2019/05/08(水) - 09:39
シマノより完全新作のグラベルコンポーネント「GRX」シリーズが発表された。待望のフロントシングル用パーツ、スタビライザー付きリアディレイラー、オフロード走行に最適化された新デザインのシフトレバーなどが大きな特徴。ULTEGRA、シマノ105、TIAGRAに相当する3グレードがラインアップする。
シマノ GRXグループセット(11速DI2) (c)シマノ
シマノ GRXグループセット(11速) (c)シマノ
シマノ GRXグループセット(10速) (c)シマノ
グラベルライドが大きな注目を集める昨今、シマノのロード&MTBコンポーネントのノウハウを掛け合わせ生み出された世界初、ブランド初のグラベルコンポーネント「GRX」が誕生した。ドロップハンドルでグラベルやアドベンチャーライドを楽しむために最適化されたデザインを持ち、オフロード走行での操作性や変速性能を突き詰めたものに。ロードタイプのバイクでシマノコンポーネントでもフロントシングルが公式に使用可能となった。
ロードコンポーネントでULTEGRAに相当する「RX800」、シマノ105に相当する「RX600」、TIAGRAに相当する「RX400」という3つのグレードで展開。RX800とRX600は11速で、RX400は10速だ。電動変速のDI2モデルもラインアップされている。フロントシングルの場合はMTB用のスプロケットを、フロントダブルの場合はロード用のスプロケットを合わせて使用するよう設計されている。
発売時期は機械式変速モデルが2019年7月、電動変速モデルと新規追加ホイールが8月の予定だ。それでは各パーツの詳細を見ていこう。
シマノ GRX STIレバー(ST-RX815、RX810、RX600、RX400)
ST-RX815 (c)シマノ
ST-RX810 (c)シマノ
GRXの変速システムは機械式、電動式の2種類から選択できる。その中でもDI2タイプのST-RX815は、今までのロードコンポーネントに無い新しいブラケット形状を獲得している。路面のギャップが大きいグラベルライドでも安定してハンドル操作ができるよう、ブラケットヘッドが大きく上側に出っ張ったデザインとし、手が滑り落ちないよう指を引っ掛けて握り込むことができる。
またブレーキ性能を高めるために、レバーのピボットポイントを従来のロードSTIレバーから18mm上昇させているのも大きなアップデートポイント。レバー自体も、どのポジションからでも握り込みやすいよう前方の面を削ったデザインを採用している。ブラケットフードには太めのラインテクスチャー加工を施しグリップを高めている。
ST-RX600 (c)シマノ
ST-RX400 (c)シマノ
ST-RX815にはMTBのブレーキテクノロジーであるサーボウェーブ機構を投入。レバー比を変化させることで、パッドがローターに当たるまでは素早く動き、パッドコンタクト後にはゆっくりと動くため、コントローラブルかつパワフルなブレーキフィーリングを生み出す。
機械式変速のSTIレバーは、従来の油圧ロードコンポーネントと同等のブラケット形状に。ブラケットフードのテクスチャー加工と、レバーの面取りデザインが加わっている。フロントシングル仕様ではドロッパーポストの操作を左STIレバーでも可能となった。またフロントシングル用にシフトボタンがない左ブレーキレバーも登場している。
シマノ GRX リアディレイラー(RD-RX815、RX817、RX810、RX812、RX400)
RD-RX817 (c)シマノ
RD-RX815 (c)シマノ
RD-RX810 (c)シマノ
RD-RX400 (c)シマノ
グラベルロード向けにスタビライザー機能を付加した、ULTEGRA RXリアディレイラーを昨年ラインアップしていたが、今作はよりMTBコンポーネント寄りのデザインに。外側への張り出しが少ないシャドーデザインはもちろん、クラッチレバーでケージの動きをロックできるスタビライザーも搭載されている。チェーン暴れを抑え、オフロードでもスムーズなライドを楽しめるだろう。
