ジロ・ローザは総合成績争いの天王山である12.1kmの登坂個人タイムトライアルが行われ、最終走者のアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)が2位に1分近い差を付けて優勝。マリアローザの座を確固たるものとした。



圧倒的なタイムを叩き出したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)圧倒的なタイムを叩き出したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) (c)CorVos
ステージ2位:アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)ステージ2位:アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング) (c)CorVosステージ4位:ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ)ステージ4位:ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) (c)CorVos


後半戦に入ったジロ・ローザ(UCIウィメンズワールドツアー)6日目は、総合成績争いにおいて重要な山岳TTステージ。人口約4500人の山間の村テーリオまで登るつづら折れは12.1kmで、獲得標高は500m弱と登坂力と共にスピードも必要とされる。

軽さを重視してノーマルバイクを選ぶ選手が多数を占める中、最速で登坂を駆け上がったのは、フル装備のTTバイクで臨んだマリアローザのアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)だった。

それまでホットシートに座ったロード世界王者アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)を52秒上回る圧倒的なタイムを叩き出し、一つ前でスタートした総合2位カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)に追いつきながらフィニッシュ。ニエウィアドーマとの総合リードを4分以上までに広げ、総合リードを確固たるものにしてみせた。

ステージトップスリー表彰ステージトップスリー表彰 (c)CorVos
総合リードを確固たるものとしたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)総合リードを確固たるものとしたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) (c)CorVos
「この日のためにチームの男子選手と一緒に高地トレーニングを行ったり準備を重ねてきた。コース的には昨年ほど厳しくはないので差を付けるのが大変だと思っていたけれど、12kmで1分差はすごく大きい。ジロを目標に据えた2017年からどんどん新しいことを自分の中で試し続け、この2年で”エイリアン”と呼ばれるまでになった。この先は1日1日を大切にして、日曜日まで気を抜かないようにしていきたい。下見をしたので特にこの先3日間は簡単なコースではないことを知っているけれど、チームは強く自信を持っている」と、マリアローザをほぼ手中に収めたファンフルーテンは語っている。

ジロ・ローザ2019第6ステージ結果
1位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 24:32
2位 アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング) 0:52
3位 エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) 1:48
4位 ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) 1:49
5位 ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ) 1:54
6位 カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) 2:00
7位 ケイティ・ホール(アメリカ、ブールスドルマンスサイクリング) 2:03
8位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) 2:09
9位 タイラー・ワイルズ(アメリカ、トレック・セガフレード) 2:21
10位 エリカ・マグナルディ(イタリア、WNT・ロータープロサイクリング) 2:23
個人総合成績
1位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 11:42:15
2位 カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) 4:17
3位 アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)
4位 ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) 5:17
5位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) 5:21
6位 エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) 5:47
7位 ケイティ・ホール(アメリカ、ブールスドルマンスサイクリング) 6:08
8位 ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ) 6:20
9位 アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ) 6:33
10位 エリカ・マグナルディ(イタリア、WNT・ロータープロサイクリング) 6:34
ポイント賞
1位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 54pts
2位 マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) 38pts
3位 ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) 35pts
山岳賞
1位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 26pts
2位 ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) 12pts
3位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) 12pts
ヤングライダー賞
1位 ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ) 11:48:35
2位 パウラ・パティノ(コロンビア、モビスター) 6:57
3位 エヴィタ・ムジック(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) 9:29
チーム総合成績
1位 WNT・ロータープロサイクリング 34:25:33
2位 ミッチェルトン・スコット 0:52
3位 キャニオン・スラム 0:59
Text:So.Isobe
Photo:CorVos

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