛知県立三好高校)0:05:5037.369
text&photo:Kei Tsuji in Harrogate, United Kingdom
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