11速のRX800は機械式/電動式の両方がラインアップ。ノーマルケージのRX815とRX810はロードカセットの11-30Tまたは11-34Tに対応する。ロングケージタイプのRX817とRX812は、MTBカセットの11-40Tまたは11-42Tが使用可能だ。10速のRX400は11-30Tから11-36Tまでのカセットに対応するミドルケージ仕様だ。
シマノ GRX フロントディレイラー(FD-RX815、RX810、RX400)
FD-RX815 (c)シマノ
FD-RX810 (c)シマノ
ロードコンポーネントとほぼ同等のルックスに仕上がったフロントディレイラーは、チェーンラインをロードモデルと比較して2.5mm外側へ移動させており、リアタイヤとの広いクリアランスを確保。700Cで42mm幅のワイドタイヤでも干渉しないよう設計されている。専用のチェーンラインを実現するためGRXのクランクと合わせて使用するよう作られている。
DI2タイプのRX815、機械式タイプのRX810、10速機械式のRX400の3種類がラインアップ。RX800シリーズはフロント48/31Tのチェーンリングにも対応するが、RX400はアウター/インナーギアの歯数が16T以内と決められている。
シマノ GRX クランクセット(FC-RX810、RX600)
FC-RX810-1(40T) (c)シマノ
FC-RX810-2(48/31T) (c)シマノ
フロントシングル/ダブルの両方をラインアップしたクランクセットは、従来のロードコンポーネント同様に4アームデザインを採用。チェーンラインを2.5mm外側にオフセットさせており、広いリアタイヤクリアランスに寄与している。アクスル径は他モデルと同じく24mmだ。
フロントシングルモデルは40Tまたは42Tを用意。MTBコンポーネントのテクノロジーである「ダイナミックチェーンエンゲージメント」を投入しており、チェーンとの噛み合いを増す歯先の形状とすることでチェーン落ちも防止し、荒れた路面でもスムーズなペダリングを実現する。
FC-RX600-1(40T) (c)シマノ
FC-RX600-11(46/30T) (c)シマノ
フロントダブルモデルのRX810クランクは48/31Tの歯数構成。ロードクランクではアウター/インナーギアの歯数差が14Tに設定されていたが、今作ではそのギャップを広げ幅広いシチュエーションに対応できるギアレシオを獲得している。
価格を抑えたRX600クランクは、11速のフロントシングル/ダブルとともに10速の46/30Tもラインアップ。RX810が170/172.5/175mmのクランク長展開に対し、RX600は165mmも選択可能だ。
シマノ GRX ブレーキ&サブブレーキレバー(BR-RX810、RX400、BL-RX812)
BR-RX810 (c)シマノ
BL-RX812(サブブレーキレバー) (c)シマノ
バートップにマウントする補助ブレーキとして活用できる (c)シマノ
GRXは油圧ディスクブレーキのみの展開で、ブレーキキャリパーはロードモデルと同等品としている。フラットマウント、デュアルピストンで変更はなく、シマノのアイステクノロジーを採用したフィン付きのパッドが標準装備される。ブレーキローターはGRXシリーズとしてはラインアップせず、既存のロード/MTBモデルのものが使用できる。
対して油圧ディスクブレーキとしては新しいオプションとなるサブブレーキレバー「BL-RX812」が追加された。ハンドルのバートップにマウントして補助ブレーキとして活用できる製品だ。上ハンドルを握るリラックスポジションでもブレーキ操作が可能となる。
シマノ GRX グラベルホイール(WH-RX570)
WH-RX570 (c)シマノ
グラベルコンポーネントに合わせたアルミローハイトホイールも新登場。シマノ105レベルのグレードで、リム内幅21.6mmとかなりワイドなプロファイルを採用している。幅40mm以上のワイドタイヤにも対応した設計だ。リムハイトは22mmで、700Cと650Bの2種類のサイズで販売される。いずれもチューブレス対応だ。フロント100×12mm、リア142×12mmのスルーアクスルが使用可能。



