Jプロツアー第5戦の「宇都宮ロードレース」が開催され、終盤に残った6人のスプリント勝負を制した今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)がJプロツアー初優勝。窪木一茂が2位に入り、チームチームブリヂストンサイクリングが1-2フィニッシュを達成した。女子のFクラスタは藤村祥子(MOPS)が、唐見実世子(弱虫ペダルサイクリング)を下して優勝した。



コース沿いの菜の花コース沿いの菜の花 photo:Satoru Kato
自転車好きの声優・野島裕史さんのトークショーが行われた自転車好きの声優・野島裕史さんのトークショーが行われた photo:Satoru Katoスタートラインに揃ったJプロツアーの選手スタートラインに揃ったJプロツアーの選手 photo:Satoru Kato

10連休明け最初の週末、「令和」になって最初のJプロツアーは、「宇都宮ロードレース」と「宇都宮クリテリウム」の宇都宮ラウンド2連戦。初日の5月11日は、ジャパンカップでおなじみ宇都宮市森林公園周辺での宇都宮ロードレースが開催された。

コースは、「鶴周回」と呼ばれる鶴カントリー倶楽部前を通過する1周6.7km。2014年までジャパンカップのコースとして使用されていた部分を逆回りに周回する。短距離ながらも斜度がきつめの登りが2ヶ所あり、それ以外でもこまかいアップダウンが繰り返されるハードなコースだ。

この日の宇都宮市の最高気温は27.6℃の真夏日を記録。7月上旬並みの気温で、日差しに夏を感じるほどの暑さの中でのレースとなった。



今村駿介がJプロツアー初優勝 チームブリヂストンサイクリング1-2フィニッシュ

岡篤志(宇都宮ブリッツェン)と岡泰誠(イナーメ信濃山形)の岡兄弟2人が逃げる岡篤志(宇都宮ブリッツェン)と岡泰誠(イナーメ信濃山形)の岡兄弟2人が逃げる photo:Satoru Kato
メイン集団はチームチームブリヂストンサイクリングとシマノレーシングがコントロールメイン集団はチームチームブリヂストンサイクリングとシマノレーシングがコントロール photo:Satoru KatoJプロツアーはコースを14周する93.8km。パレード走行ののち、リアルスタートが切られるとアタック合戦が始まる。逃げと吸収を何度か繰り返した5周目、プロリーダージャージを着る岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が単独で先行。それを追って、篤志の兄である岡泰誠(イナーメ信濃山形)が集団を飛び出し、岡兄弟2人の逃げ集団が形成される。メイン集団はチームブリヂストンサイクリングとシマノレーシングがコントロールして50秒前後の差を維持してレースは進行する。


レース終盤 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)が登り区間でペースアップレース終盤 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)が登り区間でペースアップ photo:Satoru Katoレース終盤 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗(シマノレーシング)、窪木一茂(チームチームブリヂストンサイクリング)の3人が逃げるも勝負は決まらずレース終盤 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗(シマノレーシング)、窪木一茂(チームチームブリヂストンサイクリング)の3人が逃げるも勝負は決まらず photo:Satoru Kato

8周目に入ると、メイン集団と岡兄弟との差は縮まり始め、9周目に吸収される。その後は再びアタック合戦が始まるが、勝負を決定づけるような動きが出ないままレースは終盤へ向かう。小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗(シマノレーシング)、窪木一茂(チームチームブリヂストンサイクリング)の3人が飛び出すも、メイン集団は20秒以上の差を容認せず、12周目までに吸収する。

最終周回 小石祐馬(チーム右京)が先頭集団を率いる最終周回 小石祐馬(チーム右京)が先頭集団を率いる photo:Satoru Kato最終周回 5人の先頭集団の後方に窪木一茂(チームチームブリヂストンサイクリング)が迫る(写真右上)最終周回 5人の先頭集団の後方に窪木一茂(チームチームブリヂストンサイクリング)が迫る(写真右上) photo:Satoru Kato

その後、昨年の宇都宮ロード優勝の増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)、小石祐馬(チーム右京)、トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)、入部の5名が抜け出し、メイン集団に20秒差をつけて最終周回に入っていく。残り2kmの登りでルバと入部がアタックするも決定打とならず。その後方から、単独追走していた窪木が迫り、残り1kmを過ぎてから合流。勝負は6人でのスプリントに持ち込まれた。

ホームストレートに姿を現した今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)が後ろを確認するホームストレートに姿を現した今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)が後ろを確認する photo:Satoru Kato
今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)がJプロツアー初優勝今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)がJプロツアー初優勝 photo:Satoru Kato
残り100m、ジャパンカップと同じホームストレートに先頭で姿を現したのは今村。後方を一度だけ確認すると両腕を大きく広げてフィニッシュ。その後方では、窪木が入部らを抑えて2位に入り、チームブリヂストンサイクリングが1-2フィニッシュを達成した。

