8月24日に開幕する第74回ブエルタ・ア・エスパーニャに向けてバーレーン・メリダが出場メンバーを発表した。2015年と2016年に出場した新城幸也が3度目のブエルタに挑む。


新城幸也(バーレーン・メリダ)新城幸也(バーレーン・メリダ) photo:Kei Tsuji
バーレーン・メリダが発表したブエルタ出場メンバー8名の中に新城幸也の名前が。2015年と2016年にブエルタに出場し、それぞれ総合65位と総合106位で完走している新城が3度目のブエルタに挑む。新城はこれまでツール・ド・フランスに7度、ジロ・デ・イタリアに2度出場。それぞれ全て完走しており、これが自身12度目のグランツール出場となる。

新城は3月のタイ合宿中に発生した落車事故で左肘頭左大転子部裂離を骨折。長いリハビリを経て6月にレースに復帰し、全日本選手権ロードレースで2位。その後、個人合宿を経て7月のアドリアティカ・イオニカレースでマーク・パデュン(ウクライナ)の総合優勝をサポートした。8月4日のライドロンドン・サリークラシックではソンニ・コルブレッリ(イタリア)をアシストして26位フィニッシュしている。

バーレーン・メリダは当初ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)をエースに立てる予定だったが、交通事故によってポッツォヴィーヴォが戦線離脱したためスプリンターとクライマーを主体にしたステージ優勝狙いに目標をスイッチ。平坦ステージではフィル・バウハウス(ドイツ)が、山岳ステージではディラン・トゥーンス(ベルギー)がエースを担うことになるだろう。

マーク・パデュン(ウクライナ、バーレーン・メリダ)マーク・パデュン(ウクライナ、バーレーン・メリダ) photo:CorVosディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・メリダ)ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・メリダ) photo:Luca Bettini

バーレーン・メリダはプレスリリースの中で「様々なステージで優勝を狙うことができるクライマーとスプリンターの混成メンバー。スプリントステージでは、ハインリッヒ・ハウッスラーとルカ・ピベルニクと新城幸也がフィル・バウハウスをサポートし、山岳ステージではディラン・トゥーンスとマーク・パデュンがハーマン・ペーンシュタイナーやドメン・ノヴァクのサポートを受けて優勝を狙う。直近のレースで状態の良さを見せているマーク・パデュンは総合成績も狙っていく。若く才能に溢れた選手たちにとって、将来的な成長に必要な経験を得るグランツールになるだろう」と記している。

新城本人はチームユキヤ通信の中で以下のようにコメントしている。

「お待たせしました!やはり何度走っても、グランツール出場の喜びは大きいです。後半のレーススケジュールにブエルタが入っていたので、出場できると信じて、準備をしてきました。

怪我で前半戦をほとんど走っていないので、身体は他の選手よりもフレッシュです。山岳合宿を経てコンディションも上がってきているので、開幕が楽しみですが、久しぶりのグランツールですので、3週間しっかりコンディショニングを考えて、チームの仕事をこなしながらも、自分にとっても何か残せるように走りたいです。

2ヵ月半の治療、リハビリ期間も協力いただいた皆様、応援し続けてくださった皆様、そして、こうしてチャンスを与えてくれたチームに感謝しかありません。また3週間、応援お願いします」

ブエルタ・ア・エスパーニャ2019バーレーン・メリダ出場メンバー
ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)35歳
新城幸也(日本)34歳
ハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア)29歳
ディラン・トゥーンス(ベルギー)27歳
フィル・バウハウス(ドイツ)25歳
ルカ・ピベルニク(スロベニア)25歳
ドメン・ノヴァク(スロベニア)24歳
マーク・パデュン(ウクライナ)23歳

text:Kei Tsuji