グラベルライドが大きな注目を集める昨今、シマノのロード&MTBコンポーネントのノウハウを掛け合わせ生み出された世界初、ブランド初のグラベルコンポーネント「GRX」が誕生した。ドロップハンドルでグラベルやアドベンチャーライドを楽しむために最適化されたデザインを持ち、オフロード走行での操作性や変速性能を突き詰めたものに。ロードタイプのバイクでシマノコンポーネントでもフロントシングルが公式に使用可能となった。
ロードコンポーネントでULTEGRAに相当する「RX800」、シマノ105に相当する「RX600」、TIAGRAに相当する「RX400」という3つのグレードで展開。RX800とRX600は11速で、RX400は10速だ。電動変速のDI2モデルもラインアップされている。フロントシングルの場合はMTB用のスプロケットを、フロントダブルの場合はロード用のスプロケットを合わせて使用するよう設計されている。
発売時期は機械式変速モデルが2019年7月、電動変速モデルと新規追加ホイールが8月の予定だ。それでは各パーツの詳細を見ていこう。
シマノ GRX STIレバー(ST-RX815、RX810、RX600、RX400)


GRXの変速システムは機械式、電動式の2種類から選択できる。その中でもDI2タイプのST-RX815は、今までのロードコンポーネントに無い新しいブラケット形状を獲得している。路面のギャップが大きいグラベルライドでも安定してハンドル操作ができるよう、ブラケットヘッドが大きく上側に出っ張ったデザインとし、手が滑り落ちないよう指を引っ掛けて握り込むことができる。
またブレーキ性能を高めるために、レバーのピボットポイントを従来のロードSTIレバーから18mm上昇させているのも大きなアップデートポイント。レバー自体も、どのポジションからでも握り込みやすいよう前方の面を削ったデザインを採用している。ブラケットフードには太めのラインテクスチャー加工を施しグリップを高めている。


ST-RX815にはMTBのブレーキテクノロジーであるサーボウェーブ機構を投入。レバー比を変化させることで、パッドがローターに当たるまでは素早く動き、パッドコンタクト後にはゆっくりと動くため、コントローラブルかつパワフルなブレーキフィーリングを生み出す。
機械式変速のSTIレバーは、従来の油圧ロードコンポーネントと同等のブラケット形状に。ブラケットフードのテクスチャー加工と、レバーの面取りデザインが加わっている。フロントシングル仕様ではドロッパーポストの操作を左STIレバーでも可能となった。またフロントシングル用にシフトボタンがない左ブレーキレバーも登場している。
シマノ GRX リアディレイラー(RD-RX815、RX817、RX810、RX812、RX400)




グラベルロード向けにスタビライザー機能を付加した、ULTEGRA RXリアディレイラーを昨年ラインアップしていたが、今作はよりMTBコンポーネント寄りのデザインに。外側への張り出しが少ないシャドーデザインはもちろん、クラッチレバーでケージの動きをロックできるスタビライザーも搭載されている。チェーン暴れを抑え、オフロードでもスムーズなライドを楽しめるだろう。
11速のRX800は機械式/電動式の両方がラインアップ。ノーマルケージのRX815とRX810はロードカセットの11-30Tまたは11-34Tに対応する。ロングケージタイプのRX817とRX812は、MTBカセットの11-40Tまたは11-42Tが使用可能だ。10速のRX400は11-30Tから11-36Tまでのカセットに対応するミドルケージ仕様だ。
シマノ GRX フロントディレイラー(FD-RX815、RX810、RX400)


ロードコンポーネントとほぼ同等のルックスに仕上がったフロントディレイラーは、チェーンラインをロードモデルと比較して2.5mm外側へ移動させており、リアタイヤとの広いクリアランスを確保。700Cで42mm幅のワイドタイヤでも干渉しないよう設計されている。専用のチェーンラインを実現するためGRXのクランクと合わせて使用するよう作られている。
DI2タイプのRX815、機械式タイプのRX810、10速機械式のRX400の3種類がラインアップ。RX800シリーズはフロント48/31Tのチェーンリングにも対応するが、RX400はアウター/インナーギアの歯数が16T以内と決められている。
シマノ GRX クランクセット(FC-RX810、RX600)


フロントシングル/ダブルの両方をラインアップしたクランクセットは、従来のロードコンポーネント同様に4アームデザインを採用。チェーンラインを2.5mm外側にオフセットさせており、広いリアタイヤクリアランスに寄与している。アクスル径は他モデルと同じく24mmだ。
フロントシングルモデルは40Tまたは42Tを用意。MTBコンポーネントのテクノロジーである「ダイナミックチェーンエンゲージメント」を投入しており、チェーンとの噛み合いを増す歯先の形状とすることでチェーン落ちも防止し、荒れた路面でもスムーズなペダリングを実現する。


フロントダブルモデルのRX810クランクは48/31Tの歯数構成。ロードクランクではアウター/インナーギアの歯数差が14Tに設定されていたが、今作ではそのギャップを広げ幅広いシチュエーションに対応できるギアレシオを獲得している。
価格を抑えたRX600クランクは、11速のフロントシングル/ダブルとともに10速の46/30Tもラインアップ。RX810が170/172.5/175mmのクランク長展開に対し、RX600は165mmも選択可能だ。
シマノ GRX ブレーキ&サブブレーキレバー(BR-RX810、RX400、BL-RX812)



GRXは油圧ディスクブレーキのみの展開で、ブレーキキャリパーはロードモデルと同等品としている。フラットマウント、デュアルピストンで変更はなく、シマノのアイステクノロジーを採用したフィン付きのパッドが標準装備される。ブレーキローターはGRXシリーズとしてはラインアップせず、既存のロード/MTBモデルのものが使用できる。
対して油圧ディスクブレーキとしては新しいオプションとなるサブブレーキレバー「BL-RX812」が追加された。ハンドルのバートップにマウントして補助ブレーキとして活用できる製品だ。上ハンドルを握るリラックスポジションでもブレーキ操作が可能となる。
シマノ GRX グラベルホイール(WH-RX570)

