「ユンボ・ヴィズマの強さを改めて示すことができた」と語るのはブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージで初優勝を飾ったセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィズマ)。アストゥリアス山岳初日を終えた選手たちのコメントを紹介します。



ステージ優勝 セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィズマ)

ステージ優勝を挙げたセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィズマ)ステージ優勝を挙げたセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィズマ) photo:CorVos
これは大きな勝利だ。まだ状況をうまく飲み込めていないけど、信じられない1日になった。今日はアスタナとモビスターが逃げに選手を送り込んでくると思った。ステージ後半にサポート役に回ることができるソレルとイサギレが動いたのを見て反応した。結果的にタイム差が広がって、逃げ切りのチャンスが回ってきたんだ。

最後の登りは麓が急勾配だと知っていたので良いポジションをキープ。調子は良かったし、自分のペースで登っていると先頭に立った。どんな展開にも対応して、最も強い選手(ログリッチェ)を擁するユンボ・ヴィズマの強さを改めて示すことができたと思う。明日からはまたプリモシュの近くでアシストとして働きたい。

ステージ2位 ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)

追走グループから抜け出すルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)追走グループから抜け出すルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン) photo:CorVos
チームとして作戦通りの走りができた。ダニ(ナバーロ)と一緒に強力な逃げグループに入って先行。まず最初にダニがアタックして、自分は最後の登りに向けて体力を温存できていた。でも今日は今大会最強のクライマーの一人でもあるセップ(クス)が最も強かった。チームは全力を尽くしたのでこの結果に満足しないといけない。

ステージ3位 タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームイネオス)

タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームイネオス)とルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームイネオス)とルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン) photo:CorVos
調子はずっと良かった。同じ逃げグループにキリ(キリエンカ)が入ったことで有利にレースを進めることができたけど、セップ(クス)に先行を許してしまった。振り返ってみると、最後の登り中腹の緩斜面でセップからタイムを失ってしまったので、もっと序盤からアグレッシブに走るべきだった。でもこれもロードレース。来週再びステージ優勝に挑戦したい。

ステージ8位&マイヨロホ プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)

バルベルデを率いるプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)バルベルデを率いるプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) photo:CorVos
セップ(クス)がステージ優勝を飾ったことを本当に嬉しく思う。今日も調子が良かったので(クスが待たずに先行しても)問題はなかった。自分はただライバルのアタックに付いていくだけだった。バルベルデのアタックは強力だったけど問題なく反応。スタートからずっとハイスピードな展開だったけど、チームとして上手く立ち回れたと思う。

総合2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)が並んでフィニッシュアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)が並んでフィニッシュ photo:CorVos
調子が良かったので、ライバルたちがどう反応するかを見たくて最後の登りが始まってすぐにアタックしたんだ。結果、ログリッチェと協力して総合のライバルたちからタイムを奪うことに成功。40秒というタイム差は上出来だ。このブエルタで総合争いに集中させてくれているチームに感謝したい。今日は特にソレルの走りが素晴らしかった。今日は序盤からソレルを逃げに送り込み、ハードなレースを作ることができたと思う。ソレルはステージ優勝のチャンスがないと判断した段階でペースを落とし、自分のアシストのために下がってきてくれた。すでに多くの挑戦を行なってきたこのブエルタで総合2位という成績には満足している。そして明日もとても厳しいアストゥリアスの山岳ステージが待っている。

ステージ11位&総合4位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

(第13ステージの)ロス・マチュコスよりも状態は良くなっている。最後の登りではヤコブ・フルサングとヨン・イサギレに助けられたよ。バルベルデとログリッチェが先行してから、彼らにエスコートされながら自分のペースで追走を続けた。ポガチャルに対してアタックしたけど引き離せず。明日も大きな山岳ステージなので、総合表彰台を狙って戦い続けたい。

ステージ12位&総合3位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

総合3位を守ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)総合3位を守ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
今日もスタートからハイスピードで、終盤にかけてレースは加熱していった。最後の登りはずっと全開走行で、総合3位の座とヤングライダー賞ジャージを守ったことに満足している。バルベルデがアタックした時、反応できるほどのフレッシュさがなかった。まだ登りの麓だったし、加速によるエネルギーの無駄遣いも避けたかった。だから総合ライバルであるロペスに付いていくことにした。

ステージ13位 マルク・ソレル(スペイン、モビスター)

逃げグループを率いるマルク・ソレル(スペイン、モビスター)逃げグループを率いるマルク・ソレル(スペイン、モビスター) photo:CorVos
アタックしたクスに反応したけど振り切られた。クスを追いかける追走グループ内のアタックには反応できたけど、ステージ優勝の可能性はどんどん低くなっていった。そこでチームが無線を通してどんな状態か聞いてきたので、正直にステージ優勝のチャンスは薄いのでチームのために動くことができると告げたんだ。これからもアレハンドロ(バルベルデ)が少しでも良い走りができるように働きたい。アレハンドロの調子はとても良い。彼には年齢なんて関係ないみたいだ。

ステージ14位&総合6位 ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)

今日もスタートからハイスピードで、とてもタフな1日だった。逃げに乗ったパウェル(ポリャンスキー)と集団に残ったフェリックス(グロスチャートナー)が強力にアシストしてくれて、彼らの引きで追走グループは人数を減らした。ブエルタは集中力を高めないといけない後半に差し掛かる。誇りに思えるような成績を残すために全力を尽くしたい。

text:Kei Tsuji