大会最初の大集団スプリントに持ち込まれたクリテリウム・デュ・ドーフィネ第3ステージ。今シーズン好調のスプリンターであるサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)が圧勝した。


緑豊かなフランス中部を走る緑豊かなフランス中部を走る photo:A.S.O.
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2019第3ステージクリテリウム・デュ・ドーフィネ2019第3ステージ photo:A.S.O.気温10度強の冷たい雨に包まれたドーフィネ3日目。8日間のステージレースの中でピュアスプリンターにチャンスがあるのは、このル・ピュイ=アン=ヴレからリオンに向かって下っていく177kmの第3ステージと第5ステージしかない。翌日に26.1kmの個人タイムトライアルが設定されていることもあり、力を温存したい総合上位陣は比較的平穏な1日を過ごすことに。

スタートとともに飛び出したカンタン・パシェ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルズ)とナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス)がメイン集団に対して4分のリードで逃げ、リーダージャージ擁するバーレーン・メリダが追いかける展開。ステージ中盤に差し掛かるとドゥクーニンク・クイックステップ、ボーラ・ハンスグローエ、アルケア・サムシックというスプリンター3チームが集団牽引に合流した。

タイム差2分前後のまま難易度の低い3連続4級山岳をこなす頃には天候が回復。雲の切れ間から太陽が顔を出し、気温が上昇していく。残り50kmを切ってタイム差が1分を割り込んだところで、本格的なペースアップを前に集団内の選手たちはレインジャケットやグローブを脱いだ。

リーダーチームのバーレーン・メリダがメイン集団を牽引リーダーチームのバーレーン・メリダがメイン集団を牽引 photo:A.S.O.
ボーラ・ハンスグローエやドゥクーニンク・クイックステップがメイン集団を牽引ボーラ・ハンスグローエやドゥクーニンク・クイックステップがメイン集団を牽引 photo:A.S.O.
逃げるカンタン・パシェ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルズ)とナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス)逃げるカンタン・パシェ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルズ)とナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス) photo:A.S.O.
スプリンターチーム率いるメイン集団は残り12km地点で先頭で逃げ続けていたパシェとベルハネを吸収。横風を警戒するチームイネオスやEFエデュケーションファースト、モビスターが集団先頭に立ってペースを上げる。ペースが弱まらない高速巡航が続いたため、残り20km地点からフィニッシュラインまでの平均スピードは50km/hを超えている。

残り1kmアーチを切ってからジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)がリードアウトのために飛び出したが、うまくチームメイトにバトンを繋ぐことができない。残り400mでボーラ・ハンスグローエのリードアウトに切り替わる。シーズン途中でレース活動を一旦ストップしたピーター・ケニャック(イギリス)に代わる形で4月11日から古巣ボーラ・ハンスグローエに戻ったシェーン・アーチボルド(ニュージーランド)が、ベネットのためにリードアウトを開始した。

ほぼ真っ直ぐな残り5kmの平均スピードは56km/h。最終スプリントのトップスピードは70km/hオーバー。アーチボルドにタイミングよく発射されたベネットは、さらにそのリードを広げる加速力を披露した。ヤングライダー賞ジャージを着るワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)の追い込みも歯が立たず、ベネットが悠々と先頭フィニッシュした。

逃げるカンタン・パシェ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルズ)とナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス)逃げるカンタン・パシェ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルズ)とナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス) photo:A.S.O.
終盤にかけてチームイネオスも集団牽引に合流終盤にかけてチームイネオスも集団牽引に合流 photo:A.S.O.
完全に抜け出した形でフィニッシュするサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)完全に抜け出した形でフィニッシュするサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo:A.S.O.
「2日間厳しいステージが続き、今日もずっと寒かったので、自分の脚の状態に確証がなかった。でもシェーン(アーチボルド)が最高の形で先頭まで連れて行ってくれたんだ。最後は脚の感覚も良くて、チームの仕事を仕上げることができた。これからもステージ優勝を狙っていく」と、シーズン7勝目を飾ったアイルランド生まれのベネット。

ベネットは2018年のジロ・デ・イタリアでステージ3勝を飾ったものの、今年はパスカル・アッカーマン(ドイツ)にエーススプリンターの座を譲った。ボーラ・ハンスグローエはドゥクーニンク・クイックステップ(34勝)とアスタナ(26勝)に続くシーズン25勝をマーク。25勝のうち20勝がUCIワールドツアーレースでの勝利で、これは7名の選手たちによる成績。意外にもペテル・サガン(スロバキア)は2勝しか飾っていない。

ステージ2位に入ったファンアールトはポイント賞トップに。元シクロクロス世界チャンピオンは今シーズン出場した11レース(全てUCIワールドツアーレース)で4回目のトップ3。ジロで負傷したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)に代わってツール・ド・フランスに初出場することが決まっている。

シーズン7勝目を飾ったサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)シーズン7勝目を飾ったサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo:A.S.O.
ステージ2位のワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)がポイント賞ジャージステージ2位のワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)がポイント賞ジャージ photo:A.S.O.
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2019第3ステージ結果
1位サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)4:15:25
2位ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)
3位ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、アスタナ)
4位クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール)
5位エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)
6位エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
7位アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
8位イェンス・デブシェール(ベルギー、カチューシャ・アルペシン)
9位ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)
10位ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル)
個人総合成績
1位ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・メリダ)11:52:28
2位ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール)0:00:03
3位アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)0:00:20
4位ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)
5位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)0:00:24
6位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)
7位マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)
8位クリストファー・フルーム(イギリス、チームイネオス)
9位ワウト・プールス(オランダ、チームイネオス)
10位アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
ポイント賞
1位ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)42pts
2位エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)39pts
3位アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)38pts
山岳賞
1位カスパー・ピーダスン(デンマーク、サンウェブ)18pts
2位マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ)13pts
3位ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)12pts
ヤングライダー賞
1位ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)11:54:18
2位ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル)0:00:09
3位オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、ワンティ・グループゴベール)
チーム総合成績
1位アスタナ35:40:12
2位EFエデュケーションファースト0:00:31
3位グルパマFDJ
text:Kei Tsuji
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