グラベルコンポーネントに合わせたアルミローハイトホイールも新登場。シマノ105レベルのグレードで、リム内幅21.6mmとかなりワイドなプロファイルを採用している。幅40mm以上のワイドタイヤにも対応した設計だ。リムハイトは22mmで、700Cと650Bの2種類のサイズで販売される。いずれもチューブレス対応だ。フロント100×12mm、リア142×12mmのスルーアクスルが使用可能。
シマノ GRX DI2
モデル名 | 対応スピード | セット内容 | 価格(税抜) |
---|---|---|---|
デュアルコントロールレバー | |||
ST-RX815 | 2 X 11 | 左右セット、ホース・オイル付属 | ¥53,477 |
リア:11 | 右レバーのみ | ¥24,262 | |
フロント:2 | 左レバーのみ | ¥24,262 | |
フロントディレイラー | |||
FD-RX815 | 2 X 11 | 直付 | ¥22,394 |
リアディレイラー | |||
RD-RX815 | 2 X 11 | 対応スプロケット:11T-30/34T | ¥28,278 |
RD-RX817 | 1 X 11 | 対応スプロケット:11T-40/42T | ¥31,427 |
シマノ GRX
モデル名 | 対応スピード | セット内容 | 価格(税抜) |
---|---|---|---|
デュアルコントロールレバー | |||
ST-RX810 | 2 X 11 | 左右セット、シフトケーブル・ホース・オイル付属 | ¥53,627 |
リア:11 | 右レバーのみ | ¥24,198 | |
フロント:2 | 左レバーのみ | ¥24,198 | |
- | 左レバーのみ | ¥22,028 | |
ST-RX600 | 2 X 11 | 左右セット、シフトケーブル・ホース・オイル付属 | ¥41,893 |
リア:11 | 右レバーのみ | ¥18,426 | |
フロント:2 | 左レバーのみ | ¥18,426 | |
ST-RX400 | 2 X 10 | 左右セット、シフトケーブル・ホース・オイル付属 | ¥32,387 |
リア:10 | 右レバーのみ | ¥13,673 | |
フロント:2 | 左レバーのみ | ¥13,673 | |
ブレーキレバー | |||
BL-RX810 | 左レバーのみ | ¥19,445 | |
BL-RX600 | 左レバーのみ | ¥16,526 | |
BL-RX812 | サブレバー | 左右セット、ホース・オイル付属 | ¥12,976 |
〃 | 右レバーのみ | ¥6,310 | |
〃 | 左レバーのみ | ¥6,310 | |
フロントディレイラー | |||
FD-RX810 | 2 X 11 | ¥5,107 | |
FD-RX400 | 2 X 10 | ¥3,353 | |
リアディレイラー | |||
RD-RX810 | 2 X 11 | 対応スプロケット:11T-30/34T | ¥11,025 |
RD-RX812 | 1 X 11 | 対応スプロケット:11T-40/42T | ¥11,191 |
RD-RX400 | 2 X 10 | 対応スプロケット:11T-32/36T | ¥5,684 |
クランクセット | |||
FC-RX810-1 | 1 X 11 | 歯数構成:40T、42T クランク長:170/172.5/175mm | ¥22,103 |
FC-RX810-2 | 2 X 11 | 歯数構成:48-31T クランク長:170/172.5/175mm | ¥22,103 |
FC-RX600-1 | 1 X 11 | 歯数構成:40T クランク長:165/170/172.5/175mm | ¥11,676 |
FC-RX600-11 | 2 X 11 | 歯数構成:46-30T クランク長:165/170/172.5/175mm | ¥11,676 |
FC-RX600-10 | 2 X 10 | 歯数構成:46-30T クランク長:165/170/172.5/175mm | ¥10,195 |
ディスクブレーキ | |||
BR-RX810 | ハイドローリック、対向2ピストン、フロント用 | ¥7,298 | |
ハイドローリック、対向2ピストン、リア用 | ¥6,824 | ||
BR-RX400 | ハイドローリック、対向2ピストン、フロント用 | ¥5,034 | |
ハイドローリック、対向2ピストン、リア用 | ¥4,557 |
WH-RX570ホイール
モデル名 | セット内容 | ホイールサイズ | 価格(税抜) |
---|---|---|---|
WH-RX570 | フロント/リア | 700C | ¥45,040 |
フロントのみ | 700C | ¥21,113 | |
リアのみ | 700C | ¥23,927 | |
フロント/リア | 650B | ¥45,040 | |
フロントのみ | 650B | ¥21,113 | |
リアのみ | 650B | ¥23,927 |
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