Jプロツアー 表彰式Jプロツアー 表彰式 photo:Satoru Kato「那須の全日本選手権(2015年)で優勝した窪木さんのイメージで頑張って踏み倒すつもりで、最後差されたら仕方ないと思っていた」と話す今村。「最後の5人になった時はみんなエース級の選手ばかりだったので、ついて行くだけで精一杯だった。自分の展開になんとか持ち込めればと思っていたところ、残り400mで窪木さんが迫ってきているのが見えた。これで有利になったと思い、全開で踏んでロングスプリントを仕掛けたらうまく逃げ切れた」と、最後の局面を振り返る。

「1-2フィニッシュにネクストリーダージャージも獲れるとは思っていなかった。窪木さんがこれからプロリーダージャージを狙いに行くと思うので、自分はネクストリーダーを維持できるようにしたい」と、今後の目標を語った。

敢闘賞は岡兄弟敢闘賞は岡兄弟 photo:Satoru Katoプロリーダージャージは岡篤志(宇都宮ブリッツェン・右)、ネクストリーダージャージは今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)プロリーダージャージは岡篤志(宇都宮ブリッツェン・右)、ネクストリーダージャージは今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato

敢闘賞は、レース中盤に逃げ続けた岡兄弟が獲得。リーダージャージを着ながらも積極的に逃げた岡篤志の姿勢と、クラブチーム選手ながら健闘した岡泰誠は優劣つけ難いとされ、初の2人同時受賞となった。

兄の泰誠は「集団の中にいてもうまく位置取りができなくて、ちょっとでも見せ場を作ろうと考えていたところ、集団の前の方でアタックがかかっていたところに反応したら1人で飛び出す形になった。弟も全開で逃げようという感じではなく、足を温存しながら行くのかなと思っていたら意外と本当に残っていなくて、逃げが終わったあと降りてしまっていた。でも自分はフルタイムワーカーでプロ相手に挑戦することを目標にしているので、「役目が終わったから降ります」ではカッコつかないので頑張って完走した。明日のクリテリウムも自分にとっては難しいレースになると思うが、何か掴めるようにしたい」と、語った。
Jプロツアー第5戦 宇都宮ロードレース 結果(93.8km)
1位今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)2時間20分51秒
2位窪木一茂(チームチームブリヂストンサイクリング)+0秒
3位入部正太朗(シマノレーシング)+1秒
4位トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)+2秒
5位増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+10秒
6位小石祐馬(チーム右京)+31秒
敢闘賞 岡泰誠(イナーメ信濃山形)、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
中間スプリントポイント賞 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)

プロリーダー 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
ネクストリーダー(U23) 今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)



F(女子) 藤村祥子が唐見実世子を下して優勝

F(女子)3周目、5人の先頭集団F(女子)3周目、5人の先頭集団 photo:Satoru KatoF(女子)残り2km手前、唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が藤村祥子(MOPS)を置き去りにしたかに見えたが・・・F(女子)残り2km手前、唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が藤村祥子(MOPS)を置き去りにしたかに見えたが・・・ photo:Satoru Kato

F(女子)唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)を振り切ってフィニッシュする藤村祥子(MOPS)F(女子)唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)を振り切ってフィニッシュする藤村祥子(MOPS) photo:Satoru Kato
F(女子)表彰式F(女子)表彰式 photo:Satoru Kato女子のレースは4周26.8km。昨年個人総合優勝の唐見実世子が今シーズン初出場。1周目から登りで唐見がペースアップして人数を絞り込んで行く。レース後半には唐見を含む5人が残ったが、唐見はさらにペースアップをしかけて人数を絞る。最終周回、残ったのは唐見と藤村祥子(MOPS)の2人。残り2kmからの登りで唐見が藤村を引き離しにかかるが、離しきれないままスプリント勝負へ。最後は藤村が唐見を振り切って優勝した。
Fクラスタ(女子) 結果(26.8km)
1位藤村祥子(MOPS)48分34秒
2位唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)+5秒
3位大堀博美(YOKOSUKA UNO RACING)+51秒
フェミニンリーダー 伊藤優以(Team ZERO UNO FRONTIER)



E1、E2、E3

E1 エンリック・ルバース(Yamanakako Cyclisme Formation)が優勝E1 エンリック・ルバース(Yamanakako Cyclisme Formation)が優勝 photo:Satoru KatoE1 表彰式E1 表彰式 photo:Satoru Kato

E2優勝 猿田匠(サイタマサイクルプロジェクト)E2優勝 猿田匠(サイタマサイクルプロジェクト) photo:Satoru KatoE3 フィニッシュE3 フィニッシュ photo:Satoru Kato


text&photo:Satoru Kato
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